4月16日付で隣の部署への異動辞令が出て、引継ぎに引越し、新しい仕事の立ち上げ準備やらでバタバタしている。実際の着任は5月の連休明けなのだが、毎日が落ち着かない。こんな時には精神安定剤代わりの音楽を聴くに限る。
ちょうど、okiさんから頂いたチケットで松下電工汐留ミュージアム「
ルオーとマチス」展を観て(okiさんに感謝!)、「ミセレーレ」連想から、タリス・スコラーズの「ミゼレーレ」が聴きたくなった。今回はHM/HRでは無かったが、これって歳だということなのか?(笑)
と言うことで、持っていたはずのサンタ・マリア・マッジョーレ教会でのパレストリーナ生誕400年記念ライヴCDを探す。しかし、引越しのドサクサで行方不明になったようで、どうしても見つからない。結局、2005年再録『
ミゼレーレ』を購入してしまった。
iPodに入れて毎日聴いているが、究極の癒し系とでも言いたくなる心洗われる音世界が広がる。グレゴリオ・アレグリ(カストラートだったの??)がシスティーナ礼拝堂に捧げた曲であり、私もいつかあのミケランジェロの天井画の下で聴きたいものだと思っている。モーツァルトだって聴いたんだしね(^_-)-☆
ちなみに、メトロポリタン美術館で購入した『
イタリア・ルネサンス時代の音楽(Music in the Age of the Italian Renaissance)』にも「ミゼレーレ」が入っているが、こちらはウエストミンスター大聖堂聖歌隊のもので、聴いていて確かに「聖歌」だなぁと思う。
ハイCは少年が歌っているのだろうか?? タリスコは女性ソプラノだから比較は難しいけど、私的には洗練の極致のようなタリスコにどうしても軍配を上げてしまうのだ(^^;;
で、今回、初めて気が付いたことがある。アレグリ(1582-1652)がカラヴァッジョ(1571-1610)と同時代人であり、更に何とコレッジョ(アントニオ・アレグリ)(1490-1534)の一族であったことを!(・・;)
さて、昨日、東京国立博物館「
国宝薬師寺展」を観たのだが(こちらもokiさんに感謝!)、イヤホンガイドに薬師寺僧侶たちによる春の式典の声明が入っていた。大勢の僧たちの合唱のような声明に、ソロ独唱のようなパートがあって、声明って音楽なのね!とハタと気が付いた。
コーランの祈りだって朗々とした抑揚は音楽のように聞こえるし、世の東西を問わず宗教儀式は声の持つ力に負う部分が大きいのではないだろうか?ある意味、声とリズムは音楽の原初的なものだと思うし、それだからこそ心を揺り動かすエネルギーにも成り得るのではないか、と、ヴォーカル・フェチの私は思ったのであった(^^;;;
(調べたら藝大の奏楽堂で「
薬師寺 1300年の響き」があったようだ。聴きたかった!)