遊びをせんとや

毎日できるだけアンテナを張って
おもしろがりながら楽しみたい。
人は「遊びをせんとや生まれけん」です。

飛び出す遺跡、街角曲がれば突然遺跡~ローマの魅力 南仏、イタリアのたび⑭

2011-09-24 21:05:45 | 旅行
ローマの街のすごさをあらためて感じた。

暑いのです。
相変わらず。
それは予想がついていたのと地下鉄やバスは
パリとは比べ物にならないくらい乗りにくいし
危険だと思ったので
全て観光スポットとホテル間はタクシー移動
タクシーの乗り場も調べて地図にチェック

それでも少し日が傾いて、特に7時以降は
十分明るいのになんて涼しいと思ったか。
ボルゲーゼ美術館から出てきたらとっくに
6時はすぎているから涼しく公園で遊んだ。

晩御飯を8時半くらいに食べ終え
そこから日暮れまでのひと時
街中の噴水を巡ってふらふら歩いた。
当然、パスポートは持たず
ほとんど手ぶら状態
常に気は抜かなかったけど

1日目の夜は
ナヴォーナ広場~カンポデ・フィオーリ
~ファルネーゼ広場





                         







                    



最後はマッテイ広場まで行きたかったけど挫折

2日目の夜はトレヴィの泉~コロンナ広場

~ピエトラ広場~ロトンダ広場







                                 


なかなか目指す噴水にたどり着かなくて
迷った挙句に
がやがやした雑踏を抜けると
突然オリンポスの館のような
遺跡にぶち当たる。

                              





そこにはライティングしてあって
必ずテラス席のカフェがある。

まるで飛び出す絵本
めくると何が飛び出すかわからない。
予想を超える旅行者の数
トレヴィの泉なんてコイン投げたら
人の頭に確実に当たりそう
でもスポットに照らされた泉は
たとえようもなく美しい。

訪れきれなった教会や
遺跡にまたいずれめぐり合えることを
願ってローマの地を後にした。

帰国して「イタリアは危ない!」
「こんな目にあった!」
「ローマだけはバスから下ろしてくれなかった。」
「ローマは落ち着かなかった!」
の声の大洪水

そうかなー?
私が危ない目にあったのは
7年前のスイスのジュネーブと
20年前のイタリアから入った
ニースの駅だったけど、、、。
そういうふうに言われるのが
ユーロが下がっている原因かも?

がんばれイタリア!
そりゃとっても用心はしていた。
でもそれでもとっても素敵な夕暮れのローマでした。




天才カルテット、旅の点と線~教会と絵画 南仏、イタリアのたび⑬

2011-09-24 21:04:11 | 旅行
ネット予約でほぼ待たずに入れた
ヴァチカン美術館
9時の予約で8時半には着いてはいたが
予約をしていない人が怖いくらい並んでいた。

まずは絵画館、ピノカテカへ
まだ人はずいぶん少ない
ダ・ヴィンチの「聖ヒロエニムス」

                     


分断されたという小さな作品だけど
すごいデッサン力
イタリアではダヴィンチの作品とは
案外出会えない

ラファエロの「キリストの変容」







これが遺作
もう人がいなくて独り占め状態
いいんだろうか?状態だった。


昔フィレンチェのウフィッチー美術館で
観た覚えがある。メロッツォ・ダ・フォルリの
「奏楽の天使たちと使徒」



                    

萩尾望都か大島弓子(笑)

ラファエロの間でしばし圧倒
私の大好きな「アテネの学堂」

                       


これだけの大きさでこれだけの人数を描き
これだけのすごさを感じさせるのは人間技とは
思えない。

 隠れているラファエロ

                          

システィーナ礼拝堂はすごい人


                  

まさにいもの子を洗う状態

ここで祈りをささげるのは大変だろう
「最後の審判」を見てみな、つい感想をしゃべる。
そのたびに係員の一が「しー。」
フラッシュがたかれる度に「No!Flash!]
と叫ぶ。もう本当に大変だ。

天井画のミケランジェロもすごい。



私の大好きな「デルフォイの巫女」を探した。




ここからガイドブックに載っていたサン・ピエトロ大聖堂
までの近道を行く。
ここでオーディオガイドを出口で返却しなければならない。
一旦出口まで。
途中広大な回廊の図書館を通りぬけ、エスカルゴのような
螺旋階段を延々と降りて行く。ジュッゼペ・モモという人の作品これがまたいい。




出口少し手前に小さな返却窓口がある。
ちゃんとガイドの番号でパスポートが返却される。
またまたもと来た道を戻って無事システィーナ礼拝堂の
出口から外の回廊を通って大聖堂の入り口へ


                

秘密の抜け道


大聖堂のセキュリティーチェックを受けるために
強い日差しの中でサン・ピエトロ広場を人々が
一周して並んでいる。

無事正面玄関から大聖堂へ
もうここまできたらなんだかへとへと
ベルニーニが作った
黒と黄金のねじり棒のような大天蓋が
私は一番印象に残った。






すごいバロック。
ベルニーニってすごい!

