9月16日 14:00~
宗次ホール (名古屋)
出演者 北村朋幹(ピアノ)
曲目 シューベルト:ピアノ・ソナタ 第7番 変ホ長調 D 568
武満徹: フォー・アウェイ
ヤナーチェク:1905年10月1日
***
リスト:巡礼の年 第1年「スイス」S.160
アンコール)
ヤナーチェク :草かげの小径にて 第1集より 散りゆく木の葉
北村朋幹のコンサートが何と伊勢路歩きの翌々日、名古屋宗次ホールであることを知って、どうしても行きたくなり、
翌日なら名古屋泊もありだったけれど1日置いて再び名古屋へ。
このプログラムを見たら、なかなか聞けないカップリングだと思いました。北村さんのコンサートはプログラムが絶妙です。
彼の弾くシューベルトも初めてでしたし、ヤナーチェクはめったに演奏されない曲でこれも初めて。政治的な背景の曲ですが
とても興味をそそられました。タケミツも得意な分野だし、この前全曲演奏を聴いたリスト巡礼の年もまた聴いてみたい曲でした。
名古屋にはしらかわホールと言う素晴らしいホールがあったけれど、経済的な理由で大切な文化が保持できなく
なった残念な閉館でした。クラウドファンディングでもやればいいのに。
この宗次ホールは規模が小さいけれど音楽に親しめるすてきなホールでした。名古屋の文化施設にもだんだん
なじんできましたが、愛知芸術劇場はよくなかったですね。
この宗次ホールはなんとCoCo壱番の創業者である宗次德二氏が2007年に作った音楽ホールで、開館公演は五嶋龍だったと
知りました。310席ほどですが音響もよく素敵なホールでした。三枝成彰が監修を務めたとのこと。
いのちを感じるコンサート。今生きているということ、そしてリストの命が北村朋幹によって
具現化され、北村さんと対話しているような感じ。
いのちを燃やすことってこういことなんだと思いました。
北村朋幹はまだ若いのにその音楽の取り組み方のすごさには圧倒されます。音楽以上のものを追求していて、最終的には
音楽で表現しているというようなそんな感じがします。ただ美しいとかそういうものではなく・・
シューベルトはまるで終わらないようないつまでも続くような感じがする美しい音色でしたが・・
シューベルトの若くして散った命を思ってしまいました。
現代曲も北村朋幹が弾くとすっと入ってくるのはなぜだろう・・
不思議な音の世界に連れて行ってくれます。
ヤナーチェクの悲しみと怒りに溢れた曲を情熱的に力強くひいたのが前半の山場でした。
それが後半のリストの山また山の曲につながって行きました。
リストの壮大な世界へ圧倒されるコンサートでした。なぜかうっすらと涙がたまってしまいました。
一緒に聴いた友人は北村朋幹の演奏はTVで見たことがあり、前回しらかわホールでモーツァルトのコンツェルトも
一緒に聴きましたが、今回のコンサートはすごく良かったと話していました。
アンコールにヤナーチェクの心休まる曲でクールダウン。
舞台のそでに戻る前に手を横に振ってターンするところを撮ってしまいました。
コンサートの前後に友人が案内してくれた四間道、フラリエ庭園、鶴舞公園については後ほど。
今回は伊勢路のすぐ後だし、どこも行く予定を立てずのんびり音楽を聴くだけでいいと思っていましたが
近場で簡単に行ける所を探していてくれました。
Sep. 16 2024 Nagoya
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます