昨日の① の部分に続き② の部分です、
ソ連解体後、ソ連共産党の秘密資料が明らかとなり、かつて党指導部にいた野坂参三にかかわる一連の疑惑が報じられました。調査の結果、野坂が、戦前、コミンテルンで活動してい山本懸蔵らを敵につうじた人物とする根拠のない告発をおこなって、無法な弾圧に加担したこと、そして戦後、日本に帰国した後も、ことの真相を隠す工作までおこなって党と国民をあざむいてきたことが明らかとなり、野坂もこれらの事実を認めました。 野坂の行為は、重大な党規律違反であり、党は、九二年十二月、野坂を党から除名しました。その後、ソ連側の資料によって、野坂が日本への帰国にあたってソ連側の内通者となっていたことも明らかになりました。
党は、公開されたソ連の秘密資料を分析し、日本共産党と日本の革命運動にたいする干渉攻撃の全貌を系統的に明らかにしました。「赤旗」には、不破委員長の論文 「日本共産党にたいする干渉と内通の記録」(九三
年一月~六月)が連載され、ソ連覇権主義の醜悪な実態と、 これにたちむかい、干渉作戦を破たんにおいこんだ日本共産党のたたかいの意義を明らかにしました。 これは、その後のソ連問題を使った反共攻撃を事実で打ち破るうえで、大きな意義をもちました。
こうして、一九五〇年代から幾度となく続いてきた日本共産党のソ連覇権主義とのたたかいは、ソ連共産党の解体という形で終止符が打たれました。 これは、自主独立の立場で覇権主義とたたかいぬいた日本共産党の不屈の歴史と、科学的社会主義の自主的な理論的探求の先駆的意義を、鮮明にうかびあがらせるものとなりました。ソ連覇権主義という歴史的な巨悪の崩壊は、大局的な視野でみれば、世界の平和と社会進歩の流れを発展させる契機となり、世界の革命運動の健全な発展への新しい可能性を開く意義をもつものでした。
ここで志位さんが紹介している不破委員長(当時)の論文「日本共産党にたいする 干渉と内通の記録」は上下2冊で出版されています。
大国ソ連の政権党がどのようにして日本共産党内部に「内通者=手先」を作ろうとしたか、当時の在日ソ連大使館を舞台に「ナゾのソ連代表団」の動向を追うことから800ページ近い大冊は書き出されています。