ヴォルゲーゼ美術館で見たベルニーニの彫刻もすばらしい。
まさに月桂樹に変身する寸前のダフネとアポロンの像がすばらしい。



                          




こんな瞬間を正確なフォルムで作りだして
現在まで残っているなんて奇跡だと思う。



「聖ペテロ像」なんて人がたくさん並んでて
近づくこともできない。

                            


ミケランジェロの「ピエタ像」の前で
やっとこさ写真を撮る。




ピエトロ大聖堂を最終設計し、すばらしい彫刻もたくさん残している天才ベルニーニ
いわずと知れたラファエロとミケランジェロ
ダヴィンチ
すごい人はすごいというのが身に迫ってくる今回のたびだった。
物を観察する眼と絵から伝わってくるエネルギー
生半可は物ではないんだな。


ヴァチカン美術館の途中の展示室でくしくも
ヴァンスのマチスのロザリオ教会の
ステンドグラスの設計図と出会う。



アヴィニョンの橋が見たいというので
急遽訪れたアヴィニョンの
法王丁宮殿


                    



ローマの教皇庁が一時ここに移された
ここは日本語のオーディオガイドがあり
細かい説明が聞けた。
要するにとても綿密によく考えられて
教皇丁は運営されたということだ。

プロヴァンスで訪れたゴルドの谷のシトー派の
セナンク修道院
乾いた地に咲くラベンダー畑と





                           



           とてもマッチしていた簡素な美しい外観


なんともシンプルな内部の作り
突然礼拝堂で賛美歌を歌いだした信者の一人
石造りに礼拝堂に響く声は本当に無垢で敬虔なもの





この方は説明してくださったガイドさんですが
観光客の中からもバンバン質問が出る。

同じキリスト教でもこうも違う。

今回のたびのばらばらな点が線に繋がった
ヴァチカンだった。

でもなぜ、人間はこうまで教会やお城に絵を飾ろうとしたんだろう?
全ての天井、全ての壁に隙間なく。
これでもかこれでもかというくらい。



カラヴァッジョ礼賛 南仏、イタリアのたび⑫

2011-09-24 17:46:57 | 旅行
今回のたびの最大の目的
カラヴァッジョを追いかける

ローマ初日。フォロロマーノのあまりの
暑さを逃れて入場した
カピトリーノ美術館
「洗礼者ヨハネ」




羊と戯れる美少年

カピトリーノ美術館のテラスカフェで
しばし一杯。
みんなお茶したりビール飲んだりして
のんびりしてました。
ここからローマの街が一望に見渡せる。




途中のバルコニーからもフォロロマーノ
の遺跡が見渡せる。

                                


いい美術館でした。


次の日。日本からネット予約で入場した
ヴォルゲーゼ美術館


もう一枚の「洗礼者ヨハネ」






の絵に出会うことができた。

少年を描かせたら右にでるものはいないと
言われたカラヴァッジョ
本によると寄宿していた貴族の館(例えばこのヴォルゲーゼ卿の)
にいた少年をモデルにしたということだ。
でもどこかに自分を描いているような気がする。
「病めるバッカス」など





一癖も二癖もある顔だがなんともナルシストっぽい所と
短い激動の人生を生きた本人の苦悩がにじみでているように
思えてしょうがない。

ヴァチカン美術館
オーディオガイドを借りて
最初のピナカテカ

ここでもカラヴァッジョが見られた。
「キリストの埋葬」
 
                                     


サンタ・マリア・デル・ポポロ教会 
暗い教会の礼拝堂の真ん中に彼が珍しく才能を認めた
カラッチの絵がある。

その左右に掲げられたカラッヴァッジョの絵
何とも大胆というか個性的な視点と構図
それだけにすごい迫力で迫ってくる。
「聖パウロの回心」



「聖ペテロの磔荊」

                                

残念ながらサン・ルイジ・デイ・フランチェージ教会の
マタイ三部作は見逃した。
あまりに疲れてホテルで寝てた。(もったいない)
ローマを再訪の折には是非ここの
「聖マタイの召命」を見てみたいものだ。
なんとも聖書の一場面を劇的かつリアルに描いた
作品だ。


レンブラントもベラスケスも彼に影響を受けたと言われる。
光と闇の画家である。

ふっとラ・トゥールの絵を思い出す。
大好きなラ・トゥールの大工とキリストの絵

闇があるからこそ光が厳かに浮かび上がる。

激しやすい殺人まで犯した
邪悪な内面を持ったカラヴァッジョだから
迫真に満ちた構成と圧倒的なデッサン力の
宗教画が描けたのか?

