花耀亭日記

何でもありの気まぐれ日記

寒中「大人の休日作戦」。

2019-01-31 00:00:21 | 国内旅行

冬の寒さは大嫌いだ。ということで、恒例の「大人の休日作戦」は仙台より少しは暖かい東京で避寒と決め込んだ。美術館&博物館だけでなく、久々にデパート巡りもしたし、セールでお買い物もしたし(安物買いの銭失いとも言う)、疲れ果てたものの充実の休日作戦だった。 

さて、今回観たものは…

★上野の森美術館「フェルメール展」

https://www.vermeer.jp/

いやぁ、アムステルダム国立美術館からテル・ブリュッヘン《マギの礼拝》が来日していて驚いた!!「フェルメール並べるだけ展」だと思っていたら(汗)、予想以上に満足感のある展覧会で良かった。 

★東京国立博物館

 ・常設展(本館・東洋館)

 ・ミュージアムシアター「風神雷神図のウラ-夏秋草図に秘めた想い-

     なにしろ、ず~っと前から裏表の状態で観たかった屏風なので、バーチャルとは言え本当に嬉しい企画だった!!

 ・特集「王羲之書法の残影―唐時代への道程」が展示されていた。

 ちょうど平成館で特別展「顔真卿-王羲之を超えた名筆」が開催中であり(書道はよくわからないのでパス)、東洋館ではその関連としての特集展示のようだった。拓本の文字書体も色々あってド素人的にも楽しめた


ロンドン・ナショナル・ギャラリー「コートールドの印象派展(Courtauld Impressionists)」超サクッと感想(^^;

2019-01-25 01:08:09 | 展覧会

11月にロンドン・ナショナル・ギャラリーで「コートールドの印象派展(Courtauld Impressionists:From Manet to Cézanne)」を観た。多分、今年日本で開催される展覧会はその移動展のように思われる。

コートールド美術館は以前訪れたことがあり、主目的は古典絵画の方だったが、やはりマネ《フォリー=ベルジェールのバー》にはひと際眼を惹かれた。

サマセット・ハウス「コートールド美術館(Courtauld Institute of Art Gallery)」入口

今回の旅行にあたってサイトを確認したら休館とのことでガッカリしていた(なにしろホテルからも近い)。それでも、LNGのサイトで「コートールドの印象派展」があることを知り、「マンテーニャとベッリーニ展」と一緒にチケット購入したのだった。

コートールドの印象派コレクションは質が高くて見応えがある。マネ作品や、今回のポスターにもなっているルノワール作品など、画家の傑作ともいえる作品が並ぶ。もちろん、ドガの踊り子もあるし、後期印象派のゴッホやゴーギャンもある。今回の展覧会場でも画家別の作品展示になっていて、コレクターであったコートールドの印象派画家への傾倒と審美眼が偲ばれる展覧会だった。

で、やはり今回の展覧会でも《フォリー=ベルジェールのバー》の前で見入ってしまった

エドゥアール・マネ《フォリー=ベルジェールのバー》(1881-2年)コートールド美術館

バーカウンターに両腕を置く三角構図の物憂げなバーメイドの、そのどっしりとした存在感(&白黒衣装+胸元ブーケもパリジェンヌっぽい♪)が観る者を魅了する。私的には特にカウンター上の酒や花瓶、果物と言ったマネの静物画描写の上手さに感嘆してしまう。

バーの後ろには鏡があり、店(サーカスも上演する劇場のようだ)の様子が映り込んでいる。興味深いのは、右部分にバーメイドの後ろ姿と対応している男性客がも映っていることだ。私見を言えば不合理とも思える構図であり、マネが意図してズラしたか、それとも「あの客は嫌なヤツだったなぁ」とバーメイドが回想している時間のズレを描いたものなのか、なにやら謎だった。で、ネット(Wiki)で調べたら、遠近法的に男性客はマネ(視点)の視界の外の左側に居てバーメイドを見ていないそうだ。へぇ~

ちなみに、1997-98年に開催された「コートールド・コレクション展」の解説では...

http://www.nikkei.co.jp/topic7/court/gallery3-6.html

さて、図書館から借りて、三浦篤・著「エドゥアール・マネ」(角川選書)を読んだ。 

 三浦先生のマネ愛が頁を開くと溢れ出す

で、非常に興味深かったのは、マネ《フォリー=ベルジェールのバー》がベラスケス《ラス・メニーナス》への時代を超えた、ある意味で返歌のような作品であることだった。マネがベラスケスに心酔していたことは有名である。

「彼女に関する別個の場面が人為的に並置されたのだと考えてみた場合、遠近法のゆがみに時間の複数性が重なることによって、古典的な現実表象が根本から崩壊しつつある絵画と捉えることができよう。ここには、統一的な時空間における完璧な現実表彰を実現した《ラス・メニーナス》とは異質の絵画世界が出現している。...すなわち、《ラス・メニーナス》に代表される絵画史を終わらせるために《フォリー=ベルジェールのバー》を描いたのである。...それは、伝統の継承と断絶を同時に具現するマネが、充実した「白鳥の歌」を完成させ、尊敬する巨匠に捧げた最後の目配せだったのではなかろうか。」(「エドゥアール・マネ」p78)

私的には三浦先生の説に、なにやら納得したのであった


国立西洋美術館で来年「ロンドン・ナショナル・ギャラリー展」が...。

2019-01-16 02:17:43 | 展覧会

来年2020年、国立西洋美術館で「ロンドン・ナショナル・ギャラリー展」が開催されるようにです。(ゲストのむろさんさん情報に深謝!!)

