Reflections

時のかけらたち

熊野古道伊勢路の再チャレンジは猛暑と熊アラートの中で ・・・ Kumano Kodo Ise Road again in intense heat and bear alert

2024-09-17 23:59:15 | wonderland

3泊4日(9/11~14)の熊野古道伊勢路トレッキングをしていったん東京に戻り、翌日はイタリア語のレッスンがあり
旅行から一日置いた16日に名古屋宗次ホールでの北村朋幹の素晴らしいコンサートを聴いて名古屋散歩をしてきたところです。

猛暑で日陰に入れば休憩して、熊の鈴を鳴らしながら歩きました。無事帰ることができて、旅で出会った人たちや
友人に感謝です。熊が多く出るのも今まで経験したことがないという地元の人の言葉でした。養蜂家がいるので、
熊はときどき見かけても何もしないで行っちゃうとのことでしたが、今年はハイカーが被害にあっていました。
こんなことはもう今しかできないねと高齢者ハイカーの二人です。私の熊野古道歩きは一人じゃ熊が出るから危ないと
言って友人がついてきてくれることから始まりましたが、意外と急な所もあり、一人では歩きとおすのが難しい場所
でした。私の無謀さと無知さに呆れてしまうけど。経験すればするほど世の中恐さも出てくるということもありますね。

行きの紀勢本線南紀の中で熊スプレーの使い方を確認して、ケースに入れ、すぐ使えるように準備をして
紀伊長島に降り立ちました。

前回道に散々迷った魚まちは、スイスイと移動して、長島神社、加田教会まで行きましたが、午前中から歩き始めたのに
たまらない猛暑です。時に、国道のカンカン照りの中も歩きながら日陰で休みを取りながら一石峠に入ることが
できました。この付近では熊の目撃があるので、注意の看板が立っていました。

なだらかな一石峠と平方峠と言われていますが、峠なのでアップダウンが思ったよりはありました。
友人は朝食を食べてなかったのと水分をあまり取っていなかったせいか、ふらついていたので
心配になりました。いつも私が助けてもらっていたので、立場が逆になると大変と、たくさん休みながら・・
熊より暑さの方が嫌でしたね。



古里でやっとお弁当タイム。海水浴場のキャンプ場で、屋根があるところがあったので
日陰に入り、ほっと一息。
サラダやサンドイッチ、オムレツやラタトィユ等家にあるものを詰めてきたランチ。
友人もたくさん水分を取って、食事をしたら、回復してきたというのでほっとしました。
私自身も日射病的になってふらっとしそうな時もありました。


海の周りを通る佐甫道。海と山が入り組むのが伊勢路の魅力です。




最後の三浦峠は急な下りが最初あったので、その時だけリュックを持ってくれました。
今回助けてもらったのはその時だけで済んだのでよかった。

三野瀬駅におりてきて、予定していた電車に乗ることができました。間に合わないと思ったのですが、
運よく間に合いました。逃すと1時間待ちです。夕方だからそれでも1時間おきにあるのでいい方です。

三野瀬から相賀まで12分程度乗って、料理民宿に着きました。宿からの眺めもよく、2組しか泊まれない
小さな宿です。

汗だくになったのでまずお風呂に入ってすっきりしてから夕食を取って、疲れたのであっという間に寝て
しまいました。こんなに水分を取って汗をかいたのはここ何十年で経験したことはありませんでした。

 

 

2日目の朝も5時過ぎに目が覚めて、ずっと日が昇るのを見ていました。

朝早く朝食をとって、馬越峠の入り口まで車で送ってもらいました。この宿はほとんど馬越峠に行く人が利用するとか・・
ここでもクマに出会う危険があるので前日まで悩みましたが、やっぱり行こうということになりました。前回は大雨で断念。
他の所では人に会いませんでしたが、馬越はこのあたりでは一番美しい峠と言われるだけあって、人に何人か会いました。
皆さん、滑りやすい所とか教えて注意してくれます。私はここでわら縄を靴に二重に二カ所ずつまいて準備をしました。
急な所もあり、結構怖かったです。沢の水が増水して、水の中を渡った所もありました。


どんな人がこの石の道を作ったのだろうと作った人たちに思いをはせながら。


馬越峠からの眺めは素晴らしかったです。ここから天狗倉山への登山コースにも入れますが、私にはとんでもないので
ここから尾鷲方面に下ります。まめに休憩しながら歩くので、標準時間の倍は見ていないといけません。
どんなに苦しくても一歩ずつ歩けば前進して行くことができます。引き返すことができないので前に進むだけです。


滝を過ぎれば、民家がある方に入って行くことができます。途中で休憩を取っていた作業員の人が
暑いのにご苦労さんだねと言ってくれました。本当にこんなに暑いとは思いませんでした。連日34度くらいです。



街の喫茶店のようなお店でかき氷! しかも昔ながらの・・ 真っ赤なストロベリー。
遅ればせの昼食はsandwichしかありませんでした。途中行動食は取ったのですが、
友人は一組しか食べないの。暑さでそれほど空腹感も感じなくて・・・

