花耀亭日記

何でもありの気まぐれ日記

サン・フランチェスコ・ダッシジ教会

2008-02-28 00:15:46 | 海外旅行
◆サン・フランチェスコ・ダシッジ教会(San Francesco d’Assisi)

パレルモで宿泊したホテルは旧市街の中心クアトロ・カンティのすぐそばにあり、主な見所は歩いて行けるのでとても便利だった。このサン・フランチェスコ・ダッシジ教会(1277年創建)も海辺への散歩の途中にあり、州立美術館パラッツォ・アバテリッスの近くに位置する。


サン・フランチェスコ・ダシッジ教会正面

今まで海外の教会に行っても絵画ばっかり見ていたのだが、ゲストのCojicoさんのブログの影響で最近は教会建築についても少しばかり注目するようになった。私的に偉い進歩だと思う(^^;;;。Cojicoさんに感謝!

さて、この教会は地震や戦争の被害を乗り越えて修復したものだそうだ。教会に入り、中央内陣に向かう身廊にはシチリア出身の彫刻家ジャコモ・セルポッタ(Giakomo Serpotta)の寓意像(1723年)10点が並んでいて、中でもこの彫像の柔らかな表情に惹きこまれてしまった。天井は木造なのだろうか?珍しいかも、と眺めてしまった。

 
 中央身廊                セルポッタの寓意像

右内陣の豪華な第二礼拝堂壁面には16世紀のガジーニ一族の彫刻で飾られている。

 
 第二礼拝堂              アントネッロ・ガジーニの大理石群像 

ちょうど、中央礼拝堂では赤ちゃんの洗礼式が終わったばかりのようで、親族たちとともに観光客も周りを取り囲んで和やかな雰囲気があり、人混みの中から私も思わずカメラを向けた。ら、そばにいたおじさんが、ほらほらこの日本人が写真をとるよ、と前にいた人たちに声をかけてくれ、シャッターを切ることができた(^^;。おじさん、ありがとう。


 洗礼を受けた赤ちゃん一家


さて、教会前の広場では日曜日だからか(?)すぐ前にあるトラットリアが屋台を数台出していて、大勢の人たちが集まって食べて飲んで、そしておしゃべりに花を咲かせていた。ちなみに、外だから海風もあって凄く寒いのだが皆んな元気(笑)。


 屋台のタコ

屋台のひとつに茹でたタコを発見!さすがシチリア、日本人と同じでタコが好きなのね。そりゃあ私も食べてみなくちゃなりません(笑)。トラットリアでチケットを買って屋台に持っていく。するとタコを食べやすいように切ってくれ、その上にシチリア産レモンを豪快に絞る。一人で食べるには多すぎる量だったけれど、塩味とレモンの酸味が利いて美味しゅうございました(#^.^#)


 タコのブツ切り♪


さて、このサン・フランチェスコ・ダッシジ教会の隣はサン・ロレンツォ・礼拝堂になっている。ということで、次回はこの礼拝堂とカラヴァッジョの失われた1枚の絵について…(^^ゞ

FISH CAN FLY ...

2008-02-26 05:25:20 | 海外旅行
ローマのヴェネト通りを歩いていたらハード・ロック・カフェ(Hard Rock Cafe)を見つけた。いつの間にできたのだろう?
店の前のディスプレイに目が寄った。おや、まぁ、U2のボノじゃないの?!



で、ボノのイラストをデザインしたTシャツが飾られていた。“ FISH CAN FLY …” 



今回、ボノはアフリカの野生動物生息環境保護用にHRCと企画したもののようだ。このTシャツはアフリカで織られた綿を使用しているらしい。

実はこのTシャツ“ FISH CAN FLY …”を見た途端、「さかなのはなぢ」さん家に教えたくなってしまった(^^;;

パレルモ~トラパーニ~ローマ

2008-02-23 22:24:21 | 海外旅行
地中海の青い海と空…シチリアに行ってきた。寒い日本を逃れて太陽の島へ?


(ティレニア海は濃紺~青~碧に輝く)

 
(海へと続く道)                             (ご愛嬌?タコ/笑)

いやいや、とんでもない!パレルモもトラパーニも寒風吹きすさぶ真冬の最中だったのだから(^^;;;


実はシチリア島の西の端トラパーニ(Trapani)でCARAVAGGIO「 L'immagine del divino 」展が開催されている。

 

いつも貴重な情報をいただいているボローニャ在住のFさんから教えていただき、これは何とか行かなければ!と急遽シチリア行きを決めた。嬉しかったのは未見であるバーバラ・ピアセッカ・ジョンソン・コレクション《イサクの犠牲》が出展予定だということ。ローマのテルミニ駅での展示会に行けず、次回のチャンスを狙っていたところにGood News♪Fさんに大感謝!

