花耀亭日記

何でもありの気まぐれ日記

仙台の桜も満開🌸

2025-04-11 23:20:15 | Weblog

仙台の桜も満開となり、榴ケ岡公園でサクッとお花見をしてきた。

 

染井吉野の淡色と枝垂れ桜の濃色が重なり、薄紅のグラデーションとなって奇麗だった。

 

椿も満開だったし、ようやく春が来たのだなぁ♪と、しみじみ嬉しくなってしまった


冬のローマ&マドリード(11)サンタ・マリア・デッラ・パーチェ教会

2025-04-09 23:20:53 | 海外旅行

さて、サンタゴスティーノ聖堂を出た後、もちろん向かったのはサン・ルイージ・デイ・フランチェージ聖堂である。しかし、扉に張り紙がしてあり、なんと!「工事のため午前中は休館」とのこと。この後の回る予定を変更しなくてはならない。

ということで、ナヴォーナ広場を横切り、向かった先はサンタ・マリア・デッラ・パーチェ教会である。この教会は教皇シクトゥス4世により1482年に建立され、その後、1656年から1667年にかけては教皇アレクサンデル7世がピエトロ・ダ・コルトーナによって建物を修復した。コルトーナはバロック様式の有名なファサードも追加している。ルネサンスからバロックへと、建築的にも内装的にも興味深い教会なのだ。

さて、教会に入ってすぐ右側にあるキージ礼拝堂にはラファエッロが1514年に描いたフレスコ画《シビラ(巫女)と天使》がある。アゴスティーノ・キージのために描いたものだ。キージはラファエッロの大パトロンだものね

「キージ礼拝堂」

ラファエッロ《シビラ(巫女)と天使》(1514年)

そのすぐ左隣はアントニオ・サンガッロ設計によるチェージ礼拝堂で、その上部のルネッタにはロッソ・フィオレンティーノによる《イヴの創造》と《原罪》のフレスコ画が描かれている。

ロッソ・フィオレンティーノ《イヴの創造》と《原罪》(1524年)

内部クーポラに続く天井には15世紀当時の交差ヴォールトが見える。奥の主祭壇は由緒ある《聖母子》の絵を装飾するためにカルロ・マデルノが1614年に設計したものだ。

主祭壇前の八角形のクーポラ壁面には絵画が飾られていた。

訪れた時には教会の外装も内装も改修工事中で、工事用の足場が組まれていて、教会の全容が見れなかったのが残念だった

ちなみに、コルトーナによる有名な半円形のファサード↓も...酷過ぎるのだわ...

まぁ、気を取り直して、サンタ・マリア・デッラ・パーチェ教会の左側から続く「キエストロ(Chiestro/回廊)」に向かった。見学にはチケット購入が必要(5€)。

ブラマンテ設計によるキエストロ(1500-1504年)は、オリヴィエロ・カラファ枢機卿のために建てたものである。「カラファ枢機卿はビッグネームがお好き?」の良い例だと思う。このキエストロは、16世紀ルネサンスの最も重要な作品の1つであり、ミラノ時代以降にブラマンテによってローマで設計された最初の作品の1つである。

 

ブラマンテ《キエストロ(回廊)》(1500-1504年)(こちらも工事中

1499年にブラマンテがミラノからローマにやってきた時はアレクサンデル6世時代で、しばらくはローマと近郊の古代建築の研究に励んだようで、このカラファ枢機卿からのキエストロの仕事で、ブラマンテの名はローマでも知られるようになったという。(参考:「世界のゆめのルネサンス建築」)

