花耀亭日記

何でもありの気まぐれ日記

驚!国立西洋美術館で「アルチンボルド展」が!!

2016-11-29 22:04:23 | 展覧会

上野で展覧会チラシを色々ピックアップしていたら…なんと、国立西洋美術館で「アルチンボルド展」が! !

「アルチンボルド展」(Arcimboldo)

・会場:国立西洋美術館

・期間:2017年6月20日(火)~9月24日(日)

「本展は、世界各地の主要美術館が所蔵するアルチンボルドの油彩約10点を中心に、この画家のイメージ世界の生成の秘密に迫り、またその継承者たちへの影響も辿ります。日本で初めて、アルチンボルドのユーモアある知略の芸術を本格的にご紹介するこの機会を、どうかご期待ください。」(国立西洋美術館サイトより) 

ジュゼッペ・アルチンボルド(Giuseppe Arcimboldo, 1527-1593年)はミラノ生まれ、カラヴァッジョに先立つロンバルディアの巨匠です。ハプスブルグのルドルフ2世のお気に入り画家で、精緻な静物で構成された人物寓意像で有名であり、綺想の画家とも言われます。ああ、若冲と同じで大当たりの可能性も大ですね(笑)

読みかけで放り出していたカウフマンの『綺想の帝国』もちゃんと読まなくちゃ。それに某所でお勉強させていただきましたしね(汗)。

それにしても、王立サン・フェルナンド美術アカデミーの《春》も来日するようで驚きました(・・;)

ジュゼッペ・アルチンボルド《春》(1563年)王立サン・フェルナンド美術アカデミー

だって、マドリッドで観たばかりですもん。まさか、私を追って来日とか(笑)


京都と東京 国立近代美術館で「茶碗の中の宇宙」展が。

2016-11-22 23:56:30 | 展覧会

京都と東京の国立近代美術館で「茶碗の中の宇宙 樂家一子相伝の芸術」展が開催される。

 → チラシ表裏(京都展)

・京都国立近代美術館   2016年12月17日(土)~2017年2月12日(日) 

・東京国立近代美術館   2017年3月14日(火)~2017年5月21日(日) 

「一子相伝により継承されてきた樂焼の歴代作品に17世紀初頭の芸術家・本阿弥光悦等の作品を含め、樂焼の美的精神世界を通観し、その極めて日本的な深い精神文化を紹介します。」(公式HPより) 

長次郎を始めとする樂家代々だけでなく、光悦茶碗も観られるようで嬉しい♪ 

ちなみに、東京国立博物館の「茶の湯」展は、2017年4月11日(火)~6月4日(日)であり、東京は重なりますね。でも、両方とも展示替えがありそうだから、良く調べないといけないなぁ。

出展目録の早期Web掲載をお願いしたいです!!>東京国立博物館さま、東京国立近代美術館さま


カールスルーエ州立美術館。

2016-11-21 22:56:18 | 美術館

クラーナハ話題が続いてしまうが、今回の「クラーナハ展」に《パリスの審判》が見えなかったのは私的に少々寂しかった。以前書いたことがあるが、青池保子「エロイカより愛をこめて」(漫画です♪)でエーベルバッハ少佐が追いかけたのも《パリスの審判》である。

で、《パリスの審判》はクラーナハ工房の売れ筋商品だったのだろう。この主題で一体何枚描いているのかわからないけど、その数ある《パリスの審判》の中でも私的一番のお気に入りはカールスルーエ州立美術館作品である。 

ルーカス・クラーナハ(父)《パリスの審判》(1530年)カールスルーエ州立美術館 

背景の樹木の噎せ返るような濃緑がアルトドルファーを想起させた。展示場所も「えっ?」と思える角の壁際で、出会いがしらの「びっくり腰のパリス」だったもので、その印象が強く残っているのかもしれない。 

このカールスルーエ州立美術館(Staatliche Kunsthalle Karlsruhe)は2009年春のベルギー・ドイツ旅行の折に訪ねた。濃~いドイツ絵画をたっぷりと観ることができた。

カールスルーエ州立美術館(車がジャマね(^^;)  

お目当てはグリューネヴァルト作品だった。コルマールの祭壇画を観たら、やはり追っかけたくなる画家である。

 

マティアス・グリューネヴァルト《磔刑》(1523-25年)カールスルーエ州立美術館 

初期のデューラさえも(だからこそ!)ドイツ絵画特有の濃さに満ちていた。

アルブレヒト・デューラー《荊冠のキリスト》(1493年)カールスルーエ州立美術館 

グリューネヴァルトやデューラーを含め、カールスルーエの数々の作品はドイツ絵画の持つ生々しいアクの強さをみっちりと教えてくれた。「ドイツ的なもの」を考える一つのきっかけになったような気がする。 

で、この「ドイツ的なもの」については、後にネットで秋山聡氏による『ドイツ美術はなぜ「醜い」か』を読み、勉強させていただいた。イタリア絵画を見慣れた目には、やはりドイツ固有の美意識は異質だったのだ。いや、異質だからこそ、面白いと思う理由でもある。


