遊びをせんとや

毎日できるだけアンテナを張って
おもしろがりながら楽しみたい。
人は「遊びをせんとや生まれけん」です。

金沢に行く① ~白山比咩神社~

2019-06-30 09:52:14 | 旅行
以前から行ってみたいと思っていた、白山比咩神社(しらやまひめじんじゃと読む)。

やっと訪れることができた。

白山には冬にスキーに行ったりしていたのだが、足の便が悪く、なかなか訪れることができなかった。

サンダーバードを小松で降りて、西金沢まで、そこから北陸電鉄に乗り換え。

鶴来というおめでたい名前の駅から歩く。




まっすぐに天に伸びる杉の木が清々しい。

先に昼食を食べたので北参道から入ってしまった。
しまった!表参道から参るべきだった。





表参道から帰る。とほほ。



お昼を食べたのは、北参道の近くの川魚を炭火で焼いてくれるお店。


民芸調の店内はありそうな趣味の悪さが全くなくて、レコードプレイヤーと大きなスピーカーが設置されて
レコードがたくさん棚に並べてある。飾られている花は全て生花で、隅々まで掃除が行き届いている。

いただいたのは、炭火で焼いたアマゴが付いた田舎定食。鮎もあり、数も変えられる。
だんなはソーメン定食
地元の御酒、萬斎楽の冷酒もいただきました。
金沢のお料理、全て薄味でしかも甘い。
御酒も甘い。総じて、、、。でもすごく美味しかった。
全て、調和のとれたお店でした。

鶴来の町は至るところで工事をしていて
そのうちの一つ、昔の終点、一の宮の駅舎


この後ろが広大な森の公園になっていて、そこを整備中でした。

菊姫の醸造元で時期限定の生酒を買いました。


醤油も欲しかったけど、お店で呼びかけても誰も出てこず。
眠ったような街でした。

旦那や息子に付き合って、訪れる城下町や寺社仏閣を中心とする街には昭和の店舗がそのまま置き去りにされたような
部分もあってなんだかです、、、。

観光の問題だけではなく、やっぱり日本中の人口が少なくなっているせいだと思うのです。

サミット真っただ中、サンダーバードの車中のごみ箱はこの有様


小松の駅だけ、ごみ箱が生きてました。









最強の85歳 RBG

2019-06-23 09:54:37 | 舞台、映画、DVD
ずっとこの映画を観に行きたいと思っていた。
アメリカの最高裁判事に女性で2人目になった。
ルース・ベイダー・キングズバーグのドキュメンタリー



本当はルースをモデルにした「ビリーブ」を先に観たかったけど忙しくて、あっという間に終わってしまった。

で、勇んで観に行った。

85歳なんだけれどとても元気。



自己主張しなくて真面目で勤勉で、しかも美人。


しかもおしゃれ


自己主張しないアメリカ人ていたんだ。

ルースは映画の中で自分は堅物だと語っていた。

支えたダンナが偉かった。すごくチャーミングなダンナさん。
ずっと冗談ばっかり言ってた。自分もすごい弁護士で自信があったから
こんなに奥さんにフォローができたんだ。アメリカで珍しい。


超ショートスリーパーのルースだが
根を詰めた仕事の合間にオペラに行く。
美術館に行く。像に乗る。

これでなくっちゃ!