ちなみに、このキエストロの2階には現代的なカフェがあり、ちょうど昼時だったので、カフェでホットベーグルサンドを食べたのだが美味しかったのだったよ


ヤン・ファン・エイク《教会の聖母》お勉強動画。

2025-04-03 22:10:11 | 西洋絵画

ベルリン国立絵画館のヤン・ファン・エイク《教会の聖母》は小さなサイズ(31.1×13.9cm)にもかかわらず、観る者を魅了する偉大とも言える作品である。

 (ボケた昔のデジカメ写真ですみません

ヤン・ファン・エイク《教会の聖母》(1437~40頃)ベルリン国立絵画館

※下記↓はべルリン国立絵画館サイトの画像リンク

Die Madonna in der Kirche

で、Youtubeで下記↓の動画を見つけてしまった。

※清泉ラファエラ・アカデミア 一日講座「キリスト教美術の魅力」

https://www.youtube.com/watch?v=YhZI9pZapKM

ヤンの《教会の聖母》を中心にした講座で、美術ド素人の私はとても勉強になったのだった。できたらまたベルリンに観に行きたいなぁ


初めてのギックリ腰。

2025-03-26 20:27:35 | Weblog

先の土曜日の午後、デパ地下にある本屋で平台に積んであった文庫本を手に取ろうとした刹那、腰にビリっと来て動けなくなった!!

しばしずきーんと固まりながら考えた。通っている整形外科は土曜日午後は休診だし、対処療法的にマッサージに行こう!!腰に痛みを抱えながらも足を動かすと何とか歩けることがわかった。エスカレーターを乗り継ぎ、そろりそろりと外に出る。

いつも通っているマッサージ・サロンに電話すると、今空いているという。タクシーに倒れ込むように乗りこみ駆け込んだ。

ということで、1時間の施術の結果、日常生活に困まらない程度の動きができるようになり、なんと!歩いて帰宅したのだった。もちろん、月曜日には整形外科を受診、レントゲンを撮り、湿布薬にコルセットというお決まりコースで、腰をいたわりながらの生活が続いている。

それにしても、老体に次々と襲ってくる「初めての〇〇(病名)」が恐ろしい。歳を重ねるごとに持病が増えるって悲し過ぎるのだわ


冬のローマ&マドリード(10)サンタゴスティーノ聖堂

2025-03-18 13:22:19 | 教会

パンテオンの前を横切り次に向かったのは、もちろんカラヴァッジョ詣でのサンタゴスティーノ聖堂だ。

まぁ、何度通っているのか数えたこともないが、ローマに来たからには私も巡礼者のように拝みに来ないとね

カヴァレッティ礼拝堂

カラヴァッジョ《ロレートの聖母》(1605年頃)

2人のロレート「聖なる家(サンタ・カーサ)」巡礼者の前に、聖母マリアと幼児イエス・キリストの幻影が現れた情景を描いている。

ロレートにはナザレから天使によって運ばれてきたという伝説のある「聖なる家(サンタ・カーサ )」がある。1599-1600年にかけて周囲が整備され、サンタ・カーサを覆う大きな聖堂が再建されている。Wikipediaによると「1604年1月にカラヴァッジョもマルケ地方のトレンティーノにいたことを示す資料が見つかっており、ロレートにも巡礼したであろうと推測できる」とのこと。

ということで、私も2015年にロレートを訪れている。浮彫彫刻を施した美々しい覆堂の中に、石造りのサンタ・カーサが内蔵され、観光客(巡礼者?)も中に入れるようになっており、私も異教徒ながら巡礼気分を味わうことができた。

ちなみに、サンタ・カーサ↑のこの窓から精霊と光が入ってきたらしい。窓の上部には受胎告知の浮彫がほどこされていた。

で、サンタゴスティーノ聖堂にはカラヴァッジョの祭壇画の他にも見どころがあり、ラファエッロのフレスコ画《預言者イザヤ》も迫力あり。って言うか、イザヤの造形にはミケランジェロのシスティーナ礼拝堂天井画からの影響が如実にわかるところが興味深い。両側の天使は捻じれ筋肉ながらラファエッロらしい天使だけどね

ラファエッロ《預言者イザヤ》(1512年)

ちなみに、ギュスターヴ・モロー美術館を訪れた時、モローがこの《預言者イザヤ》の左側の天使を模写した作品を見つけてしまった。右隣りにはレオナルドの天使を模写した作品も飾られていた。

