花耀亭日記

何でもありの気まぐれ日記

椅子。

2014-01-04 12:24:08 | 使うもの
マンションのリフォームに合わせ、ダイニングテーブルと椅子を買い替えた。サイズにこだわったら、結局両方とも特注になってしまった。テーブルがナラ材なので、気に入った椅子もナラで統一。


秋田木工の曲木椅子DM-AK003ナラ

どうやらハンス・J・ウェグナー「ザ・チェア」のデザインに拠るもののようだ。


ハンス・J・ウェグナー「ザ・チェア」。

オリジナルは背と肘部分を接合(ジョイント)しているが、購入した椅子は背も肘も曲げ木により1枚の無垢材で形成している。もちろんオリジナルには及ばないだろうけど、エレガントな曲線を1枚板の曲木で作ったのは技術的にも面白いと思う。それに正規輸入品に比べれば入手しやすい価格だしね。

で、ふと想ったのだった。カラヴァッジョの時代も有名画家のオリジナル作品(所謂「真作」)を飾れるのは王侯貴族や教皇庁の高位者たちだったし、入手できなかった愛好者はマンフレディやスパーダのような画家たち作品を代わりに飾って愛でたのだろうなぁ...と。

欧米各地の美術館や教会に行くと、思いがけずカラヴァッジョ作品の模作に出会うことがある。模作画家の力量はピンキリだけど、模作が多ければ多いほど当時のカラヴァッジョの人気や愛好家の存在が嬉しくなったりする。しかし、オリジナルの圧倒的な美と迫力には到底及ばないのも確かなのだ。

もしかして、購入したダイニング用の椅子はカラヴァッジェスキの椅子なのかもしれない。