遊びをせんとや

毎日できるだけアンテナを張って
おもしろがりながら楽しみたい。
人は「遊びをせんとや生まれけん」です。

石岡瑛子 I デザイン 兵庫県立美術館

2024-11-20 07:12:00 | 美術館、博物館
前売りチケットを買っていた一番最後。
石岡瑛子 I デザイン展
秋晴れの日に観に行きました。


石岡瑛子大好きです。
 
資生堂のコマーシャル
ホネケーキのコマーシャルはいまだ鮮烈です。

秋川リサや前田美波里がどんだけ斬新で素敵だったか。


一世を風靡したPALCOのポスター


 
   
写真は藤原新也です。


ドミニク・サンダ

そして、フェイ・ダナウェイ


このアンニュイな美しさにどれだけ憧れたか。


時代はジュリーでした。

PALCOのポスターは私たちの青春リアルタイムでした。

石岡さんはコマーシャルというクライアントの意図がありながら、その作り出す作品でまるで時代を引っ張っていった人だと思いました。芸術作品のように自分の思いだけを表出するだけではない、凄みが感じられます。制約がある分。


そして、この人。杉山登志。CM映像の中の人物の中身さえも表現してしまうCMディレクター。


山本山やマキシムのコーヒーもパッケージも石岡瑛子。


色々なデザインを直観と妥協のなさで突き詰めて制作してった。


角川のポスター


野生時代の表紙



私たちの大学時代から20代、当たり前に触れていた媒体。



中庭も赤に染まってました。


若い頃の賞を取った作品。印刷技術にもすごくこだわったそうです。


タマラド・レンピッカの作品
彼女の作品もパルコのポスターになってました。


70年エキスポのポスター さすがです。時代のシャープさを感じます。今と全然違う。


お芝居のポスター


ドラキュラのポスター


舞台装置から衣装まで妥協しないで本物を作り続けた。


展示も映像を交えて、点数を絞って展示してあったのですごく見やすかった。

今年は苅谷市に「宇野亜紀良展」も観にいったので、この人達が時代を作っていったんだなとしみじみ思った。
その時も記事はこちら

愛知への日帰り旅 その① 苅谷市美術館 宇野亜喜良展 - 遊びをせんとや

日曜美術館で東京で開催された宇野亜紀良展の様子と宇野亜紀良と横尾忠則の対談を観て、是非この展覧会が観たいと思った。巡回展は苅谷市美術館。ぎりぎり、日帰り可能。つ...

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お昼は珍しく三宮に出ないで岩屋の駅の裏手のイタリアン、SUGAHARA。

ボールのような大きな器に山盛りのトマトとフレッシュモッツァレラチーズのパスタ。食後にアイスコーヒーとアイス。

普通のバニラアイスの下にレモンの輪切りが敷いてあってほのかにレモンの香りがするのが新鮮だった。
パスタはアルデンテで凄く美味しかったのだが、なにせ量が多い。三分の一旦那に食べてもらった。
旦那はアマトリチャーナ

これも半端なく拍子切りのベーコンが投入されていた。
これで両方とも1500円。

昨日の晩御飯は少しずつ余った、豚肉、鶏もも肉できくらげとピーマンでチンジャオロース風に。蕪と柿と少し余ったいたサーモンのマリネ。白菜、シイタケ、里芋のお味噌汁。





石崎光瑶 京都文化博物館 PIOPIKOタコスランチ

2024-11-01 07:38:44 | 美術館、博物館
この秋は観たい展覧会が充実している。
急に寒くなった日、行きかう小学生がマフラーをしていた。なんと秋が短くなったことか。
そろそろ袷で絹の長襦袢の出番だと一時預かりしている友達の紬を着ていくことにする。



 
秋のそぞろ歩きにピッタリの季節になってきた。

入口の光瑶さんの実物大パネルの前で。
この人は画家と同時に登山家でもあった。
富山の麻布を扱っていた素封家の五男に生まれ、若い頃から写生に明け暮れていた。
金沢の琳派の日本画家に弟子入りし、後に京都の竹内栖鳳に入門する。
この琳派、正統派日本画と言う流れにインドやネパールの高山、日本の剱岳登山、ヨーロッパ外遊で得た色々な物がミックスされて彼の絵画が花開いたと言う感じ。


初期の作品 富山湾真景図

 
水墨で描いた山。ここでも大胆な省略が見られる。

元になったであろう、スケッチ。



そうかと思えば、流麗で清楚とも思える色を押さえたにも関わらず華やかさのある屏風絵。 筧

光瑶30歳の作品であるが、なんとも独特の構図が斬新。


森の藤
こんな色味の訪問着を着てみたい。

凄い写生力だが、樹の幹はたらし込み、葉はベタ。これはわざと立体感を出すため。


襖絵の構図絵。この省略は琳派からくることころか。


代表作 燦雨
この作品を観た上村松篁が鳥に魅せられオマージュ作品を描いた。


春律
このエネルギッシュな前向きな省略、迷いのない画面の分割、琳派の流れを感じさせる大胆な作品。


寂光


私の大好きな 雪 ものすごくビビッドな色面分割。はっきり若冲の影響が感じられる絵だそうだ。
土田麦僊が左の絵を褒めていた。

その小下絵。


中之島美術館がすかさず手に入れている白孔雀。よかったこれは10月展示開始で観ることができた。
これを観ているとなんだか手塚治虫の「火の鳥」を思い出す。
葉の輪郭だけ黒くいれて木の幹とかはベタ塗りでわざと立体感、遠近感を出している不思議な絵。
現在、光瑶が生きていたらどんな画材で描いていたんだろう。お寺の襖絵の大作も取り組んでいたので、やっぱり日本画の画材を使っただろうか。それともアクリルなんかで描いていたかもしれないと思った。

上手く構成されていて4階の作品は撮影OK。
大作は椅子に座って眺められるように展示されている。

途中の休憩所。テラスの外庭。

 
信長の集めた石仏だそうだ。こんなコーナーがあったんだ。

結構な人数がいたけれど、落ち着いてゆっくり観ることができた。
堪能。

ランチは近くの新風館エースホテルのメキシコレストラン。PIOPIKO.

