かったかくんのホームページ

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人と人とが言葉でつながったとき

2016年03月16日 | 大分県
縁あって?某先生の言葉にのって、「菊池省三先生の価値語日めくりカレンダー」を購入しました。それを校長室の入り口のところに掲示しながら、毎日見ています。
 

15日・・・『コミュニケーション力を高めよう』(人と人とが言葉でつながったとき、自分も相手も成長します。)本当にそう思います。自戒も含めて言葉が少ないときには、誤解などを生じたり、思いが相手に伝わらなかったりします。
 


今の学校に勤務し始めたときのことです。まだ九州北部豪雨の水害のために、鉄橋が崩壊していました。多くの生徒たちがバス通学をしていました。


朝、赴任してまもない頃、道路に立っていると、懐かしい中学生時代を思い出す光景に出くわしました。


「忘れたらだめじゃないか。」
と言う怒号です。どこから聞こえてきたかというと、バスの中からです。生徒の2~3名が定期を忘れてきたのです。
 


おっ、思い出す。わたしも忘れたことがよくありました。


当時は、耶馬溪鉄道で通学をしていました。柿坂駅で、改札を通過するためにカバンを開けると、定期がない。家に忘れている。改札口で、
「定期、忘れました。」
と言うと、
「きちんとお金を支払って下さい。」
と厳しい声。もちろん、お金など持ち合わせていません。
 


さんざん、怒られた末に、通過させてもらっていました。子供心には、「いつも通っているんだから、そんなに言わなくても。」という思いがあったと思います。

しかし、営業からすると、人数がいるので、本当に、列車通学の生徒かどうかもわかりません。忘れたら、お金をというのが鉄道会社のルールだと思います。
 


怒号があった次の日から、サイクリングロードが開通するまでの間バスを降りてくる生徒をバス停で迎えました。そこでのあいさつ運動です。次の日・・・また忘れた生徒がいました。


社会のルールを簡単に考えている生徒にきっと運転手さんも憤りを感じていたのでしょう。

当然です。
「せんせい、どんな指導をしているのですか。」
とにかく一緒に謝りました。

「忘れました。」の一言に「本当にすみません。明日から絶対に忘れません。」とかいうほんのプラスワンの言葉を付け加えていたら、きっと場が乱れることはなかったと思うのです。


わたしの中学時代の反省も踏まえて、痛感しました。


「忘れました。」とぶっきらぼうに伝えて降りようとすると、それは、運転手さんの怒りを買うことになります。
 


それ以来、忘れてきた生徒がいたら、開通の日まで一緒に謝り続けました。生徒も「すみません。」と言葉を出してくると、トラブルがなくなりました。

今でのあの時の生徒との「謝罪」の出会いがあり、朝立っていると、「プッ。」とクラクションを鳴らしてくれるバスの運転手さんもいます。
 


何事も失敗から始まります。

子どもたちに、言葉でつながっていくことの大切さを伝えていけたらと思います。


わたしは、これだけは、確実に守れています。それは・・・。