日刊ゲンダイに、フジテレビの新・情報ワイド番組に関する記事が掲載されました。
この中で、解説しています。
俳優・高橋克実を相棒に
安藤優子が挑む「ミヤネ屋」の壁
安藤優子が挑む「ミヤネ屋」の壁
打倒「ミヤネ屋」の最終兵器は、お台場の女帝だった。
日刊ゲンダイが16日に報じた「フジテレビ昼の新番組 高橋克実MC内定情報」。その高橋とコンビを組むMCに安藤優子(56)の起用が明らかになった。
新番組のタイトルは未定だが、来年4月からスタートする平日午後2時からの2時間枠。宮根誠司(51)が司会の「情報ライブ ミヤネ屋」(日本テレビ系)の真裏である。「知りたいことを! 知りたいように! 知りたいだけ!」を掲げ、政治、経済、事件、事故、流行、芸能、健康、グルメ……と、あらゆるジャンルを生放送で取り上げ、ゴッタ煮の情報番組をつくるという。
あくまで報道キャスターにこだわり続けた安藤だが、古巣の「スーパーニュース」を来年3月末で降板。前々身の「スーパータイム」から27年間、同局の報道番組でニュースを読んできた。さらにさかのぼれば、80年のテレビデビューから報道一筋という大御所が、大きな転身を図ることになる。
「数年前から彼女の『スーパーニュース』卒業は懸案事項でした。しかし、視聴率もそこそこだし、瑕疵もないのに降板させる理由がない。今回の打倒・宮根という役回りは、“女帝”のプライドを満足させた上で番組を卒業させるにはウルトラC級の妙案です。宮根の対抗馬に安藤なら話題性も十分だし、いい勝負になる。フジにとってはまさに一石二鳥の人事です」(テレビ関係者)
安藤にとっては先日、ライバルとなる宮根とコンビを組んだ総選挙特番が報道キャスターとして最後の花道だった。どうりで2人の会話がギクシャクしていたわけである。
俳優の高橋と報道の安藤という凸凹コンビ。上智大教授(メディア論)の碓井広義氏は、「近年のフジの昼の情報番組では久々に見る気にさせる企画」とこう続ける。
「MCの2人とも50代でそれぞれのキャリアを持つ方。用意された台本を読むだけでなく、持論を織り交ぜ、これまでのフジにはなかった良質な昼の情報番組を提供してくれるのでは。視聴者の多くが主婦という時間帯です。バリバリ外で働いてきた安藤さんが手放しで受け入れられるとは思いませんが、夕方のニュース番組でも同じような経験はしてきたでしょう。その辺の手練手管は心得ているはず。長い間“店を任されてきたママ”の手腕も込みで、新番組が楽しみです」
番組が始まる来年4月1日に54歳の誕生日を迎える高橋。MC2人の年齢を足すと110歳。テレビ界の「今太閤」と呼ばれる宮根も、女帝と中年ビリケンのコンビには戦々恐々だろう。
(日刊ゲンダイ 2014.12.19)