ティントレット カラッヴァッジョへの助走 南仏、イタリアのたび⑪

2011-09-24 08:55:59 | 旅行
 イタリアに入る。3度目のヴェネチア
 朝8時15分に開くアカデミア美術館へヴォパレットに乗っていく
 さすがに8時台。人はいずガラガラ
 仮設のチケット売り場でチケットを買うも
 小銭がなくいやがられる。そうだよな。朝一だもの。

 ここはティントレットを観る。
 正直な所、後日観ることになるカラヴァッジョの絵の印象が
 強烈だったので帰国してからティントレットって?
 てな感じだ。本当にもったいない。事前にもっとすごさを勉強していくべきだ。

 あらためてガイドブックで復習
 「聖マルコの奇跡の連作」




 構成の巧みさと陰影の付け方がとてもすばらしかったはずだ。
 
 アカデミア美術館では写真を撮ってはいけないと思い込んで
 いたがノーフラッシュならOKだった。

 続いて入場したサンマルコ大寺院、ドゥカーレ宮殿
 「天国」


                  

 カラヴァッジョと同じで陰影の濃さ、描く視点のすごさが
 群を抜く

 ドゥカーレ宮殿を後にしてため息橋を外から見てみると
 宮殿修復のために覆いをかけてあるのだがそれが大学生の作による
 青空の壁画でしかも大きな化粧品のCM入り。


 橋の外観だけがなんとかそのまま見える。
 興ざめ。

 ティントレットを求めて大信徒教会などへ行こうと
 思っていたが疲れてホテルでダウン。
 次回ヴェネチアへ行く時はティントレントのリベンジ

印象派の終焉の地、コートダ・ジュール 南仏、イタリアのたび⑩

2011-09-23 22:42:46 | 旅行
エクス・アン・プロヴァンスになぜ泊まろうと
したのだろう?大学の街らしくかなりの都会だ。
でも、あまり見所もないような気がした。
私は残念ながらセザンヌにあまり興味がない。
きっと根っから油絵の人間でないからだろう。
油をやる人はセザンヌの偉大さを熱っぽく語る。

したがってあのサントヴィクトワール山も
見てない。

最後の日にふらりと入った
グラネ美術館
入り口でセキュリティチェックを受ける。
飛行機の搭乗と同じように結構厳重
リュックサイズの荷物は預けるように
言われた。
少し躊躇していたら「大丈夫、安全、鍵」
と日本語で言われたのですこしびっくりした。
訪れる日本人も多いのだろう。

シンプルでゆったりした展示
展示物はそう多くないが全体に人も
少なくのんびり鑑賞できた。
当然セザンヌの部屋というのがある。

ピカソ美術館
アンティーブにあるこの美術館は
以前も訪れたことがある。
グルマルディ城を改装してた美術館
今回、新装オープンということで再訪

お城のバルコニーのギリシャ彫刻の
瓦礫と大きな錨のモニュメントは
以前と変わっていない。
そこからの地中海の眺めは素敵だ。


                               

主にピカソの焼き物や立体を集めてある。
センスよくまとめてある。
ピカソのここの作品は子どもが作った
ようで邪気がなく楽しめる。

ピカソの終焉の地は南仏のムージャン
次はぜひ訪れてみたい美食の地である。

マーク財団美術館
サン・ポール・ヴァンスにある。
昔訪れたかったけど果たせなかった。
バス停で降りると(こちら「fandamaiton marg」)
という標識が見える。
歩くこと10分、松の木々の間に独特の建物が
見えてくる。

                 

前庭から建物、背景。全てが作品になっている。
ミロを中心とする立体モニュメントが多数
その庭に点在している。全体で不思議な統一感がある。






きっと小学生くらいの子どもが一番喜ぶのではないか?
表現することは子どもの心で無心に遊ぶという
こと共通点が多いということが伝わってくる。
ミロが作った四角の顔型の焼き物からでてくる水。


                                   



見晴らし塔に張り付いている虫歯菌のようなモニュメント
 
                                  

最後の大きな部屋にシャガールの大きな絵が
あり、ゆっくり椅子に座って鑑賞した。




今回はニースに泊まってもシャガール美術館には
行かなかった。シャガールの良さはニースのこの
美術館で堪能できる。

全体の構成の一部になっている石造りの
趣のあるカフェで缶ビールを飲む 
                                    

この村にはシャガールのお墓もある。
ロシア生まれのこの画家はこの光あふれる
コート・ダ・ジュールでふるさとを思い
ながら眠っているのだろうか?

