「気まぐれ美術館」の筆者 現代画廊洲之内徹さんの没後20年記念で
開催された古茂田美津子展の案内のカード(2007.10月)
その後古茂田先生は他界されましたが、
我が家にある油絵から2点紹介します。
枯れた紫陽花
アトリエで結婚するとお祝いでいただけた花嫁人形の絵
とても小さなサイズでパソコンの前に飾っています。
大きくしてみました。
先生はいつも自由に描かせてくれて、デッサンを見ているのが勉強になりました。
いつも黒かグレーの洋服にめがね・・タバコを手に大好きなミステリーや時に藤田の
話や脇田和、岡田謙三とか新制作でご一緒の画家の話をしてくださいました。
どこかひょうひょうとして生活を楽しみ、不思議な世界を描かれていました。
お人柄も絵も大好きです。先立たれたご主人も有名な画家古茂田守介氏。
日曜美術館で紹介された時、美津子夫人のインタビューもありました。
今では先生もカードの絵のようにまどろみの中にいらっしゃるのかしら・・
とても良いものをお持ちで、羨ましい。
お嬢さんのお嫁入り道具かしら?
先日独身の友人に会ったとき、引き継いでくれる人がいていいじゃないと言われ、そうなんだと気がつきました。一人で人生を終えようとすることは大変なこと。人間はみな一人には違いは無いけど。
私の人生に子供ができることは想定外でしたが、持ってみると大変で、悩みや苦しみももたらすけど同じだけの喜びもあります。人生ってそれぞれの人に神様が何かを与えているとしか考えられない。
女性の画家もいいですよね。モリゾーなんかいいです。女性が女性を描くとなにか澄んだ感じがします。
昔はなかなか女性の画家、作曲家はいないですよね。
夫婦で芸術を目指すと奥さんのほうがあきらめるのが普通で。三岸視節子さんとか。美津子さんもご主人がなくなってから再び絵筆をとったと聞いています。
古茂田先生の「まどろみ」も柱時計が描かれているけど時間は止まっているように感じます。
実はこの間の個展でもほしい絵があったのですが、我慢してしまいました。青いワイングラス小品の静物画でした。枯葉も描かれていたかしら。
現代音楽以外では、女性作曲家をあたしは知りません。女性が創作活動をすると云うのは、大変なことなのでしょう。
あたしの友人たちの多くも、子どもを授かった時点で音楽活動を諦めてしまいました。
あたしは母が音楽のことにしか興味を持たなかったひとなので、親子の不和もありました。
でも今は、音楽家の娘に生まれたことを幸せに思っておりますし、あたし自身、子どもを授かったら、同じ思いをさせないよう、けれども両立させることに苦労することになるでしょう。
生きてゆくとは、即ち苦労ですね。
繪子を亡くして今でも悲しいですが、あの子の呉れた喜びはそれより大きいのです。
心の糧です。