年取ったらやりたいことを仕事の合間に散らばらさなきゃ。

毎日は様々な糸で織ったタピストリー。

そんな年月をおくりたい。

社会に純粋に貢献すること

運動とかに巻き込まれないで一人で考えること。

美しいものに触れて涙すること。
感動すること。

考えること。

読書して、人の話を、聞いて知ること。

メリハリつけて欲ばって生きようと思う。

映画はドキュメンタリーなんだけどとても作り方がテンポがあって飽きさせない。

ルース自身がオチャメで可愛い。

二つの癌を抱えながらダンベル運動や腕立て伏せを、やって筋力付けてる。



私もウエストあたりにたっぷり肉がついて来たのでダンベル再開。
つい、飲み会などで遅くなるとやらないまま寝てしまう。

ムササビのような二の腕でも、なんとかしなけゃ。

よし、夏かかってこい。

進路説明会 ~将来について考える~

2019-06-22 08:07:33 | 進路
6月いっぱい取り掛かっていたのは進路説明会の資料作り

パワーポイント制作

すでに業者に任せている「進路の手引き」という冊子があるので、一応の流れはこれを一読してもらうとわかる。

生徒と保護者、今年の3年生は170名くらいだから、保護者を入れるとゆうに300名を超える(両親でいらっしゃるご家庭もありなので)
人様の前で1時間30分をしゃべる。

これって結構プレッシャー。

ということで6月の初めから土日に予定を入れないでネタ集めに奔走する。

だって、進路決定の流れだけ、ずーと説明しても聞いてる方は絶対、眠くなるに決まっている。
私だったら、「こんなんやったら、この冊子を家で読めばいいやん。」と思う。
実際、私たちが受ける研修でたまに、そういうのがある。

で、昨年赴任した時から、この1時間30分を半分に分ける。

途中で、小休止を入れる。というふうにした。
昨年は最初に流れを説明して、次に「これからの世の中」について説明した。

今年は、昨年と同じではいけない。当然、兄弟のあるご家庭もあるので「なんや、おんなじネタやん。」とも
思われたくない。

そこで今年は、第一部として、「これからの世の中」というコンセプトで
Society5.0 を中心のネタに話をした。

昨年使った「Amazon Go」動画
に続いて、
野村総合研究所の残る職業100、消える職業100
で職業の将来性を提示



写真資料は東良先生の資料です。ネットにも上がっています。
結局残る職業は
「対人」「専門研究職」「教師」「芸術家」
というキーワードでくくれると説明

続いて
Society5.0の動画を見せる。

別に私はほとんどアマゾンで買い物もしないし、内閣府の回し者でもない。

将来、鍛えておかなければならない資質・能力は
意識していないとえらいことになると警告する。

ここで、行きつくのは新学習指導要領の三観点である。



そして+求められるには



以上、東良先生の資料からお借りました。

これもネットに上がっています。

+なんと言ってもコミュニケーション能力。

最後に「なりたい職業」にはなれない可能性が高い。

だから、「なりたい職業」がない人や、「将来の夢」がない人や「今、やりたいことがわからない人」は

とりあえず、「自分のスキル(できること)を一つでも伸ばせる進路」を選ぼうと結んだ。

これも私のオリジナルではなく、

この本

目から鱗でした。この一説をお借りして締め括りにしました。

リーディングスキルの問題を一つ入れて
第一部終了

リーディングスキルの研修にも申し込んでいいけなかったけど資料を送ってくださったのでそれも
励みになりました。

そんなわけでパッチワークのような説明会です。
でもいろんな気付きは大事。
勉強は大事です。

週末京都 その2 ~瑠璃光院~

2019-06-22 06:31:28 | 旅行
日曜日、再び京都へ

以前から訪れたかった八瀬に瑠璃光院へ

出町柳駅から叡山電鉄で

おなじみ、「ひえい」
何度見送っただろう。帰りには乗れた。



娘と待ち合わせたが、例のごとく、1時間以上遅れてくる、、、。



比叡山八瀬口から歩いて数分。

したたるような青もみじ




この画面に惹かれて10時のオープンとともに入場待ちの列が並ぶそうだ。
娘のおかげでピークは過ぎていたので少し並んで入場。




磨きこまれた床や漆塗りの机に映り込む緑がとても美しい。



お抹茶もいただきました。


八瀬氷室というお菓子が美味しかったです。

インスタ映えするお寺でした。入場2000円です。
写経のプリントとボールペンついてます。しませんでしたが、、、。

お昼は駅そばのエクシブという会員制の別荘のホテルに迷い込んで


中華料理を食べました。


予約したので、宿泊してなくてもお席確保できます。
写真ブレてますが、左下のカニチャーハンが絶品でした。
全て薄味で、上品で量も結構あって、料理の温度も適度で、私が今まで食べたチャーハンの中で一番でした。
お得な楊貴妃御膳。サービス料は付きますが、サービス、味共に満足でした。