聖ロザリオ教会
サン・ポール・ヴァンスからバスで10分
ヴァンスの村の教会へ
ここもバス停から15分普通の道を歩く
午後2時から開くので結構この道は暑い

住宅街にひっそりある
扉もさりげない。

礼拝堂に入ると光りの中にあの
マチスの青と黄と緑のステンドグラスが
映える

時間によってその輝きが変わるそうだ。
祭壇がわざと斜めにしつらえてある。
簡素、シンプルだが光の礼拝堂と言えるだろう。
展示室で当初マチスは赤やオレンジを使った
ステンドグラスの構想も持っていたようだが
最終的に青と黄色になってよかった。

帰りの道すがらロザリオ教会に向かう
旅行者に「近い?」と聞かれ
「もうすぐ」と答える。
なぜかこの教会に向かう道は暑い。


ヴァンスの旧市街の中の大聖堂に
シャガールのモザイク画があった。
よく見ないと見逃してしまう。
見に行こうとすると結婚式の真っ最中だった。

再訪したエズの村
昔勘違いで入園できなかったてっぺんのサボテン植物園
一番乗りで観た地中海の青さと空の青さ





この青を求めてピカソやミロはスペインから
シャガールはロシアから
はるばるやってきたのだろうか?


ゴッホを巡るたび 南仏、イタリアのたび⑨

2011-09-23 22:36:41 | 旅行
20年ほど前、ゴッホのゆかりの地を訪ねたくて南仏アルル、ヴィニョンに旅した。
アルルの黄色の家はあるにはあったが中には入れなかった。
エスパスゴッホという建物は中庭はそのままだったが何もゴッホに関係するものはなかった。
アルルの跳ね橋は町の郊外にそのままの姿であった。
近くでキャンピングカーが止まっていた。
アルルではどこにもゴッホの絵なんか1枚もなくて
やたら古代ローマの遺跡がめだった。

アヴィニョンからサンレミ行きのバス停がついにわからずじまいで
ゴッホが入院していたという精神病院にはたどり着けなかった。

北上しパリの近郊、オーヴェールまでサン・ラザール駅から近郊電車に
乗って一人で行った。たどり着いた駅の側にはゴッホの青銅の像が。
絵の通りだったのは静謐にたたずむオーヴェールの教会と
教会の裏のざわざわする麦畑。
そばにはテオと並んで眠るゴッホの墓だけがひっそりとあった。
私が訪ねたとき、私一人だった。

今回のたびではリベンジ。
バンで訪ねたサンレミはなかなかシャンソンの似合いそうなしゃれた街だった。
そして近郊の
セント・モーゾール修道院。
ここはゴッホがアルルであの有名な耳きり事件の
後、アルルの住民がこぞってゴッホをどこかに
収容してほしいと嘆願し、収容された精神病院だ。

現在も建物の半分は修道院として使われていている。
南仏には驚くほどゴッホの絵は存在しないが
アルルにしてもここの修道院にしても絵のモデルとなった
風景がたくさんある。

なんとも言えないほどの小さな部屋に当時を再現すべく
ベッドや椅子が置いてある。


                     

ここでゴッホが実際イーゼルを立て
精力的に絵を描いたという当時の雰囲気が伝わってくる。
あいかわらず風は強く修道院の庭にはラベンダーや
ひまわりの畑が広がっていた。




いずれは訪れてみたいと思う。
オランダのゴッホ美術館
オルセー美術館でもなかなかゴッホの絵は
まとめてみることはできない。
それでもどの絵も
誰にも負けない純粋な色とタッチで圧倒的に観る者に
せまってくる。
その迷いのなさにきっと日本人には響くものがあるのだろう。
ある種の潔さというかなんというか。
浮世絵の一般多色刷りという木版画の潔さと相通ずる
物があったのだろう。

