NHK名古屋局から金曜日午後8時から放送される≪金とく≫という番組で放送していたのがとても心にひっかっています。
記憶や日常生活を送る力が徐々に失われていく病、認知症。
大切な家族の異変に直面した人々が、その思いを赤裸々に書き綴った「詩」がいま注目を集めています。
福井県若狭町が、4年前から毎年募集している『認知症一行詩』。
戸惑いや悲しみ、そしてその先にあった、喜びなどが、短い詩の中に込められています。
私たちは認知症とどのように向き合えばいいのか。
一行詩の朗読とドキュメントで、認知症に寄り添う心のあり方を探ります。 我が息子見て この人誰だと 帰す父その後思い出し 涙ぐむ父の顔
歯ブラシで頭を溶かすおばあちゃん おしゃれを忘れていないんだね。
捜し捜して橋の上 夕焼け小焼けを歌って帰る
よく来たね同居の息子に父が言う
妻が出産したと 命名に私の名を書く父その瞬間が一番幸せだったのね
ずるいわよ もう限界と思うたび幼子のように微笑むなんて
いくとせも母に「あなた誰?」と言いし父 最後に母の名大きく叫ぶ
「ガンです」と告げてる先生に「ご飯まだ?」笑わせてくれたね母さん
40才の私に「学校をずる休みしたのか」と叱る父さん! 私そんなに若く見える?
私の事は忘れてしまったけれど 私はずっとおじいちゃんの背中のあたたかさは 忘れないよ
この肩で 何度も 何度も眠ったね 今はすっかり逆だけど ゆっくりおやすみ お母さん
以前すっかりもう枯れてしまったと思って、いらない植木鉢に土ごと入れたこと忘れていたけれど、ひっそり咲いていた“雪割草”