辻仁成が書いている、パリ暮らしと、18歳の息子さんとのことなどを綴っているネットの「辻仁成blog」を時々読んでいます。
とにかくお料理がお上手。
息子さんとは3歳からクレーマー・クレーマーの子育て。
その息子さんが、写真など載っていませんが、かっこいいです。
そしてその親子関係に、泣けることもあります。
辻仁成は、父親であり、母親なのです。
そこのblogに出てきた「父ちゃんの料理教室」。どうやらすごく売れているようです。
私は図書館で借りてみました。
やはり18歳の少年を育てるための、食事はすごいです。
私もその昔、作っていたような、ガツンとしたものが多く、参考になったのは「チキンピカタ」くらい。鶏胸肉を使っています。
カロリーの高そうなお料理が多いです。
彼は「父ちゃんは、もう還暦を過ぎた、爺さんだぜ」とよく書いています。
でも還暦すぎて、こんなガツンとしたものを食べているから、お元気なのかもしれません。
でも、辻さんご自身の写真は、とても痩せているので、ご自分のBMIは意識しているのでしょうね、きっと。
面白いのが、お料理に添えられた、彼の息子さんへのエッセイ。
辻仁成は、エッセイがお上手です。
大学受験を控えた息子さんとの日常。コロナ下での二人の暮らし。
すごい信頼関係で結ばれている父子ですが、いろいろ問題も出てきたり・・・。
そして父親である彼が「ママ友」に相談したりしながら苦悩し、そこから道を見つけ、自分を納得させ、また息子さんと向き合っていく。
「どんなに忙しくても、ちゃんと料理をすること。そこにそれなりの時間を注ぐこと。それがぼくにとっても再生の一歩になった」
その彼の作った料理を通して、母親を失い心を閉ざし笑顔が消えた、息子さんに笑顔が戻った、と書かれています。
誰もが過ごしている、たわいもない日常と、料理。
それがどれほど、人と人の絆をふかめるか。
辻仁成は、体験を通して、そんなことを読者に伝えています。