はたごのような宿 南仏,イタリアのたび⑧

2011-09-11 21:28:03 | 旅行
海外でホテルを選ぶ基準は、、、。
私の場合、まずは足の便。
いくらラグジュアリーでもいくら雰囲気が良くても
街中、特に見物に便利な旧市街の中心部でないと
価値がない。

駅に近くなくてもいい。
列車で到着したらトランクという大荷物があるので
タクシーを利用するから。

でもその街を観光していて「ちょっと疲れた」
とか「ちょっとトイレ」と簡単にホテルに
戻れる便利さよ。
それに変わるものはない。

よーく調べたら
そのような立地で値段が相応なホテルが何軒か
ある。そういうホテルはみんなが狙っているので
人気がある。なかなか予約がとりにくい。
清潔でそこそこセンスがあり、バスタブもあるところが
多い。

そして私はホテルの下にレストランが併設されている
所が望ましい。
だって夕方着いてさーご飯という時にとりあえず一泊目は
ホテルのレストランとなるととっても気が楽。
ようするに昔のはたごのような宿が好き。

今回の旅行13泊したがそんなホテルが4件あった。

ボ・ニューのホテル まさにレストラン・セザールと
いう名前。街の一番の中心部、訳して自由広場の前
行ってみたら広場ってあなた、道が少し広いだけじゃない!




でもパノラマと名打ったレストランは本当に絶景だった。
夕暮れに(一日目に見逃した)観た風景は一生忘れられない。





料理もそこそこおいしかった。

街の旧教会のすぐ下に位置し、テラスがついていて
シャワーしかなくておまけに私たちの泊まった15号室





ツインはお湯もちょろちょろしか出なかった。
でも、値段も安く、当日おまけで予約の時より安くなってた。

これは男チームのトリプルの16号室









女チームの部屋の窓からの風景はマグリットの絵画のようでなんとも言えず
不思議な空を何種類も見た。
ボ・ニューはずっと強風が吹いていて決して居心地がいいとは
いえなかったが帰国しては思い出すのはここのホテルから見た
風景だ。




次はエクスのホテル・セント・クリストファ
ここも駅からほんの数分。
階下にレストランもある。街中。
フランスでは珍しく量も少なめでおいしかった。

このホテル、テラス付きのメゾネット(3~4人)という部屋と
ダブルの部屋を予約していのだけれど
ダンナが行けなくなって直前にメゾネット一部屋だしいいかー
ダブルの部屋をキャンセルした。
いつも迅速にメールがくる。

当日私たちが着くとレセプショニストの顔色が変わった。
「メゾネットは大人3人しか泊まれない。」という。
しばしパソコン画面をにらんで
「小さなダブルとテラスなしのメゾネットでどうか?
料金は最初のテラス付きの部屋一部屋分でいいから。」
という。
疲れていたので何も考えずとりあえず息子とおじいちゃんが
一階の部屋へ。
私たちがメゾネットの部屋へ。これはメゾネットの上階の部分

この下に大きなソファがある。これがベッドになるが大人2人はきつい。

なんと一階のダブルはレセプションの横のドアを
通り、従業員の控え室の隣。
内装は新しくきれいだが狭くて窓を開けると隣の
ビルの壁。車椅子対応のシャワーのみの浴室。
冷房も効きにくい。
「お金払ってもう少しましな部屋に替えてもらおか?」
というと「もう荷物も運び込んだしめんどくさい。」
とのこと。

この時期小さな子どもを連れて家族連れがたくさん
旅行している。そんな家族連れ用の部屋だったんだ。
メゾネットって。もう少しメールで細かいやり取りを
しておけばよかったと思った。これは完全な
お互いの誤解だった。

でもまーいいかー安かったし。

次のニースのホテルはホテル・ラ・フローレンス
ここも海岸と駅のちょうど真ん中あたり。
しかも大通りからほんのちょっと入ったところ。
トラムの駅もとても近い。フランスのスーパー
モノプリも近い。
一年前ではホテルのHPからでは予約できなかったので
nice hotel com というWebから予約
とても人気ホテルなのですぐに埋まってしまう。

コンパクトだが機能的で清潔なホテル。
朝食もおいしかった。
このフロントで初めて自動販売機を見た。
ビールだけが売り切れていた。
部屋もセンスよく清潔。
エクスでは大変だったので男チームが
トリプルの方。ゆったり広くて気持ちのいい部屋。
窓も大きく明るい。
ここは直前に「トリプルをダブルかツインに替えて
くれ」とメールを出すと「もう空きがないからトリプルで
10ユーロ安くするよ。」という返事だった。
結果よかった。