ギュスターヴ・モロー美術館内のモローの書斎の壁だったと記憶している。


「CARAVAGGIO 2025」Rai動画

2025-03-17 10:25:22 | 展覧会

パラッツォ・バルベリーニ「CARAVAGGIO 2025」展を紹介するRaiの動画を見つけた。

https://www.youtube.com/watch?v=OPz3EOQC_xg

展覧会はかなり盛況のようですね。

 


国立西洋美術館「西洋絵画、どこから見るか?」展サクッと感想(1)

2025-03-16 22:35:35 | 展覧会

国立西洋美術館「西洋絵画、どこから見るか」展を観た感想を、とりあえずサクッと書きたい

私的に好もしかったのは、単なる「サンディエゴ美術館展」ではなく、国立西洋美術館作品も合わせて並べることにより、時代的にもテーマ的にも一層充実した内容になっていたことで、「Emulation and Admiration」が了解できたことである。それに、展示作品の写真撮影OKもポイント高し

今回の展覧会では、スペイン絵画充実のサンディエゴ美術館作品の質の高さはもちろんだが、意外や(ごめん!)西美作品の質の高さにもあらためて気付かされたし、並べ方の妙で隣り合う作品同士から新たな意味が立ち上がる楽しさを感じることができたのも良かった。展覧会ってそういうものだと思うしね。

私的に特に注目していたのは、当然と言うべきかルネサンス・バロック絵画であり、オープニングを飾ったのはジョット《父なる神と聖人たち》であった。《バロンチェッリ祭壇画》はジョット工房作説もあるが、プロト・ルネサンス作品として貴重であることに変わりないと思う。(会場表記もジョット)

ジョット《父なる神と聖人たち》(1328-35年頃)サンディエゴ美術館

で、会場最後を飾っていたのがスペイン近代絵画を代表するホアキン・ソローリャ作品である。

ホアキン・ソローリャ《ラ・グランハのマリア》(1907年)サンディエゴ美術館

マドリードのロイヤル・コレクション・ギャラリーで「ソローリャ展」をみたばかりだったので、私的に何とも嬉しかった

※ご参考:ロイヤル・コレクション・ギャラリー「ソローリャ展」動画

https://www.youtube.com/watch?v=-lSB5r6PbKU

で、それ以上に嬉しかったのは、常設展会場に展示された「追加出品作品」の5作品で、特にサンディエゴ美術館のアグィッソーラ作品と西美のフォンターナ作品、ガリツィア作品の並びは、当時のロンバルディアとエミリア・ロマーニャ出身の女性画家たちの活躍が偲べるココロニクイ並びであった。個人的に、ガリツィア作品購入なら静物画が良かったのに、と思っていたが、この3枚並びであれば仕方がないと思ったしね

ソフォニスバ・アングィッソーラ《スペイン王子の肖像》(1573年)サンデェゴ美術館

ラヴィニア・フォンターナ《アントニエッタ・ゴンザレスの肖像》(1595年?)国立西洋美術館

フェーデ・ガリツィア《ホロフェルネスの首を持つユディット》(1622年頃)国立西洋美術館

ということで、サクッと感想(1)にしたのは、追々に個別作品を取り上げたいと思ったからである。だって、ジョルジョーネやサンチェス・コターン作品など、もっと詳しく語りたいしね


東京(上野)1泊2日。

2025-03-14 22:21:34 | 国内旅行

1泊2日で東京に行ってきた。

目的は、国立西洋美術館「西洋絵画、どこから見るか?」展と

東京国立博物館「大覚寺」展を観るためである。

それに、ホテルも上野にしたので、東京と言っても上野だけで終始した2日間だった。西美も東博も常設展を含めかなり充実した内容で、1泊した甲斐があったと思う。

ということで、展覧会(&常設展)感想は追々と...