でも両側で子供ちゃんが大合唱でした。しかたないね。



八瀬口駅です。

パリの北駅みたいな構内


いい日曜日でした。




週末京都 その1

2019-06-18 04:35:26 | 美しい物
週末 土曜日は半期で一番のメインイベントの仕事

準備に3週間ほどかけた。ずっと、時間を費やしたわけではないが、前日までピンとこなかった。
やっと、ぎりぎり納得に行くものができた。その話はまた次に。

一仕事終えて、お昼を職場近くで食べて、まず、梅田へ。

グランフロントでこれからの仕事にも関係するイベントを少し覗く。

娘から「なんか一仕事終えたからって散財したらあかんで。」というラインにも関わらず、
ZARAHOMEが店内SALE 当然、吸い込まれるように入って我が家のダイニングテーブルに合う大きなサイズのテーブルクロスは
ここしかないねんと自分に言い訳しながら、半額近くになっていたので2枚買う。グレーのリネンと真っ白なポリエステル。
キッチンクロスも4枚。

そこから京都へ。
時間が早かったので、寺町通へ。少し暮れなずむ、薄暮の時間は通りがとてもきれいに見える。

また、吸い込まれるように「直向」という器屋さんで以前から懸案事項だった黄色みがかったオーバル皿を2枚せしめ。

清課堂の前まで行くとショーウインドーのディスプレイの美しさにまた涙が出そうになる。



いつ見てもこの静謐な美しさは心を打つ。ZARAの大きな袋を持っては中に入るのも憚られた。

 

なんだか数が増えたような骨董屋さんを冷やかしながら、「九谷の上品な小皿が5枚で1万円かー」とか考えながら、
向かいの歩道を歩いていた人が突然、傘を差しだした。もう日も暮れようとしているのにと思っていると
バケツをひっくり返したような、激しい雨、光ったと同時進行のような雷の大音量。