ドナウ派。

2016-11-20 01:17:04 | 西洋絵画

恥ずかしながら、クラーナハ(父)初期はドナウ派だったらしく、アルトドルファーに影響を与えたなんて知らなかった(^^ゞ 

ルーカス・クラーナハ(父)《磔刑図》(1503年)ミュンヘン・アルテピナコテーク

アルブレヒト・アルトドルファー《磔刑図》(1512年)カッセル州立美術館


ボルゲーゼ美術館で「カラヴァッジョとハートフォードの画家」展が。

2016-11-09 15:11:47 | 展覧会

・「L'origine della natura morta in Italia  Caravaggio e il Maestro di Hartford(イタリア静物画の起源 カラヴァッジョとハートフォードの画家)」展

・期間:2016年11月16日~2017年2月19日

・会場:ボルゲーゼ美術館 

イタリアにおける独立した静物画の成立は、カラヴァッジョ《果物籠》(アンブロジアーナ絵画館)が起源とされている。

 

カラヴァッジョ《果物籠》(1597年頃)アンブロジアーナ絵画館

今回の展覧会は、カラヴァッジョ周辺の画家として「ハートフォードの静物の画家」(東京でも展示されていた)に注目し、カヴァリエーレ・ダルピーノ工房周辺の画家たちを含め、17世紀初頭におけるローマでの静物画の諸相と起源を探る展覧会のようだ。 

 

「ハートフォードの静物の画家」はハートフォードのワズワース・アシニウム美術館が所蔵する作品にちなんでの名称で、今も特定されておらず議論のある画家でもあるようだ。ダルピーノと近しい関係だったらしく、フェデリコ・ゼーリがカラヴァッジョに結び付けようとしていた画家でもある。

ちなみに、国立西洋美術館「カラヴァッジョ展」図録にアルベルト・コッティーノ氏による論文「カラヴァッジョ様式の静物画」が掲載されており、その意味でも興味深く観ることができそうだ。と言っても、私は観に行けないと思うのだが...(-_-;)

※参照:Studio Martinotti「L'origine della natura morta in Italia Caravaggio e il Maestro di Hartford(イタリアの静物画の起源 カラヴァッジョとハートフォードの画家)」(プレスリリースPDF付)

※参考:Andrea Bacchi, Elisabetta Sambo「La natura morta di Federico Zeri(フェデリコ・ゼーリの静物画)」

※参考:Alberto Cottino「Maurizio Marini e la natura morta caravaggesca(マウリッツィオ・マリーニとカラヴァッジョの静物画)」

ご覧になる方、レポートをよろしくお願いします~(^^ゞ


宮城県美術館「ポーラ美術館展」超サクッと感想(^^;

2016-11-08 23:51:35 | 展覧会

書き忘れていたが、先月、宮城県美術館「ポーラ美術館コレクション モネからピカソ、シャガールへ」展を観た。(このブログは殆ど自分用忘備録(^^;)

Masterpieces of the Pola Museum of Art: From Monet to Picasso and Chagall」 

ルノワール《レースの帽子の少女》は来ていないが、私の好きなモネ《睡蓮》が展示されていたのが嬉しかった♪

クロード・モネ《睡蓮》(1907年)ポーラ美術館

睡蓮シリーズの数ある中でもこの《睡蓮》は、淡く甘やかな色調でジヴェルニーの麗らかな空と木々の色を揺蕩うように映している。なんだか幸せな気分になれるのだ♪

展覧会を観終えて美術館の玄関を出たら、川内の秋が目の前に広がっていた。

紅葉が始まった木々のアプローチからの眺めが面白い。(宮城県美術館は前川國男建築設計事務所デザイン)

以上、超サクッと過ぎる感想で悪しからず(^^;;;


松島「円通院」の紅葉。

2016-11-07 01:12:28 | お出かけ

土曜日の夜、松島の「円通院」に行って来ました。紅葉のこの季節、ライトアップが行われています。お寺の係の方も「今日は風もなく、絶好の日和です」とにこやかでした。そうでしょうとも、だからこそ見物客も長蛇の列を作るほどいっぱいでした。それに、入場料も500円取られますしね(笑)。

紅葉の盛りは少し先のようですが、斑に紅と黄が混じり趣のある風情でした。

ここのライトアップの見どころは「心の字池」の水面に映る紅葉です。。

逆さ富士ではなく、逆さ紅葉ですね。 

池の傍の景色。

池に映る景色。 

風もなく水面は鏡面となり、映す夜空の深さが見る者を水底に誘い込むかのようで、その妖しい美しさに思わず息をのんでしまいました。

左下に見えるのは池の石です。水面から出ている石は現世であり、鏡面に映る世界は妖かしの世界なのでしょうね、きっと。


国立西洋美術館「クラーナハ展」私的サクッと感想(^^ゞ

2016-11-06 01:04:26 | 展覧会

国立西洋美術館「クラーナハ展-500年後の誘惑」を観た。私的感想を寄り道しながらサクッと(^^ゞ 

今回、ルーカス・クラーナハ(父)(Lucas Cranach der Ältere , 1472 - 1553年)作品がこれほど集まるとは思わなかった。まぁ、版画作品も多かったけど(^^;、確かに「大回顧展」だった。私的にはクラーナハの意外な面も色々と知ることができたし、作品的にも見応えはあったと思う。

