Reflections

時のかけらたち

F.ルイジ ブラームスプロ + ヒラリー・ハーン チャイコフスキ-プロ

2010-06-14 23:57:49 | music


ブラームス/交響曲第2番
  ~休 憩~
ブラームス/交響曲第1番

アンコール
※J.シュトラウス2世/ピチカート・ポルカ
※J.シュトラウス2世/ポルカ・シュネル「雷鳴と稲妻」
※J.シュトラウス2世/ワルツ「ウィーン気質」
《19時00分開演、21時25分終演》


  5月25日 サントリーホール

確かこの前日がダン・タイソンのショパン・プログラム・・
その少し前がテンポを最高に落としたボゴレリッチのショパン
奇しくもショパンコンクールを同じ年に争った二人でした。
ダン・タイソンは2度目でしたが、無難にこなしているといった感じでした。
アンコールのマズルカ13番がすごくよかった。アンコールはひとつやり終えた後の
自由にのびのびとした演奏ですばらしくリラックスしていつもいい感じです。

ファビオ・ルイジは気がついたときには五嶋龍君とのプログラムが売り切れていました。
ブラームスの好きな曲でしたので、残っていた席のうち一番安い席でしたが
なんと前から2列目の右の方の席を手に入れました。ここからはオーケストラ全部が目に入りませんが
指揮者はばっちりです。靴の裏まで見えてしまいます。(音がしないように赤いフェルトが張ってあるのを発見・・
としちゃん的な観察までできました。)

この日は忘れられない日となりました。
朝、早く母より入院中の父が心肺停止状態になっているとの電話があり、
主人の退院後始めての通院は誰にも代わってもらえそうもなく、介護タクシーで
連れて行って、3科の受診がありました。その後父の病院に行く予定でしたので
とりあえずコンサートは無駄にしたくないので、行ってもらう人を見つけましたが
その後、父は解剖することになりいつ会えるかわからないという・・それで
再びコンサートは行かせてもらう段取りにしました。小さいときからたくさんクラシックに
触れる環境を作ってくれた父もそうさせてくれたように思いました。
ブラームスならこんな時でもぴったり私の中に入ってくれる、そう思いました。

あわてていたせいか、南北線なのに溜池山王で降りてしまい、前回のボゴレリッチの時の
ホールのすぐ近くとあまりに違うので地下道をぐるぐる回ってしまい、遅れてしまいました。
このホールでは遅れると楽章の間に2階の後ろの立ち見になってしまいます。
今回この一番後ろと前を経験して不思議な違いを感じたのでした。
後ろだと音がひとつになるのに、前だとオーケストラの中にいるようなのです。
一つ一つの音が聞こえるように・・またこのオケのコンサートマスターの
音がすごくよくて・・ でも指揮者はまとめるのに苦労しているようにも
思えたのです。この集団を引っ張るのですから・・ 間近で聞くとオーケストラが
一人ひとりで成り立っているのがよくわかるし、遠くで聞くとひとつにまとまった
音として聞こえます。

細かいことにも気を取られてしまいましたが、美しいブラームスでした。
重すぎずそれでもブラームスの生きてきた何か思いが伝わるような
コンサートでした。


  6月1日 東京文化会館






いつもすばらしい時を過ごさせてくれるハーンのヴァイオリン。
今回はチャイコフスキー。
洗練された音楽を削りだしたヒラリーハーンでした。
でもやっぱり、アンコールのバッハは格別でした。
あの透明な高い音・・

そして後はサロネンとフィルハーモニア管弦楽団のベルリオーズ幻想交響曲が
不思議な世界へと連れて行ってくれました。
このオーケストラの音色がよかったしサロネンもなかなかでした。








コメント (7)
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