Netflixドラマ「山猫(IL GATTOPARDO)」を見た。

2025-03-08 22:16:36 | テレビ

Netflixドラマ「山猫(IL GATTOPARDO)」(全6話)を見た。

※ドラマ予告編:https://www.youtube.com/watch?v=HDdiMrY-SHQ

「舞台はイタリア統一運動の波が押し寄せる1860年代のシチリア島。 歴史あるシチリアの名門貴族当主であるサリーナ公爵は、廃れゆく貴族社会の伝統と革命の狭間で翻弄されながら生きる道を探してゆく。」(公式サイト)

ルキノ・ヴィスコンテイ監督の映画「山猫」を越えられるのか?という心配をしつつ、全6話を一気に見てしまったが、これはこれで見応えある面白いドラマになっていた。私は原作(トマージ・ディ・ランペドゥーサ著)を読んでいないのだが、多分、ヴィスコンティ作品は映画の尺的に短縮脚色していると思うし、Netfix作品の方が原作に近いだろう。

シチリア州の協力も得て、ヴィスコンティに負けぬようお金もしっかり掛け(衣装や内装など細部も豪華)、リソルジメント時のシチリア大貴族の様相がよく描かれていたと思う。しかし、役者にどうしても小粒感を覚えてしまい、バート・ランカスターやアラン・ドロン、クラウディア・カルディナーレが恋しくなったのは何故か? 単に私が古い人間だからか?

※映画予告編:https://www.youtube.com/watch?v=GDFTRroAptM

ちなみに、今回はパレルモも舞台になっていて、見覚えのある(ホテルがすぐ傍だった)クアットロ・カンテイなど、名所が数多く登場していた。

クアットロ・カンテイ

マラトラーナ教会とサン・カタルド教会

プレトリア広場

大聖堂

ああ、シチリア...また訪ねたいなぁ

ちなみに、このドラマにはトリノも登場するのだが、このリソルジメント当時から約20年後のトリノを舞台にしたのが、同じくNetflixドラマ「リディア・ポエットの法律 」である


冬のローマ&マドリード(9)サンタ・マリア・ソプラ・ミネルヴァ聖堂

2025-03-07 22:49:48 | 教会

翌日はナヴォーナ広場周辺を歩こうと思っていた。ローマに来ると、やはりカラヴァッジョの祭壇画のある教会に挨拶しに行かなくちゃ、という義務感を感じてしまうのだ

が、最初に向かったのはパンテオンすぐ傍のサンタ・マリア・ソプラ・ミネルヴァ聖堂である。ローマの大抵の教会はバロック作品(祭壇画)が多く飾られているのだが、この聖堂はルネサンス作品が多く、ルネサンス好きには見応えある教会となっている。って、もちろん私はバロックも好き

サンタ・マリア・ソプラ・ミネルヴァ聖堂。ミネルヴァ広場には像のオベリスクが。

この聖堂にはフィリピーノ・リッピの祭壇画を観るため以前も来ているが、当時勉強不足のため、大事なものを見逃していたことに近年気が付いてしまった(汗)。なので、今回の再訪はリベンジになるのかな?

まずは、カラファ礼拝堂のフィリピーノ・リッピ《聖トマス・アクイナス》を再見。今回は祭壇のフレスコ画全体像を把握することに集中した。左の岩の造形に既視感あり。

フィリピーノ・リッピ《聖トマス・アクイナス》

で、問題の見逃していた大事なものとは...ミケランジェロ《ミネルヴァのキリスト》である(大汗)。主祭壇左脇にあったのね。やはり、ミケランジェロらしい筋肉造形と捻じれが良いのだわ

ミケランジェロ《ミネルヴァのキリスト》(1519-1520年)

 

キリスト像の背後側から。    フラ・アンジェリコの墓もある。

アントニアッツォ・ロマーノ《受胎告知》は、今回ロープが張ってあり近づけなく、遠目から眺めるしかなかった。右下の写真は前回来た時に撮ったもの。

 

アントニアッツォ・ロマーノ《受胎告知》

ルネサンス作品が並んだが、アルドブランディーニ礼拝堂のバロッチも一応ルネサンス後期ととらえて良いよね。これ↓も前回の昔のデジカメ写真。

フェデリコ・バロッチ《使徒たちの聖体拝領》(1608年)

その他にペルジーノとかあるれど、以下省略

サンタ・マリア・ソプラ・ミネルヴァ聖堂はローマに居ながら、フィレンツェ・ルネサンスの世界を感じることができる貴重な教会だと思う。