Reflections

時のかけらたち

10月の歌舞伎座は玉三郎スペシャル ・・・ Tamasaburo at Kabuki Theater in October

2024-10-17 23:59:47 | art

10月3日


今年後半に玉三郎の出番が多くやっと歌舞伎座に行っています。第2弾は新派でよくかかる泉鏡花の婦系図のお蔦と
源氏物語の六条御息所、お相手は仁左衛門と染五郎という素晴らしいキャストでした。

9月の歌舞伎座は歌舞伎らしい歌舞伎でしたが10月の玉三郎の演目はいつもとは一味違うもので、私にとって新鮮なものでした。


残暑が厳しい日でしたが、何とか和服が着れそうな気候になってきて、それでも浴衣で行きたいくらいでしたが薄い
お気に入りの着物を着てみました。雨もぱらつきそうで心配でしたが、持って行ったコートは着ないですみました。
半年以上ぶりに着たので、着方少し忘れていましたが、何とかなりました。着て行くのは演じている人に対するリスペクト
です。


 

泉 鏡花 作  成瀬芳一 演出

一、婦系図(おんなけいず)

本郷薬師縁日
柳橋柏家
湯島境内

  早瀬主税
柏家小芳
掏摸万吉
古本屋
坂田礼之進
酒井俊蔵
お蔦
仁左衛門


松之助
田口守
彌十郎
玉三郎

幸せの絶頂から突き落とされてしまう心の動きを見事に演じた玉三郎でした。
愛する人の苦しい立場を受け入れようとする気丈に振る舞う女性を演じていて、玉三郎の演じる
女性ってどこか凛としていて好きです。動きの美しさにはいつも見とれてしまうのですが、演技力も
素晴らしくて。
仁左衛門の抑えた表情も素敵でした。いつもの歌舞伎の口調とも違う舞台もとても新鮮でした。

先日内野聖陽の「芭蕉通夜舟」を見たのですが、改めて歌舞伎の役者さんたちの声が通るのと新劇と歌舞伎とは
違うもので、演劇と言えばロイヤル・シェイクスピアや歌舞伎しか見たことがない私ですが、伝統芸能の
持つ底力を感じてしまいました。

 

竹柴潤一 脚本 坂東玉三郎 監修 今井豊茂 演出

二、源氏物語(げんじものがたり)

六条御息所の巻

  六条御息所
光源氏
葵の上
御息所の女房中将
左大臣家の女房衛門
比叡山の座主
左大臣
北の方
玉三郎
染五郎


歌女之丞

彌十郎

打って変わって情念の世界の玉三郎。染五郎がこんなに育っていたなんて知りませんでした。
声もよく通るし、まだ十代にしてこの仕上がりように驚きました。

いつもお世話になっている一緒に見るK子さんに脚本家の大石静が来ているわと教えていただきました。
今「光る君へ」をやっているからかしらと・・

私はどうも学生時代から「源氏物語」より「枕草子」だったので、どうも源氏の世界には入り込めないのです。
友人の中のには原文で読む人が何人かいますが、まだその面白さがわからない私です。



大島にコスモス柄の帯がかわいかったです。
いつもきまっていて神経が隅々まで行き届いている着姿です。
私と誕生日が一日違いでしたね!


お気に入りのこの着物はTさんのお母さまのものをいただいて、池田で
布を見えないところに足して仕立て直してもらったものです。
白の博多帯も同じくいただいて仕立てたもの。帯揚げはブルーの方がよかったかな~
ずっと大事にしていきたい私の文化財です。

 

Oct. 3  2024   Ginza

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2 コメント

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Unknown (まるたけ)
2024-10-18 10:24:06
お着物の美しさに目を奪われました。
なんて素敵なんでしょ。見えないところに布を
足して・・・そういうエピソード、いいですねえ。
返信する
Unknown (カンカン)
2024-10-18 22:31:47
まるたけさん、コメントありがとうございました。
私もまるたけさんのお茶事に目を奪われていました。お忙しい中、よくやっていらっしゃると驚きます。
この着物はどうしても自分のサイズにしたくて作り直してもらいましたが
おはしょりのところで青い布で足してあります。
返信する

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