ここで3泊。真ん中の日は荷物だけ置いて
アンティーブに行く。

最後の日の夜、11時頃何やらフロントが
騒がしい。私たちの部屋は2階なので
1階のフロントの声が聞こえる。
どうやらイギリス人が予約もないのに
無理やり泊まろうとしているようだ。
朝起きると私たちの部屋の前が
ロビーになっているのだが
そこで大きなイギリス人が2人
ソファで寝ていた。


ニース三連泊の真ん中の日は
アンティーブに一泊。
ここのホテルがまた一騒動。

ここもトリップ・アドバイザーなどのどのコメントも
好意的な人気ホテル。ただし駐車場から遠いらしい。
エレベーターもなく小さな階段しかないので
大きなトランクに人はつらいか。
事前にグーグルビューで観ると隣に映画館
前は長距離バスターミナル。「えっこんな場所?」
と言った感じなのだが
着いてみると下に小さなレストラン(カフェのような)
がある、ここもコンパクトなホテル。

12時頃着いてカフェのお兄ちゃんに「今日、予約したよ。」と
告げると「オーナーがくるから待ってて。」
しばらくして素敵な笑顔の金髪中年女性がまたまた
びっくりした顔で「えっキャンセルしたでしょ?」と
ホテルに届いたbooking com のキャンセルコピーを見せた。

これには複雑な事情があり、
最初、booking comで予約した。ダブル3部屋。
でもやっぱり2部屋にして、エクストラベッドを入れて
もらおうと思ってその旨、直メールで伝えた。
そうしたら、「直接ホテルの方で予約を受け付けるから
booking comをキャンセルして。」というメールが来た。
だからbooking com をキャンセルしてその旨、メールで
伝えたら「それでOK」というメールがきた。
そして出発直前にエクストラベッドをキャンセルした
メールを勘違いして全てキャンセルと受け取ったかも?

このホテルのレセプションはオーナーの女性ががきりもりして
メールのやり取りもこの女性が行っていた。
だからレセプションも朝8時から午後9時くらいしかいない。
日曜日はお休みだということもどこかのガイドブックに書いてあった。
だから夜遅く帰ってくるときはドアのピンコードを聞いておかないと
いけない。

すぐに女性は自分の勘違いに気がついて
ホテルの部屋割り表を見ながら眉間に皴を寄せている。
「今日は大きなツインの部屋が一つ空いているだけなの。
よかったらここに2つエクストラベッドを入れるから
どう?部屋を見てみない?」と聞いてきたので
今から他のホテルのあてもないし、
狭い階段を上がっていく。
角部屋のとても明るいそう広くはないツインの部屋だ。
でもなんとか2つエクストラベッドは置けそう。
壁の抽象絵画もオリーブグリーンで統一された
部屋のセンスもよくすっきりしている。
清潔。さりげなく置いてある花もいい。








OKと答えると荷物は部屋に置いてと言われる。
若い女性がベッドメイキングをしてくれる。

小さな荷物だけなのでなんとかなった。
このホテルの前が長距離バスターミナルに
なっている。なんだか昔幌馬車が何台も
止まっている風景が浮かんだ。そこにテラス席の
食堂、その上階の小さな宿。
そんな感じだ。反対側には小さな映画館。

バッグパッカーがこのホテルに泊まったら
きっと一夜ホット心からくつろげるような
気がする。

次の日の朝は8時のニース行きのバスに乗りたいので
着いた日の夜にチェックアウトをする。
エクストラベッドの料金と2人分の地方税が
ついてなくて全くのツインの部屋代だけだった。

朝食はあきらめて、部屋で食べ
いざ出発となると外に出るドアが
中から開かない。
外からはピンコードを押せばいいが
中にはそのボタンはない。
どうしようと思ったら早朝散歩から帰ってきた
泊まり客がドアを開けてくれた。
内側にある白いボタンを押せば開くと
いうことも教えてくれた。なあるほど。
予定の時間より早めのバスにも無事乗れた。

色々あったがオーナーの人柄が
部屋の感じを彷彿とさせ、いい印象の
ホテルだった。
でもフランスでは直前リコンファームが必須

さていざイタリア
ヴェネチアでは中堅どころのホテルに
ヴォパレットの乗り場サン・ザッカリアのまん前。
空港からフェリーで着いたらがらがらと荷物を
引いて10mもいけばすぐにホテル。