「ロンドン・ナショナル・ギャラリー展」

・会期:2020年3月3日(火)~6月14日(日)

・会場:国立西洋美術館

https://artexhibition.jp/london2020/

「これまで館外で所蔵作品展が開催されることは一度もありませんでした。この度、日本初公開となるゴッホの傑作《ひまわり》をはじめ傑作約60点を一挙日本で公開することは、同館史上初の試みであり、歴史的な開催となります。 」(公式サイトより)

 

「ロンドン・ナショナル・ギャラリー」正面

今回の展覧会の目玉はゴッホの《ひまわり》のようです。カラヴァッジョ来日は無理なのでしょうかねぇ??

フィンセント・ファン・ゴッホ《ひまわり》(1888年)ロンドン・ナショナル・ギャラリー

ロンドン・ナショナル・ギャラリーには行ってきたばかりで、「コートールドの印象派展」も観てしまったし。もちろん、来日展は観るつもりですが、なんで追っかけるように展覧会が来るのだろう?と私的に不思議です


Rubens 自分用メモ。

2019-01-07 22:25:14 | 西洋絵画

Peter Paul Rubens

Judgement of Paris (Plate 208)

https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Peter_Paul_Rubens_-_The_Judgment_of_Paris_-_WGA20307.jpg 

Last Supper (Plates 193,194)

https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Peter_Paul_Rubens_-_Last_Supper_-_WGA20255.jpg 

The Four Evangelists (130)

https://fr.wikipedia.org/wiki/Fichier:Peter_Paul_Rubens_-_The_four_Evangelists_(1614).jpg 

The Presentation in the Temple (wash drawing) (Plate 188)

(pintrest) 

The Presentation in the Temple (The Deposition triptych - right wing)

https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Peter_Paul_Rubens_-_Descent_from_the_Cross_-_WGA20212.jpg

(むろさんさんに深謝です!!)


2019年できたら観たい展覧会メモ。

2019-01-04 23:32:47 | 展覧会

「芸術新潮」12月号と「日経おとなのOFF」(Oご夫妻に感謝!)を参考にしながら、「2019年できたら観たい展覧会」(行けそうな首都圏)をピックアップ、自分用メモを作ってみた。まぁ、観に行けるかどうかはわからないけどね 

・「新北斎展」(森アーツセンターギャラリー)2019/01/17-03/24

・「奇想の系譜展」(東京都美術館)2019/02/09-04/07

・「国宝 東寺」(東京国立博物館)2019/03/26-06/02

・「ラファエル前派の軌跡展」(三菱一号館美術館)2019/03/14-06/09

・「ギュスターヴ・モロー展」(パナソニック汐留ミュージアム)2019/04/06-06/23

・「クリムト展」(東京都美術館)2019/04/23-07/10

・「ウィーン・モダン」(国立新美術館)2019/04/24-08/05

・「松方コレクション展」(国立西洋美術館)2019/06/11-09/23

・「マリアーノ・フォルチュニ」(三菱一号館美術館)2019/07/06-10/06

・「原三渓の美術」(横浜美術館)2019/07/13-09/01

・「岸田劉生展」(東京ステーション美術館)2019/08/31-10/20

・「コートールド美術館展」(東京都美術館)2019/09/10-12/15

・「ゴッホ展」(上野の森美術館)2019/10/11-2020/01/13

・「ハプスブルグ展」(国立西洋美術館)2019/10/19-2020/01/26

 

この中で2019年極私的に期待する展覧会ベスト3は...

★「ハプスブルグ展」ジョルジョーネのブダペスト作品が来日するんだぜっ!!

★「奇想の系譜展」強力な画家たちの中で地味目の鈴木基一には頑張って欲しい!!

★「マリアーノ・フォルチュニ展」息子だけでなく父親にも注目してほしいなぁ!!

 

で、「カラヴァッジョ展」であるが...

 (北海道立近代美術館)2019/08/10-10/14

 (名古屋市立美術館)2019/10/26-12/15

 (あべのハルカス美術館)2019/12/26-2020/02/16

☆「日経おとなのOFF」に掲載されていたカラヴァッジョ来日予定作品。多分、もっと増えるのだろうが...。

・《病めるバッカス》ボルゲーゼ美術館

・《ゴリアテの首を持つダヴィデ》ボルゲーゼ美術館

・《ホロフェルネスの首を斬るユディット》バルベリーニ古典美術館

・《マグダラのマリア》個人蔵

・《女占い師》カピトリーノ美術館

・《リュート奏者》個人蔵

カラヴァッジョ《ホロフェルネスの首を斬るユディット》バルベリーニ古典絵画館

「カラヴァッジョ展」は楽しみではあるが、会場ごとに初来日作品1点づつが変わると言うのが、なにやら「借りられた作品並べるだけ」のような気がするし(個人的邪推)、未だテーマが見えないので、展示作品の交換で展示ストーリーに変化はないのか?とか、老婆心ながらなんだか心配してしまう。個人的には「個人蔵作品」に注目したい。 


謹賀新年

2019-01-03 23:50:17 | Weblog

新年明けましておめでとうございます。今年もマイペースでブログを頑張りたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。

ということで、ゆったりとした年末&正月を楽しんでいたら、あっという間に3日が過ぎそうで、あわてております💦