20階の窓辺から

児童文学作家 加藤純子のblog
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灼熱の日暮れ

2021年08月07日 | Weblog
            

台風が、やってきているようです。

木曜日に、仕事部屋から見た、灼熱の日暮れ。

新型コロナの感染者数は、大爆発。
おまけに灼熱地獄。

石川セリの「八月の濡れた砂」の虚無的なけだるさに、思わず身を放り出したくなり、YouTubeで聴きました。

でもネットなどを見ていると、京都大学の感染症の先生たちが、ウイルスは変異してはどんどん広まっていくが、それとともに弱毒化していく。
ウイルスというのは、そういう特性を持っていると書いていました。

「天然痘のように強い病原性をずっと維持しているウイルスはありますが、“強毒化”していったウイルスは存在しません」長崎大学の先生は、こう書いています。

今後、一万人、二万人と爆発的に感染者は広がって行くでしょう。
その果てに、いつか、ウイルスは弱毒化していくのでしょう。
それが、どれくらいの期間がかかるかは、わかりませんが。
過去のパンデミックのウイルスも、みんなそうでした。
弱毒化の先に消滅はないようですが、人間と共生できるくらいのウイルスになっていくのでしょう。

テレビでは、「これまで経験したことのないフェーズに入った」と、危機意識を駆り立てますが、総理や、都知事の、病床への対応や、答弁は、これまでと全く同じ。ひどいものです。そしてオリンピックを続行し続けているのですから。

この2年半、小さな子どもたちだって、夏の息苦しさの中で、きちんとマスクをし、手洗いもとても上手になっています。みんな努力を続けています。

それでも、今後、さらにすごい数の感染者が出てくることは、容易に想像できます。
とにかく感染力の強いデルタ株なのですから。

ワクチンを2回打っても、感染する、ブレークスルーも高齢者には出てきているようですし、ファイザー、モデルナ、共に、抗体の切れる来年にはブースターといって、3回目接種という話も出てきています。海外では始めていますし。

抗体にはそれが効く期間があります。半年から7ヶ月と言われています。
それなのに、2回打ったからと、もし来年、抗体が切れていてもGOTOに使うために「ワクチンパスポート」を発行しようなんていう話を提言したある大臣の頭は、科学的にそもそもナンセンスなわけです。
で、なければブースターなんて話がそもそも出てくるはずがありません。

ワクチンは抗体が効いているうちは、重症化は防ぐ。
それだけは、確実なようです。

コロナを楽観的に見ているわけではありませんが、これだけ長くパンデミックが続くと、ネガティブ情報ばかりでは、人間、生きる力は湧いてきません。
展望も何もない、危機感ばかり語られても、「よし、頑張ろう」という気持ちにはなりません。

感染症の数理モデルの専門家が、評判が悪いのは、国民に怖さを煽るだけ煽り、出口戦略など何も出していない。と、『アエラ』などによると、同じ医学研究者仲間たちからも、不信感があれこれ書かれています。
それは、コロナの感染が始まった当初からでした。あれだけ煽って、国や都は何か動いたのでしょうか?
そうした数値を出すというのは、政権が、それに基づき、先を見通し、感染者増加に備え、プレハブで病床をどんどん作っておくなど、将来の感染爆発に対応させるための助言が、数理モデル専門家である彼の役目だったのではないのでしょうか?

あるいは人流を抑えるように、ただ国民を脅すだけ、脅せというのが、彼の役割だったのでしょうか?都知事が怖い顔で「状況が違ってきています。不要不急の外出は避けてください」というのと同じです。
とにかく、彼は専門家研究者の間で評判が悪いです。

いつか必ず、弱毒化して、人と共生できるウイルスになるかもしれない。
だから、今は大変だけど、もう少し、頑張ろうねと、子どもたちに言いたいです。
そして、大人たちには、日本の製薬会社が、初期の感染者が5日間飲めば、重症化しない飲み薬を作り、年内には承認されそうだ、と・・・。

私たちは、ほんの少し、そうした未来を信じられる言葉に勇気をもらい、感染に、これまで以上に気をつけて、共に、今を生きのびていこうと思えるのです。

先日の、宇都宮の倉持先生の医師としての矜恃には、胸を打たれました。でもすごく疲れたお顔をしている。それが心配です。医療業務がお忙しい中、なんとか政権や都の姿勢への異を唱えながら、訴える。
こういう、人ととして身を投げ打った姿勢には感動します。
コメント
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