テラス席のレストラン併設。
サヴォイア・ヨランダ
ここはメールの返事も迅速だった。
レセプションに着くとほんの数歩
先に着いた中国人カップルに「Mr
やすなが?」と聞いていておかしかった。




部屋の窓の外は隣の建物。
広さも狭く、シャワーしかなかった。




でも調度はそこそこ豪華、
窓を開けると自動的にクーラーが止まる
ようにエコ仕様になっていた。














ここも地の利はとても便利。
レストランも食事は20%offになる。

最後のローマの宿。ルドヴィシパレス
ここだけレストランがなかった。
大規模ホテルの並ぶエリアの
中堅どころのホテル。








バスタブも付いていたが
清潔ながら古くて表面がひび割れていた。



朝食付きで一万円切るからしかたがないでしょう。

スペイン階段まで歩いていけ、TAXI乗り場の
近くという立地で決めた。
ローマの街はTAXIが移動には一番便利。

どのホテルも結果よかった。
HPや口コミサイトや旅行サイトをかなり
見て研究し、グーグルビューも役だった。
事前の想像とあまり差がなかった

色々アクシデントに見舞われたが
計算すると一人一泊分とても安くあがった。
2人でトリプルに泊まるくらいの余裕があっても
よかったような気がする。
高い高いと言われていたヴェネチアや
ローマもどうやら値崩れしているような気がする。
ユーロは大丈夫だろうか?


乗り物百選 プチトラン、ゴンドラ、四輪自転車 南仏、イタリアのたび⑦

2011-09-03 11:39:06 | 旅行
どこかの街に着く
さてどこが見せ場かと知るのに
便利なのがフランスの街中を走るプチトラン
そしてここがよさそうとかここにおいしそうな
レストランがあるとかめぼしを付ける。

今回アヴィニョン、アンチーブで乗りました。
ニースでは乗りそびれた。

アンチーブで乗ったプチトラン
              

アヴィニョンでは混んでました。2時に出るプチトランに
乗るためにみんな30分前に座席に座ってました。
こんな細い所走るの?みたいな路地もしっかり経路になっている。

イタリアではゴンドラ


ヴェネチア三回目にしゴンドラ初。
「よーし!夕暮れのゴンドラに乗ってやる!」と
意気込んでました。
実際ヨーロッパの夕暮れは午後8時過ぎ
この時間に当て込んで夕食は済ませ
いざガイドブックの「ここがだいたいのモデルコース~
これなら19時以降は6人相場40分で100ユーロ」みたいな
コピーを持って交渉

ホテルの前でうだうだしているゴンドリエに
その旨告げると
「何言うてんねん。あんた。フルコースやから
200ユーロは下らんねん。」とこともなげな返事
「あっちのゴンドラ乗り場に聞き!」
と言われて聞くと
「あいつがボスやから聞いて」と言われた
金髪のイケメンゴンドリエは
「170ユーロ」と言う。
「通常コースなら100ユーロで回る」と
言われて「それでいいわ。」と交渉成立

ここであとから思い出してもお金の交渉の場合
100単位の数字ってお互い全く間違わないのよね。
この交渉も時間にすれば3分もないほど。
聞きなおさなかったもの。お互い。

で乗りました。
夕暮れのゴンドラ
           

結果お勧めです。
ぜひ一度乗ってください。
なんとも言えず風情があります。
物語を感じます。
時間にしたら30分程度でしたが
よかったです。
日中に乗ると夏場ははっきり言って
暑い!と思います。
ぜひ夕暮れからをお勧めします。

イタリア、ローマも最終日の前の日
さて少し時間が余ったボルゲーゼ公園
で息子が乗りたいと言った
四輪電動自転車

                 

ここで借りるときにパスポートを要求されました。
コピーしか持ってなかったのでそれを差し出すと
泊まっているホテルを聞かれ告げるとOKと
言う事でした。
それってすごい事ですよね。
万博自然文化園のアヒルの足こぎボートに
乗るのに「パスポート」を要求されるような
もんですね。(違う?)      

私としてはあと残すこと明日一日
何かあってはと内心どきどき
ペダルは下方にあって私なんかに
届きにくい、ハンドルの方向はなかなか
切れにくい。おまけに運転するのは
当然免許もない息子!
あんまり私がやいやい言うので
娘が「私が前に行くわ!」と言うのを
無理やり阻止
1時間の所30分で返却しました!
ちなみにローマの市内(?)で
走ってましたこの四輪電動自転車!
      