 

クラーナハ(父)《ホロフェルネスの首を持つユディット》(1525/30年頃)ウィーン美術史美術館

今回の目玉作品であるユディットの冷たく妖艶な微笑は観る者を魅了する(500年後の誘惑?)。ユディットの魅力に参ったホロフェルネスが、斬首されても、その半眼が恍惚感を残しているところが凄い!それに、ブダペストの《洗礼者聖ヨハネの首を持つサロメ》(1530年代)の聖ヨハネも同じような恍惚の半眼をしているのだ。もしかして、SMの世界か?(^^;; 

これまでクラーナハ作品は多々散見していたが、ドイツの画家としてはデューラーやグリューネヴァルト、アルトドルファーなどの方が好きだったし、クラーナハの俗っぽさが鼻について(スミマセン)、クラーナハ自身についてあまり知ろうとしていなかった。なにしろ、ルターの友人なのにアルブレヒト・フォン・ブランデンブルグの仕事も引き受けるという節操の無さも今風過ぎて...(^^;;

しかし、今回の展覧会でザクセン選帝侯家との強い結びつき、また、肖像画家として優秀だったことなど知ることができ、意外感と共に勉強にもなった。特に興味深かったのは、裸体の女性像量産は宗教改革による宗教画需要の激減に伴う代替商品だったらしく、なるほど!だった。基本的に大工房運営の画家たる者はビジネスに長けているものだ。節操が無くても仕方ないか?(^^; 

ちなみに、クラーナハは晩年アウグスブルグでティツィアーノと会ったらしいが、この二人、なんだか似ているところもあるなぁ。二人とも長命であり、期待の後継者(息子)の早世に失意しながらも、大工房を運営し続けたものね。 

ところで、私のお気に入りクラーナハ作品の1枚にベルリン国立絵画館《若返りの泉(Der Jungbrunnen)》(1546年)がある。あんなノーテンキな抜け抜けとした絵を描ける画家って素晴らしいと思うし、御年74歳(息子や工房作説もあり)の夢想するリアルな願望は500年後の現代人にもビシバシ通じる(笑)。 

なので(反対に)、今回私的に興味深かったのは初期作品であり、特に初期宗教画はウィーン美術史美術館以外からの出展もありで、クラーナハの作風の変遷を知る上でも貴重な機会となった。例えばブダペストの《聖カテリナの殉教》は色々な意味で面白い。 

(参考作品):クラーナハ作品に先行するのがデューラーの木版画である。

アルブレヒト・デューラー《聖カタリナの殉教》(1497-98年) 

(参考作品):クラーナハはデューラーを引用しながら三連祭壇画として描く。

ルカス・クラーナハ(父)《聖カタリナの殉教》(1506年)アルテ・マイスター(ドレスデン)

この祭壇画形式はフランドル風を想わせる真っ当な宗教画である。左右の聖女たちの衣装がファッショナブルなのは後年作品に通じるようだ。

そして、今回展示されていたブダペスト作品である。

ルカス・クラーナハ(父)《聖カタリナの殉教》(1508/09年)ラーダイ改革派教会(ブダペスト) 

この作品は前作に比べ動的表現に富み、聖カタリナの首を斬ろうとしている兵士の悪役風貌などまさにドイツ的である。それなのに、聖カテリナは極めて現代風な美女であり、その肩を露わにする描写などを含め、危うく宗教画を逸脱しそうな劇画的面白さを感じる。原作であるデューラーの生真面目さも霞むほどだよね(笑)。この俗っぽさを謳歌する感覚こそが後年のクラーナハ作品の底流になって行くのだと思ったのだった。

ということで、この続きは前売り券でもう一度観た後で(気が向いたら)書きたいと思う(^^ゞ


忘れもの。

2016-11-04 01:35:46 | Weblog

La settimana scorsa sono andata a Tokyo per visitare quattro mostre. Mentre stavo nello Shinkansen per Tokyo, mi sono ricordata che dimenticavo di portare un biglietto di  prevendita. L'ho lasciato a casa! quindi ho dovuto comprarne uno nuovo. Ma la mostra “Cranach” era interesante, percio ci tornero.

※追記:スペルミスもあったし、構文にも自信無いし(意味通じます?)、まだまだ初級でもがいています...(-_-;)


東京国立博物館で「茶の湯」展が!♪

2016-11-01 21:05:09 | 展覧会

東京国立博物館で「茶の湯」展が開催されるようだ。名碗オールスターズが勢揃いですって!きゃ~っ)^o^( 

・会期: 2017年4月11日(火)~6月4日(日)

・会場: 東京国立博物館 平成館

私は茶道をいたしませんが、お茶碗を観るのは大好きです。もちろん、できることなら名物茶碗でお茶をいただきたいものです。