今年のCAMERA JAPANのイベントで最後に見た映画は、「海炭市叙景」(Sketches of Kaitan City)でした。
北海道の函館市を架空の町「海炭市」と見たてた佐藤泰志著の連作短編小説集が、この映画の原作です。といっても、映画になるまで、この小説家の存在を知りませんでした。村上春樹と同世代で、芥川賞候補に5回もなったのに受賞に恵まれず、地方に根ざしたタイプの不遇の作家だったそうです。
この映画を見たいなと思ったのは、函館の美しい景色を見たかったからです。山の上から、湾を望むショットはとても美しいです。また、年越しから初日の出までの人々の様子が、年越しそばや除夜の鐘、高台へのぼって初日の出を拝むという日本独自の行事を通して描かれており、日本情緒を強く感じました。
話は、海炭市に生きる人の幾人かにスポットを当て、それぞれの人の物語をオムニバスで見せてくれます。少し、人と人が話の中で交差するのは、「ヘヴンズ・ストーリー」と似ていました。同じ空の下、同じ町で、個々の人がそれぞれかけがえのない人生を一生懸命生きている、酷いことややるせないことや色々あるけれども、それでも人は生きて、他の人とちょっとつながって、泣いたり、笑ったり、怒ったりするけれど、同じ町には、同じように雪が降り、風が吹き、雨が降り、同じように時が経ち、クリスマスやお正月がやってきて、四季が訪れる…。
ある作家の短編集を映画化したという目で見ると、それなりに見ることができますが、一本の映画としてはちょっと弱い感じがしました。
函館には一度も行ったことがないのですが、行きたいなあと思いました。
今年のCAMERA JAPANでは、映画を5本見ましたが、どれもちょっと悲しい、さびしい話ばかりでした。
体調は良好。
北海道の函館市を架空の町「海炭市」と見たてた佐藤泰志著の連作短編小説集が、この映画の原作です。といっても、映画になるまで、この小説家の存在を知りませんでした。村上春樹と同世代で、芥川賞候補に5回もなったのに受賞に恵まれず、地方に根ざしたタイプの不遇の作家だったそうです。
この映画を見たいなと思ったのは、函館の美しい景色を見たかったからです。山の上から、湾を望むショットはとても美しいです。また、年越しから初日の出までの人々の様子が、年越しそばや除夜の鐘、高台へのぼって初日の出を拝むという日本独自の行事を通して描かれており、日本情緒を強く感じました。
話は、海炭市に生きる人の幾人かにスポットを当て、それぞれの人の物語をオムニバスで見せてくれます。少し、人と人が話の中で交差するのは、「ヘヴンズ・ストーリー」と似ていました。同じ空の下、同じ町で、個々の人がそれぞれかけがえのない人生を一生懸命生きている、酷いことややるせないことや色々あるけれども、それでも人は生きて、他の人とちょっとつながって、泣いたり、笑ったり、怒ったりするけれど、同じ町には、同じように雪が降り、風が吹き、雨が降り、同じように時が経ち、クリスマスやお正月がやってきて、四季が訪れる…。
ある作家の短編集を映画化したという目で見ると、それなりに見ることができますが、一本の映画としてはちょっと弱い感じがしました。
函館には一度も行ったことがないのですが、行きたいなあと思いました。
今年のCAMERA JAPANでは、映画を5本見ましたが、どれもちょっと悲しい、さびしい話ばかりでした。
体調は良好。