乗り物百選 バス、舟編 南仏、イタリアのたび⑥

2011-09-03 10:34:41 | 旅行
今回は街中移動手段

今回南仏で活躍したバスlignesdazu
結構長距離もあり近距離もあり
私たちはニースで7日間トラム(最近できた
路面電車)バス乗り放題とチケットを購入した。
1回チケットは1ユーロ。
どこまで乗っても1ユーロというのは安い。
ヨーロッパは公共の交通費が異常に安い。
今回1時間超え乗っても1ユーロだった。
そう思えば大阪の市バスなんて昨日
雨でしかたなく乗ったけど200円
ユーロがいくら値上がりしてもそれより安い。

ニースのトラム

          
とっても便利
泊まっているホテルのすぐ側にトラム駅があり
路面だからすっと乗れる。
昔ニースのシャガール美術館に汗みずくで行ったのは
遠い思い出

イタリア、ローマではあえて公共交通は使わず
一度も路面電車には乗らなかった。


というのはローマの見所は下手な所に出ると
本当に暑い中すごい距離を歩かなければ
入り口にたどりつかないということがある。
タクシーは初乗り2.8ユーロ ローマのたいがいの
見所から見所まで600円くらいで行く。
4人なのでタクシーを多用した。


南仏バス
ニースからカンヌ行き 私たちはアンチーブで降りた。

                          

         
車内はワイドビュー
ただし混んでいる時は立ちっぱなしとなる。

今回ニース滞在中、ニースからアンチーブ(ニースより少し西よりの海岸)
アンチーブで一泊してニースにとって帰してバスを乗り換え
セント・ポール・ヴァンス、ヴァンス(ニースより北東方向の山の街)
という移動の仕方を取った。
要するにニースはバスの基点となる。
アンチーブから朝バスに乗りニースに戻る途中
朝早くだから主要駅(国鉄の駅前)などでは時間調整を
する。そこでふと見たバス停の表示にヴァンス行き(400番)の
表示が見えるではないか?!
そこで運転手にむちゃくちゃな英語で「ここで乗り換えたら
ヴァンス行きのバスに乗れるかと」聞くと「イエス」という
答え。ラッキー!「反対行きのバス停は?」と聞くと
あそこだと指差す。「歩いていける?」と聞くと
「もちろん」という。
さっそく乗り換え。結局、ニース始発のヴァンス行きのバス
が25分ほどしたら来た。(ほぼ時間通り。すごい。)
ニースに戻る分とニースからそこ
     

までの時間節約できセント・ポール・ヴァンスまで
とても早く到着。
少し慣れてくるとこういう勘が働くようになる。


イタリア
ヴェニスに着いたらまずフェリー
        

水上バスとは運行会社が違う。私たちが乗ったのはブルーライン
イタリアにきたらお土産以外の物価が上がったような気がする。
1時間あまりのフェリーは15ユーロ 結構なお値段。

水上バス(ヴォパレット)
                 

リアルト橋のフェルマータ(ヴォパレットの乗り場)
                     

島巡りに行くLNラインのフェリー

    

お天気に恵まれ空は青空
杭の間を疾走するフェリーは快適でした。

フランスでもイタリアでも車ごとあるいは
バスごとフェリーに乗って川や海を渡るという
のを体験した。

フランスのプロヴァンス、ローヌ川をミニバスごと
渡る

           

イタリアでリド島のSMEのバス停からバスにのり
キォッジャまで行く途中のバスごとフェリーのバス


プレストリーナというところまで行ってまた水上バスで渡る。
長い道のりだったけど細長いリド島はただの住宅街でなんと言うことも
なく苦労して行ったキォッジャはどうも見所は工事していて何にもなかった。



ニースでトラムに乗っていてアナウンスで
とっても色っぽい女性の声で
「ネクスト ストップ オペラ○○」なんて言うんです。
それが「ぺ」の発音の時に鼻に抜けるなんとも日本人には
まねできない発音がとってもよくて娘とまねしました。
時には男性の声の時もあり、それもまた興をそそってよかったです。
いかにも旅愁をさそうというか、、、。

ヴェニスでは「ネクスト フェルマータ リヒャルト」
と少しあっさりめに女性の声のアナウンスでした。
フランスとの違いが面白くて聞き入りました。

それにくれべて日本の車内アナウンスの色気のないこと。
しかも駅でのうるさい放送注意。
某私鉄乗り換え駅では
「黄色い線の内側にお入り下さい。」ってあーた
「黄色い線の内側」って階段の壁じゃない。
ないじゃないスペースが!という無駄な放送は
しないようにできないものでしょうか?
これは哲学者の中島義道さんもおっしゃってました。