慌てて、とある骨董屋の軒下に雨宿り。
なんだか空には雷神が太鼓を打ち鳴らして飛び回っているような光景が目に浮かぶ。

東華菜館の床で中華でビールを飲もうと息子と待ち合わせしていたんだけれど、これは無理と思って
場所を変える。

祇園花見小路の外から見たら、結構間口の広い町屋を改造したスペイン&イタリアン




2階に通されたんだけど、少し昔のキャバレーのような内装。


パエリアやタパスやパスタでお腹がいっぱいに。


本当は行きたかった東華菜館。
やっぱり床は全くやっていませんでした。


でもなんだか京都らしい夜でした。







魔の6月

2019-06-16 19:27:51 | 日々のあれこれ
日曜日

起きた時から大変。

近所の駅前の交番が襲われて拳銃を持った犯人が逃走中


予定では京都の瑠璃光院に行く予定だった。

予定は決行。

でも4時の段階で犯人は捕まってない。
公開された映像をもとに回りを見まわしながら食料品を買い出し、バスで帰宅。無事。

駅にはパトカー、警官。上空にはヘリ。放送で「外には出ないように。」厳戒令。

もし、この犯人がサミット狙いなら、、、、。
凄く大変。

明日の月曜日からどうなることやら。

思い起こせば、昨年の6月も大変だった。去年は大変だったねーという話をしていた矢先。
6月18日に北摂地震。それから結構大変だった。

昨日は突風が吹き、雷鳴。なんだかの天候だった。

どうなることやら。

「一汁一菜でよいという提案」 ~食の哲学~

2019-06-10 06:54:41 | ブックリスト
以前に買っていたが、なかなか読む気にならなかった。

なんだかテレビの美味しい物番組に出てる人かーみたいな先入観があった。
どうせとも思ってもいた。

では、なぜ、この本を買ったかというと、すごく売れてて、色々な書評欄にも取り上げられているから。

で、読んでみようかと読み始めたら、、。



これは、「食の哲学書」だと思った。 

岡潔や山際寿一の話も、出てくる。

土井善晴さんは私でも物心ついたらテレビでにこやかに和食の料理番組に出演されていた土井勝さんの次男さんだった。
土井勝さんの和食の基本の料理本も持っていた。(今も持っていると思う。)
私の1歳年上。出身も大阪市内で、だから関西の言葉がすっと出て、過ごした子供時代の思い出もよくわかる。

>バースディーケーキのバタークリームが生クリームに変わった時にこんなに美味しい物があるのかと思った。<
というのがよくわかる。

土井善晴さんは仕事で家で料理を作っても娘さんがかえってきたらきちんと奥さんが娘さんのために
食事を作ったそうだ。仕事の料理は必ず、スタッフに食べてもらうか持ち帰ってもらったそうだ。

そうやって子供のために料理を作り、情報を共有し、子供は親の愛情を食べ物を作ってくれるという最大の基本的な行為の
中に感じ、心から安心すると書いてあった。
その情報と愛情のやり取りを毎日することで、その子の価値基準ができてくると。それは食べ物だけでなく、人間の善悪、物事の
良し悪し、本物と偽物、選択の基準になるということだ。

本当にそうなんだ。

私も決して、いい親ではなかったけれど、できるだけ心がけた。
でも忙しい時はよく旦那に回転寿司や中華料理屋さんに連れていってもらったなー。
宅配ピザもよく取った。

出来合いのおかずをスーパーで買って、そのまま食卓に並べたことも何回もあった。

でも、できるだけ家で作るように心がけてはいた。

この本の中でご自分の普段の味噌汁を公開されている。

味噌汁ってだしとらなくていいんやって初めて知って、
ただの水から玉ねぎとわかめの味噌汁を作ってみた。
あっさりして美味しい‼
初めての体験。

もう昆布浸けてかつを節を入れてって手間はなくてもお味噌汁はできる。
気が軽くなった。





還暦絶好調?  ~仕事の疲れ~

2019-06-09 08:06:18 | 仕事
一つの行事が終わって、ひと段落。
これがまた、よる年波か還暦を迎えるとあとのメンテナンスがすごく大変。

突発的なことがない限り、「私定時に帰ります。」と貫いているのも関わらず、疲れが取れない。

先週は日曜日から次の重大案件に取り掛かろうとしたが頭の中がまるで「ジョアン・ミロ」の絵のようになっていて考えが
まとまらない。

頭の中はまるで「アルルカンのカーニバル」状態


とぎれとぎれながら取り組むが、年齢とともに「責任感が強い」というよりも「怖がり」になっているのと
土壇場で踏ん張りが効かなくなっているので、余裕を持って土日に出かけないで、仕事モードに入ろうとしているのに、、、。
特に考えなければならない仕事、特にコンテンツ作りのパワーポイント作成は得意だったのになんだかまとまらない。

先週も定時帰宅。金曜日は代休を取って、うんうん言いながら先々週に参加した研修会の資料を参考にして、少し方向性が見えて
きた。そこに、突発的事件発生。その日のうちに一応完結させて、職場飲み会。

やっと、土曜日くらいから考えがまとまってくる。いつも覗いているミモレに意外にピッタリの記事発見。
こういう時、自分のセレンディピティにうっとりする。(そんなにええもんかと自分で突っ込みをいれつつ)

今週末は息子帰宅。

夕方、ウィンドウショッピングを兼ねて、買い出しに行く。

カードの復活したし、以前から欲しかった書籍と雑誌を購入
また、この雑誌が今の私の気分にピッタリで癒される。

夕食はイタリアン


   
 