今回、廻った先は パレルモ → トラパーニ → ローマ

駆け足で色々と廻ったのだが(ローマなんて1日だけ/汗)…パレルモでは残念ながら改修工事のため休館のところが多かった。

◆パレルモ
 ・クアトロ・カンティ
 ・プレトーリア広場
 ・マルトラーナ教会
 ・サン・カタルド教会
 ・カテドラーレ
 ・ノルマン宮殿(「マックス・エルンスト展」を含む)
 ・サン・フランチェスコ・ダッシジ教会
 等々

以上からもわかる通り「シチリア州立美術館」「パラティーナ礼拝堂」「ジェス教会」は休館中だったのだ(涙)。もしかして、パレルモは2009年頃まで行ってもつまらないかも(^^;;


◆トラパーニ
 ・州立ペポリ博物館(CARAVAGGIO「L'immagine del divino」展)
 ・サン・フランチェスコ教会


◆ローマ
 ・サンタ・マリア・デル・ポポロ教会
 ・サンタ・アゴスティーノ教会
 ・サン・ルイジ・デイ・フランチェージ教会
 ・キエザ・ヌォーバ(サンタ・マリア・イン・ヴァリチェッラ聖堂)
 ・ボルゲーゼ美術館
 ・バルベリーニ国立絵画館

詳細はまたということで…取りあえずのご報告(^^ゞ

2007年展覧会(国内篇) 私的ベスト10

2008-02-12 03:39:45 | 展覧会
宿題を忘れていたわけでは無いのだが、なんだかんだで遅くなってしまった「2007年度私的ベスト10(国内篇)」を発表(^^;

1.「若冲展」 承天閣美術館(京都)
   相国寺ならではの「釈迦三尊像と動植綵絵120年ぶりの再会」。こんな機会なんて滅多に無いのだから!

2.「パルマ―イタリア美術、もう一つの都」展 国立西洋美術館(東京)
   パルマという都市のルネサンス~マニエリスム~バロックを知る。記念講演会を含めてとても勉強になること多し。さすが西美!

3.「ヨーロッパ肖像画とまなざし」展 名古屋ボストン美術館(名古屋)
   2007年の私的隠れテーマは肖像画だったような気がする。まさにこの展覧会から始まったのだ。

4.「オルセー美術館展」 東京都美術館(東京)
   久しぶりのオルセー作品。中でも印象派の肖像画に注目!これがキンベル美術館「The Mirrer&The Mask」へと続くのだ。

5.「アンリ・カルティエ=ブレッソン 知られざる全貌」展 東京国立近代美術館(東京)
   写真の構図の面白さに開眼。ACBの幾何学的文法の素晴らしさに驚く。

6.「人間の奥行き ヴァンジ作品展2000-2006」 イタリア文化会館(東京)
   「ヨブ」の足のわずかに立った親指は神へと無意識の異議を唱える。人間の抱える矛盾と葛藤が造形を通して胸に迫る。

7.「森村泰昌―美の教室、静聴せよ」展 横浜美術館(横浜)
   現代美術苦手の私も楽しめた展覧会。ゴッホは荊の帽子を被り、フリーダ・カーロは髭眉で荊のネックレスをしていた。自ら扮することで見えてくる世界の面白さ!ちなみに、キンベル企画展でフリーダ作品を観、彼女の髭はキリストの象徴ではないかと思った。

8.「安宅コレクション展 美の求道者安宅英一の眼」 三井記念美術館(東京)
   国宝「油滴天目茶碗」も素晴らしいが、南宋官窯「青磁 八角瓶」の繊細でまったりとした釉と肌の美しさに目を奪われてしまった! これぞ青磁!!

9.「ムンク展」 国立西洋美術館(東京)
    個々の作品がフリーズという連作の形で並べられた時、本当の意味が立ち上がってくる凄さ!

10.「アルベルト・アンカー展」 Bunkamura(東京)
    精緻な描写は愛らしい子供たちだけでなく、その周りの世界をも生き生きと映し出していた。懐かしい家族のぬくもりがそこにはあった。

次点 「大徳川展」 東京国立博物館(東京)
    水戸黄門さまの印籠もあったし、徳川御三家の宝物がどっさり(笑)。私的には1600年頃の西洋甲冑がCARAVAGGIOの時代に通じているのが面白かった。

ということで、ようやく宿題を書いて、ほっ(^^ゞ

1月27日付「日本経済新聞」― 美の美 ―

2008-02-04 02:16:15 | NEWS
遅ればせながら…先週1月27日(日)の日本経済新聞(朝刊)見開き「美の美」はカラヴァッジョだった。今週も続くかと期待していたら...ラ・トゥール(^_^;)




(ラ・トゥール篇にもナンシーのカラヴァッジョ「受胎告知」紹介あり♪)

先日、久々に丸善に寄ったら、カラヴァッジョ本が色々並んでおり確かにメジャーになったんだなぁと思う。大体は持っているのだが、なぜか「カラヴァッジョ―殺人を犯したバロック画家」という小説仕立ての本だけは買うのを躊躇している。あの値段に見合う内容なのだろうか?やはり読まなくちゃわからない?