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かったかくん流学級経営論・学力論⑤

2010年01月24日 | Weblog
(3)生活を綴ろう
 【日記】~例 1~ 
子どもに日記を綴らせます。それには、3つの意味があります。


①子どもの様子を知ることができる。
②子どもとのコミュニケーションの場である。
③文章表現力をつける。



そのときに子どもに言います。
○きれいな字ではなくてもていねいに書くこと。
○ノート何行以上書くこと。


「大学ノート下3行以上は余らせないこと」など言うと、子どもは、「えー書けないよ。」と言います。「先生、書くことがない。」「1時間かかった。」と言うけれど、励ましながら、1ヶ月も続けると、どの子どもも間違いなく書くことができます。



 何回かは、書き直させることもありますが、次第にできるようになります。そのためには、書かせた以上は、こちらもコメントをしっかりと書いてあげる必要があります。それが大きな励みとなるのです。



 小学校で2年生を担当したときも、最初は、5行以上、それから10行以上・・・と書く量を上げていきました。2ヶ月。お家の方の協力もあって、みんなが短時間でノート1ページを書くことができるようになりました。それは、「無理。」と決めつけないで、子どもができる能力を育ませていった成果です。



 また、ここでポイントですが、たくさん書きたい子どももいるのです。だから、「3行書きましょう。」「10行書いてきなさい。」では、まだそれ以上書こうとする子どもを制限してしまうことになります。子どもの能力を押さえてしまいます。また国語の分野でもいいますが、「3行以上」、「10行以上」というのがちょっとしたポイントなのです。こうすることでみるみるうちに文章力がついてきます。




 以前、グループ日記に取り組んだことがあります。グループ日記だけでは、書く日数の間隔が空いてしまいます。



「グループノートを書く順番のときには、個人の日記を書かなくて良い。」
と取り決めをして毎日、個人日記とグループ日記を綴っていきました。



 ある学年の時は、コメントを先生だけが書くのではなく、順番に回ってきた生徒がそれぞれの仲間の日記のコメントを日記のページの裏に書きます。班員一周まわるとコメントのコーナーは一人のためのメッセージが1ページ全部埋まってしまいます。



 当然、そのコメントを読むために早く自分の番に回ってくるのが楽しみになります。次第にいろんなお家の方も参加をし始めました。懇談会の時などに参加を呼びかけたためです。ある小学校の子どもは○○のおっちゃんのコメントを、わたし以上に楽しみにしていました。お家の方も子どもたちと、日記を媒体として通じてあっていました。子どもたちは、自分の存在感を体いっぱいに感じます。下の図の要領です。





 工夫をすれば、日記もいろんな取り組み方があります。その学年に応じたアイデアのある取り組みをすれば、文章を書くのも子どもは楽しみになります。一ヶ月、一年間続ければ、文章力アップです。



 下の日記は、小学校の2年生の子どもの日記です。最初は、文章を書くことが苦手でしたが、お家の方がわが子の日記にコメントを書くようになってから、子どもも楽しんで書くようになりました。中学校でも生活記録ノートなどがあります。3行程度の書くスペースがあります。
「そんなに毎日かくことがないだろう。」
と先生たちが言うことを聞くことがあります。でも小学校低学年でも15分程度で書くことができるのですから、習慣化させていくことが大切です。


 
 そのためには、いろんな分野での小中連携も必要になるのかもしれません。小学校の先生が中学校ではどのようにしているのか、中学校の先生が小学校ではどんな活動をしているのかを理解をすることが大切です。

 また「書かせるのはいいけれど、見るのが大変だ。」
という先生がいます。確かに。でもちょっと工夫をすれば、少々人数の多いクラスでも15分で見ることができます。15分なら1時間の空き時間があれば、簡単に見ることができます。このことはまた後日に掲載します。

発表する姿を見て

2010年01月24日 | Weblog
「先生、今度発表会があるから、よかったら見に来て下さい。」


という前の学校の卒業生からの連絡。日田の高校では毎年この時期に総合学科公開発表会を行っています。パトリア日田での発表です。すばらしい会場での発表会です。



 総合学科の発表会に行くのは初めてです。どんな発表会をするのだろうと楽しみにしながら会場に入りました。



 三隈高校では、3年間を通じて、キャリア教育を推進していっています。1年生の時は、「産業社会と人間」2年生では、インターシップに取り組む「PAS Second」3年生は、課題研究「PAS Final」の研究を行っています。




 1年生は、「聞く力・調べる力・まとめる力・発表する力」の養成を行っています。3年生になると「発見する力・分析する力・判断する力・計画する力・表現する力・行動する力」を重要視しています。将来社会で必要としている「10の力」を3年間で学んでいきます。「10の力」を身につけていく中で、卒業してから社会の一線で活躍する資質を育てています。




 会場には、多くの高校生、地域の方、中学校の先生などがたくさん来ていました。



 学年の代表が発表をしていきます。学年の内容も3年生になると、テーマも発展しています。「余命宣告された人々」「効果的なトレーニング方法と疲労回復」「create」とテーマも「体験型」から「伝達型」へと深まっています。




 前の学校の生徒は、「この人に学ぶ」ということで、「声優~声で人を楽しませる仕事~」の研究をしていました。声優を育成する専門学校の講師の方と協力しながら、研究を深めていました。



 さすが高校となると、中学校の研究をさらに進化させて、内容が濃くなっています。具体的に有名な声優さんがどのような番組に出ているのかを最初に知らせ、聞く人に興味を持たせていました。それから声優の仕事内容などを詳しく発表していきました。大きな会場、たくさんの聴衆者の中で、落ち着いて発表する姿は、中学校時代とはまた違った頼もしさを感じました。


「しっかり学習をしているね。」と言うと、

「また来年も、研究をしてきたことを発表したいよ。」



という生徒の感想を伝えてくれました。目標をもって前向きに頑張っていることがとても嬉しく感じたひとときでした。