 ペスカトーレと言われていたのに、パスタが少量しかない、パスタソースがないという事が判明。
 すぐに「お使い」を言いつける。これ、あんまり美味しくなかった。

お役立ち、生協冷凍ピザ これは美味しかった。


そんなこんなで何とか精神的メンテナンス完了






国立国際美術館観賞教育研修会

2019-06-08 11:21:38 | 美術教育
遊んでばっかりと思われているが、実際遊んでいるんだけど
今年は知の年にもしようと思っている。

年に4回参加の鑑賞教育の研修に「えいっやっ」て申し込んだ。

国立国際美術館に新たに所蔵品として加えられたジャコメッティのヤナイハラを対象に
鑑賞授業を作り上げるという研修。



まずは東良先生の講演。
いつもバージョンアップされていて何回聞いても感心する。


今回知れてよかったのは、Society 5.0 


 内閣府が出している「未来はこうなる」という考えなのだが、全面賛成とは言わないけれど、
 これに近い「1984」は待っているわけだ。そう遠くない日本の予想図。

こういうことを知らないで、進路指導もできないので、さっそく、来週末に控えている進路説明会にはこのことを使って話そうと思う。
というふうに何らかの気づきや新たな知識をもらえるので本当に参加してよかったと思う。

講演後の質疑応答も活発に行われた。私は必ず一つは聞きたいことを聞くか感想は発言していることにしている。

このあとランチを食べに新しくできたNORTH SHOREにダッシュで向かう。


橋のたもと、川沿いの素敵なカフェ

食べたのグリルチキンランチ、キヌアパターン


スープもチキンもおいしかったです。キヌアがまた美味しい。
昼の部が迫っていたので、ダッシュで戻った時にアクシデント。

支払いカードをもらい忘れました。

このあと、超めんどくさいことになる。

昼からは「ヤナイハラ」のブロンズ像をためつすがめつ眺める。
客観的に観察して記録する。


4時過ぎまでびっしり、疲れました。

カードは結局、2日後に気がついて、取りに行ったけれど、すでにカード会社に連絡がいっていたので
すぐに停止されていて再発行となりました。
短時間でも持ち主の元を離れたカードはスキミングなどの被害に遭っている可能性があるということで
ごもっとも。その間カードが使えないので現金払いとなりめんどくさかった。

やっぱり老いはヒタヒタと近づいてきているなと実感しました。

還暦絶好調  ~メンタル編~

2019-06-03 06:31:22 | 日々のあれこれ
家庭の中には「あかたん」の椅子は一つしかない。

家庭を家族と言い換えてもいい。

甘えて座れる椅子は一つしかないと昔から思っていた。
嘘つきました!田辺聖子がエッセイで書いていた。うまいこと言うなーと感心した。

年齢を重ねたら、子供が大きくなったらできるだけ早く、この椅子に私は座った。

精神的に一番子供になるのである。

子供が小さい時は当然、「あかたん」の椅子は子供に独占される。

でも、ある瞬間、自分のできないことで子供が出来ることが増えてきた時、
「今だ!チャンスだ!」と私は椅子取りゲームのようにこの「あかたん」の椅子に座った。

そのまま、たぶん数年くらいはこの椅子に座っている。
時には、その他の家族がメンタルピンチに陥った時は、少しの間は譲るくらいは大人である。

でもそれを切り抜けたらまた、さっと「あかたん」椅子に座る。

幸い、私は還暦のこの年になるまで「介護」という問題を免れてきた。

周りの知り合いや友達は本当に大変そうだった。仕事をこなしながらようやるなーと頭が下がる思いだった。

旦那の母も、たいがいの年齢に達した。一時、施設入所問題を話し合ったが、本人の希望で流れた。
今から思えば、「それで良かった。」と思えるが、その分、一緒に住んで一番面倒を見ている人にしわ寄せが行く。

