みかん園の隅の梅が咲き出した。
河津桜もちらほらと・・・。
剪定作業は道半ばで、酷使すると例のごとく治らなくなるため、
体調と相談しながらとなる。
無農薬フルーツレモンは意外となっていて、今年は少し長く販売できそうな予感。
すでに蕾が成長してきていて、来年の状態を判断しなければいけないのが頭が痛い。
予測は時として作り手の想像をはるかに超えて、良い方向でない道に進む。
無農薬ライムはすでに小さな実になっていて、
この時季から落とさないように初めて取り入れる管理をしている。
この管理は私の即興的な考えから始まっているが、果たして吉と出るか?
無農薬レモネーディアは収穫量が多かったので、成り疲れまっただ中。
寒さで落葉も多いので、立ち上がりは遅くなるだろう。
これから温かくなり、判断目白押しである。
少し前に、シェフ三国さんの著書「三流シェフ」を読ませてもらった。
いつも通り、感性に電気が走る部分はメモをとりながらなので、
時間はかかったが私のスタイルでもあるし、見返す時の参考にもなる。
今の成功は幼少の頃の育ち方が目の前のことを
粛々とこなしていく心根あっての物なのは間違いない。
料理人と農家の関係はP249で、自分が今いる環境と大きく重なり、
個人的な読み応えが最高潮に達した。
多くの人に読んでもらいたいと思う。
この本の中に出てくる「サフティカ」はそのレストランで働いた証明書で、
これは私たち農を生業とするものたちにも似たような事が出来ないだろうか。
農家という文字の中にはいろいろな形態があり、
趣味でもその道のプロでも農家と呼ばれる。
その線引きがない流通は、
若者の参入を阻み魅力のない産業となってしまっているのではないか。
まあ難しいことは考えず、無農薬フルーツレモンで作る料理を、
この時季に春を感じる味で楽しみたい。