駅の周りにも喫茶店も食堂っぽいところもなくて・・・
最初にみつけた氷の旗が閃いているお店に入ってよかった。

特急が停まる尾鷲駅でもこんな感じ。尾鷲駅より20数分でこの日の宿泊先の賀田駅に行くことができます。
賀田駅に送迎の車が来ていました。

尾鷲シーサイドビューと言う名前の通りの海に面したホテルです。


やはり汗を流してからの夕食。毎日汗だくです。

この日はお酒も飲めなくて、前日もノンアルだったけど。おいしいお水をいただきました。

この前の海で取れた魚だけの、とてもおいしい夕食でした。品数が多いので減らしてほしいと電話でお願いしたのですが
減らせないということで、ゆっくりできるだけ食べました。



そしてまた早く寝たので見事な朝の景色、海の色が変わっていくのが見れた3日目の朝です。


 

3日目もリベンジコースで前回道がみつからなった波田須の道を歩きます。

新鹿駅から海岸沿いに歩いて国道をまたぎ波田須の道に入るのですが、海岸沿いに歩いてしまうと
又迷ってしまい、たまたま外に出てきた住民の方に聞くことができたので、今回はうまく入ることができました。

しかしやはりところどころ急な坂もあるし、前回の雨の中はなかなか大変だったと思うので
道が見つけられず国道を通ったことが距離はあっても正解であったことがわかりました。

前回も見た庚申塚の所に来て、国道に出ました。


今度は国道から草ぼうぼうの石段を上がって山の村落を回って波田須に出ます。
ここの村落の入り道も、なかなか大変で前回の嵐では無理で、すべてその時の最善の道であったことがわかりました。

波田須の道の石は苔むしてとてもきれいでした。鎌倉時代に作られたというこの辺では古い道です。


そして前回嵐の中で見た徐福の宮が見れる場所に到着。
なんという天気の違い。あの時はずぶぬれでした。


徐福の宮

 

今度は波田須駅に行かず、大吹峠に向かいます。
峠の入り口で宿で作ってもらったおにぎり2個のうち、1個の半分だけ食べてランチにしました。


 

大泊駅に電車の時刻よりだいぶ早く着いてしまい、無人駅で待っていたら眠くなってうつらうつらしてしまいました。

時間通りに熊野市駅に着いたのですが、ここでまさかのハプニング。バスで40分くらいかかるのですが、送迎の車が来ていない
のです。連絡したところ手違いで配車していなくてこれから来てくれるとのこと。待つことは慣れているのでなんでもありません。
泊まるところが湯ノ口温泉のバンガローで、前回泊まった瀞流荘に送迎をお願いして何回も確認したのに。駅から湯ノ口温泉まで
お願いしたのに瀞流荘から湯ノ口と思ったみたい。迎えに来てくれたドライバーは申し訳なさそうにしていたのですが、
前回送ってくれた人とわかり、翌日のこともとてもよくしてくれました。翌日は年に2回の大行事の日で稲刈りのイベントがあり
500人以上集まるとか、道路も規制がはいり、オートキャンプまでしか送れないということでしたが、帰りに乗る公共のバスも
一日に4本くらいしかない厳しい場所で、中を回る時間のことを考えるギリギリでしたが、何とか早朝、規制の入る前に
千枚田の中心まで送ってもらうことができました。このドライバーの方には大変お世話になりました。

バンガローについて、とても効くような温泉まで入りに行ってから自炊の夕食。さとうのごはんも売っていたので、買ってもどり
無印のレトルトカレーをかけて食べるつもりでしたが、おにぎりを残していたので、その上にカレーをかけて食べましたが、
とてもおいしかったです。

翌朝も早いのですぐ寝ましたが、なかなか寝付けない初バンガローでした。

朝食もスープと前日熊野駅前で買ったミルクパンのみ。あとはマドレーヌとかお菓子で・・



そして黄金に輝く丸山千枚田へ。今回は通り峠からではなく下から見る千枚田です。
早かったのでプレスの人がたくさん歩いていて、準備をしている人たちが大勢いました。

オーナー会員がやってくる頃には私たちは通り峠に向かって歩き始めました。


 

通り峠入り口からバスで阿田和駅に出て、JRで熊野市に行き、特急で帰路に。

阿田和駅近くから見る七里御浜。
ちょっと天気が荒れてきました。


熊野市駅。

駅前の物産館でめはり寿司と焼きドーナッツなどを買って、昼食です。アイスクリームや柑橘のジュースも
冷たくておいしかったです。

駅にこの前風雨を3時間耐えた波田須駅の写真がありました。やっぱり「秘境駅」ですって。
ほんとうに何もなくて、もちろんタクシーなんて来てくれる場所ではありません。

 

私のスーベニール。拾ったときは少し緑がかっていたと思ったけど・・・

今回もアドヴェンチャーと人の温かさに触れた旅でした。

 

帰ってから写真をパソコンに送ったり、スマホの容量がいつも足りないので写真を消していたら映画の写真が
出てきました。

この他者と真の関係を築くという言葉に魅かれました。
これはコリン・ファースで「英国王のスピーチ」みたいですね。

国王と吃音を直してくれる療法師との家族以上の友情や家族の愛を描いた映画でした。
inaさんと言う人のブログに
「家族」とは、血縁関係ではなく、人間関係を築く努力の末に形成される関係だというのが
この映画の重要なテーマではと書いてありました。

この映画を見たのが2022年末。あの頃見た映画のメモがアップされていないので同じくコリン・ファースの
Magic in the moonlightなど思い出していました。

 

コメント (4)
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