義弟さんが次から次へと病気で入院する。不幸中の幸い、命に別状のない病気だったのでほっとする。

義父は一番早くに癌で亡くなった。あっという間だった。

自分の両親は奇跡的に何とか、一応何とか、くらしている。

でも3年くらい前から母がおかしい。

お正月に飲み過ぎて、脱水症状になったり、
「なんだか自分が自分でないみたい。」と言い出したり。
昨年夏から自転車に乗り降りしすぎて、尾てい骨複雑骨折になり、遠出できなくなった。

たまにお寿司を持って行って昼食を一緒に食べるが、
次に電話すると「この前持ってきてくれたから、今度はこっちで用意するわ。」と言って
訪れると「あれ?お寿司買ってくると言ったやん。」と母に言われて、あぜんとなったことが
2回ほどあった。2回目とも残り物で何とかしたが、

それ以来父に電話で「全部持っていくから」と伝え、楽しく宴会をした。

こういう時、周りの壮絶な話を聞いいたので「ついに来たか!」とそう驚かない。

冷蔵庫にほとんど何も入っていない蓋物の陶器が入っていたり、空のビニール袋が入っていたり
自分ちのブロッコリーを「これ、あんたが持って来たん?」と母が聞いても驚かない。

「こうやって個人差があるけれど少しずつ、記憶がなくなっていくんだな」と思う。
咲き誇った花が少しずつ枯れるように人間の頭のねじも緩くなっていくんだとしみじみ思う。
特に若いころから頑張った人、苦労した人はそういう傾向が強いと思う。
だって父はそうならない。

私だって、1か月前に旅行したお寺の名前をもう思い出せない。このブログの題名も以前から決めていたのに
「メンタル」っていう言葉がなかなか出てこない。



いいんだこれで。「あかたん」にどんどん戻っていくんだ。

どうせ、「あかたん」に戻るなら、ほかの家族にそう大きな迷惑をかけない、楽しく機嫌のいい「あかたん」になろうとは心がける。

今うちの通常同居家族は旦那だけだから、我が家は「あかたん」と「とーたん」の2人構成だ。

「とーたん」は「あかたん」の好きそうな物を見つけては提示してくれる。
「それいいなー。観に行きたい。」と2人で出かける。期待外れの時は「もーひとつやねー」と「あかたん」は遠慮なく言う。
「あかたん」は食べたい時に食べたい物を食べ、飲みたい時に飲みたい物(この場合はお酒ね)を飲み、「とーたん」にたまに
「何食べたい?」と聞く。

そうやってゆるゆる年齢を重ねて枯れていくんだろうなー。



私の今までに一番のメンタルピンチは阪神淡路大震災だった。
なにせ、下の子がお腹にいて古いマンション8階建ての5階に住んでいたものだったから、怖くてしょうがなかった。
「引っ越しするー。」とわめき散らして旦那はほとほと困り果てていたが、ある日「ここやったら」と賃貸のチラシを持って来てくれた
時に憑き物が落ちたように私は平常心に戻ったのを覚えている。
旦那が私の意見を全く聞き入れてくれなかった時は恐怖だった。「あかたん」になれなかったから。
その当時、自分のお腹に「あかたん」の種を抱え、上の娘という本物の「あかたん」を抱え、私という「あかたん」は完全に壊れていた。

昨年の北摂地震の時に、震源地が旦那の職場の真近かで、家に帰ったら本棚が倒れていてガスが一時止まった時は立場が逆転した。
その時は「あかたん」の立場を旦那に一時譲った。
不思議なもんだ。24年前あんなに怖かったのに、今回はあんまり、メンタル面はやられなかった。

家族の中で一番人間が出来ていないのは私だと自負している。一番できているのは息子、その次が娘、大きく空いて次が旦那、最後が私。

それで周りがいいと言ってくれたら、これほど幸せなことはない。

日曜日に漬けた今年の赤い硬い梅の梅酒