NHKが、4月から、サイマル放送(アナログとデジタルで同じ内容を流す放送)ではない<独自のワンセグ番組>を開始するという件で、『週刊新潮』の取材を受けた。
番組名は「ワンセグ2」。ちょっと「第2日テレ」みたいだね。
平日の昼、12時~12時40分までの放送は「ワンセグランチボックス」だ。コンテンツとしては、「大河ドラマダイジェスト」や「ケータイ大自然」といったものが並ぶ。
さて、その内容などは結構なのだが、私が注目するのは「番組ナビゲーターに元フジテレビの木佐彩子」というキャスティングのほうだ。
これの“読み方”は色々あるだろうが、NHKの<民放視聴者取り込み路線>の一環だといえる。
特に、昨年から続いているNHKとフジテレビの“協力”というか、 “相互扶助”というか、“融合”というか、とにかく両者の<すり寄り現象>の一つだ。
さだまさしのラジオ番組。「紅白歌合戦」でのフジの中村アナ&目玉マークの登場。3月に予定している“相乗り”番組等々。
NHKとフジの<仲良し作戦>は、着々と進行している。
このご時世で、あらゆるジャンルにおいて「強いもの同士がくっついて、もっと強くなる」が行われている。
もちろん、公共放送であるNHKと、民放のフジテレビが合併することは無理だが、「業務提携」というほどオーバーではない「業務協力」は可能なのだ。
この場合も、NHKがフジを“選んだ”と見るのが正しいだろう。
視聴者層でいえば、40代、50代以上に関して、NHKは圧倒的に強い。今後は、20代や30代を増やしていくことが命題となる。
その意味で、フジテレビを“活用”しようというのがNHK側の狙いだ。
そのうち、フジを辞めてフリーになったお嬢さんたちが、大挙してNHKに登場、なーんて状況になるかもしれない。
まあ、「ワンセグ2」自体、いずれは<有料化>するのが狙いでしょう。まずは、木佐サンで“客寄せ”、というわけです。