果樹園の風

愛知県豊橋市で無農薬のレモンを栽培している河合果樹園です。
目指せ!楽しむ農業、楽しませる農業!

花散る時季と職場体験

2011年05月22日 19時41分31秒 | 日記・エッセイ・コラム

暑さとともに露地みかんの花は一気に満開から散り際へ。
ほどよい気候の中に漂う花の香りもだんだんと終わりになる。
河合果樹園の花形雑草であるナギナタガヤやカラスノエンドウは種を纏い自然に枯れていく。
多くの微生物や昆虫の餌や隠れ家となり、多様性に貢献する。
無農薬レモンの木には初夏の蕾が出だした。
ちょっぴり多いかなと少し心配だ。
リズム感良く仕事も進めていけるますように!

24日から中学生の職場体験を受けいれることになっている。
河合果樹園では3回目の職場体験の受け入れとなり、
頭を使う職場体験となるようにと私自身いつも思っている。
農業はたいへんな仕事という定説の中、そのたいへんさを知ることはいい経験になるはず。
人間は悲しいかな、自分が経験することでしか物事を”真”に理解できない。
企画と実践のミスマッチはそんなことから起こるのだと、業界の衰退理由がわかる。
だから現場主義が大切なのだと。
サッカーで言うなれば、ゲームをコントロールしながら
攻撃も守備もこなすオールラウンドプレーヤー的ファンタジスタを求める
難しい時代になっているということだろう。
彼の職場を選んだ理由は
「野菜や果物の生産の仕方や大変さを知りたかったので農家がいいなと思っていました。
前にテレビで河合果樹園さんをやっていたのを思い出し、
レモンなどの栽培方法や大変さを知りたくなったからです。」と書かれている。
小さく部分的な経験だけれど、インプットのためのインプットではなく、
アウトプットのためのインプットに繋がればと思う。

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葉上の水滴とみかんのオーナー制

2011年05月12日 11時23分39秒 | 日記・エッセイ・コラム

梅雨を思わせるような雨に黄緑色の葉が、水滴を纏い嬉しそうである。
多くの水分を吸い上げ、みずみずしさを表現する季節に突入する。
私たち儂人の仕事もそれにつれて自然の摂理とともに慌ただしくなる。
この雨の中、露地みかんの花が咲きだした。
ほのかに薫る花の香りに、長靴をはいての見回りもまた楽しい。
天気になったらスロットル全開だろう。
テレビで震災ボランティアの仕事を見ていると、
私たちが普段していることとオーバーラップする。
そう、つまり百の仕事をこなす百姓仕事と同じなのだ。
体を使う現場での臨機応変な対応と頭を使う優先順位の段取り計算。
ここに私たち生業のむずかしい本質がある。
農の世界はすべて現場から始まるということを、私も毎日再確認する。
そうしないと安易な方向へぶれてしまいそうでとても怖いのだ。

とうとう待ちに待った「地産地消型みかんのオーナー制」の募集が始まった。
今年から運営は百儂人事務局となり、心機一転私も栽培に励む事となった。
河合果樹園と百儂人事務局が良いリズムで、収穫祭までオーナーさんをエスコートしたい。
背景には美味しいみかんができるこの地域での荒廃園地再生がある。
景観の維持は目に見える価値を生まないようにみえるけれど、
オーナーさんの心に刻まれる思い出としての景観で楽しんでもらえればと感じる。

今年で7回目になるこの制度、もう誰もファッズとは言わないだろう。
とにかく臆病さは横に置いて、いつまでも冒険心を持っていよう。
画像はオーナー園の片隅に咲いていたキュウリグサの可憐な花です。

河合果樹園 http://www5.ocn.ne.jp/~kawaikje/

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