碓井広義ブログ

<メディア文化評論家の時評的日録> 
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逃げ場のない“戦場”を体感する、映画『ヒューリー』

2015年01月04日 | 映画・ビデオ・映像



ブラッド・ピットの新作『ヒューリー』を見てきました。

1945年4月、ナチスがはびこるドイツに総攻撃を仕掛ける連合軍に、ウォーダディーというニックネームのアメリカ人兵士(ブラッド・ピット)がいた。カリスマ性のあるベテラン兵士である彼は、自らフューリーと名付けたアメリカ製の中戦車シャーマンM4に3人の兵士と一緒に乗っていた。そんなある日、ウォーダディーの部隊に新兵ノーマン(ローガン・ラーマン)が加わることになり……。

ブラッド・ピットと『サボタージュ』などのデヴィッド・エアー監督がタッグを組み、ナチスドイツ相手に戦車で戦いを挑む男たちの姿を描く感動の戦争ドラマ。第2次世界大戦末期、戦車を駆使して敵軍に立ち向かう5人の兵士たちの過酷なバトルを追う。『欲望のバージニア』などのシャイア・ラブーフや、『ウォールフラワー』などのローガン・ラーマンらが共演。アメリカとドイツ双方が誇る戦車の激突はもとより、強い絆で結ばれた男たちのドラマが琴線に触れる。



第二次大戦中の戦車による壮絶な戦い。

激戦で米軍の僚友が全滅し、たった一台だけ残った戦車がヒューリーです。

リーダーであるブラッド・ピットの指揮が見事で、もう無理か、と思われる局面も切り抜けていく。

ピットをはじめ、それぞれの得意技をもつベテラン兵士たちと新兵の対比も絶妙です。

作品全体として、ピットたちをいわゆる英雄として描いたりせず、戦争もしくは戦場とはどんなものかを見せてくれます。

形を変えた、もう一つの『地獄の黙示録』、と言ったら言い過ぎかな?

とにかく戦場の描写がリアルで、自分が戦ったわけでもないのに(笑)、見終わったら疲労コンバイの極致でした。


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