九州国立博物館の建物は、東博や京博の重厚さとは異なり、意外にも明るく現代的な建物だったのが印象的だった。
常設展を観る前に、1階の「Mカフェ」で「長沢芦雪」展を観た後のホッとお茶タイムを。
さて常設展は、九州が古代から大陸や半島との交流が盛んだったから、その考古学的な遺物や大宰府を中心とした歴史遺物など、九州の歴史・経済・文化をザクっと一望できる見応えのある内容だった。
で、先ず目を奪われたのは豪華絢爛の色絵絵付けの皿や壺のシリーズっだった!!
さすが九州は有名な窯元が多いし、なるほどなぁ~と見入ってしまう。
で、もちろん長崎の出島貿易の輸出品として螺鈿漆器も多く作られたのは知っていたが、まさかフリーメーソン柄まであるのには驚いた。フリーメーソン会員から受注した貿易品との事だが、江戸時代ならVOC(オランダ東インド会社)経由なのかな?
《フリーメーソン螺鈿箱》 (江戸時代 19世紀)九州国立博物館
刀剣類もかなり充実していた。その中に波紋の際立つ国宝の刀もあった。
国宝《刀 無銘則房》(備前 鎌倉時代 13世紀)九州国立博物館
でも、私的に目を惹かれたのは陶磁器類だった。
重要文化財《灰被天目 虹天目》(南宋~元時代 13-14世紀)文化庁
で、なんと!東博からの展示品もあったのだ。
《青磁管耳花入》龍泉窯 古川家伝来(南宋時代 12-13世紀)東京国立博物館
で、ほっこり気に入ったのは...縄文時代の壺型土器。
《壺型土器》(縄文時代 前20~前10世紀 )九州国立博物館
薄色と赤色の土で形成された土器で、その色彩とデザインがお洒落。解説では「縄文時代後期の東北地方を中心に分布する土器。胎土の白色と部分的な赤彩による赤白のデザイン性を高めた渦巻文や頸部の橋状取手が特徴的である。」とのこと。東北人の血が騒いでしまったかも(笑)。