 
 
一度、娘とタコスランチを食べたことがある。

ネットで予約したら、ワンドリンク、デザート付きで3200円のコースがあった。
旦那の奢り枠が今月は一枠残っていたので、それを活用した。

ワンドリンクは迷わず、マルガリータ。
これが今年飲んだ一番のマルガリータであった。コアントローとか半端なく、オンザロックなのですごくアルコール度が高かった。
芳醇なマルガリータであった。


スープとサラダ。京都は野菜が新鮮で美味しい。


メインのタコス三種。サツマイモ、シュリンプのフリッター、牛煮込み。ナチョス。

もうここでお腹一杯になったが、最後のデザート。サツマイモのムースのような物。

これも半端なく美味しかった。
ほんまにはち切れそうなほど満腹であった。
11時30分に入店して12時過ぎまで私たち二人の貸し切りであった。後で3人一組入ってきた。
サービスも親切で着物姿なのでエプロンを持ってきてくれた。
このワンドリンク付き3200円のコースはネットだけで、予約するのにメールアドレスは入力しなければならないが、カード情報は必要ない。2日前からキャンセル100%だ。予約するのに少し勇気がいるかな?前日に予約を入れるとお得かも。
他のネット情報ではランチは週末だけになっていたのとリターンメールが返ってこなかったから不安で電話すると「大丈夫です。予約取れてます。」ということだった。
平日ランチは今年一杯で、1月はまた週末だけになるそうだ。

エースホテルに宿泊している人はほぼほぼ外国人でロビーはハロウィーン一色だった。

 
私も意識したわけではないがハロウィーン色の八掛と帯。

この紬は良い物なのでとても着やすかったが、やっぱり長襦袢は麻の方がいいかな?日中は少し暑かった。
珍しく紬の付け下げなので本来、お太鼓がいいのだが、少し崩した感じにしたかったので銀座結びに。結果楽だった。

この後、京都在住の友達が教えてくれた京都駅西口で開催されている伏見酒飲み比べに行こうと思ったがあまりにお腹が満腹だったので挫折していつものように直帰した。

昨日の晩御飯は、私はじゃが芋なしの鳥じゃが。豆腐、シイタケ、セロリ葉のお味噌汁。セロリ、ワカメの酢の物。

なんと、お酒が飲みたくなかった。ビール少し飲んだけど。(飲んだんかい!)











丸沼芸術の森所蔵 アンドリュー・ワイエス展 追憶のオルソン・ハウス 大山崎山荘美術館

2024-10-25 07:27:04 | 美術館、博物館
前売り券がなかったが、絶対行きたいと思っていた展覧会
アンドリュー・ワイエス展 追憶のオルソン・ハウス 日本の埼玉県にある丸沼芸術の森所蔵のアンドリュー・ワイエスの水彩画の作品を展示している。
前後期全ての作品を入れ替えるみたいだ。

大山崎山荘美術館、少しの間改修工事のために閉館していたので久しぶりに訪れる。
ここを訪れた記憶はなぜか夏の暑い間が多く、子どもたちを連れて行って、庭で遊ばせた思い出もある。
10時過ぎについたが、結構な人が入館していた。
もともと、そんなに広くないので、ちょっと混んでた。
館内は全て撮影NGなので

これは無料でくれるパンフレット


 
エントランスのトンネル





入口

 

ゆっくり観て、モネの展示がある地中館以外はとても展示室が狭いので押し合い、へし合い感がある。

ワイエスの別荘があった、アメリカ北東部のメイン州でクリスティーナ・オルソンとアルヴァロという姉弟に出会い、夏はその広大な屋敷オルソンハウスに二階にアトリエを構え、制作した。
私たちに馴染の「クリスティーナの世界」もここで生み出されたのだ。
ワイエスは結構直観で制作していたと私の勝手な思い込みで結構、構図を練って物語を絵の中に封じ込めるように描いている。「クリスティーナの世界」もポーズモデルは奥さんである。
何とも渋い色調と、ここまでという筆の止め方が絶妙であるのは計算づくなのだ。
アメリカでも絶大な人気を誇り、丸沼の森から里帰りして展覧会が開催されている。

ワイエス、結構観てるつもりだが、日本国内で開催されたワイエス展は 1974年初夏、京都国立近代美術館
これは私は観てないな。
家に帰って図録を探すと出てきたにはこれ

1990年兵庫のつかしんホールで観たのだ。
この時の印象は強烈だった。水彩とドライ・ブッシュ。


 
この日は黒の細かい模様が入っている白大島、初めての青紅葉の白地の塩瀬の帯。今回はお太鼓にいい具合に模様が出た。
実際、お庭は青紅葉だった。


途中で休憩。アイスティーと「クリスティーナのおもてなし」というブルーベリーパイ。旦那と半分こ。

喫茶室の外はテラス

 
眼前に広がる山崎の街並み



白い羊



お庭ではスケッチをしてはる団体がいた。

 
   
 
 
立派なソメイヨシノ



JRの駅まで戻って、ランチ

 
私は本日のランチ、里芋コロッケ。もちっとして美味しかった。量もちょうどいい。


旦那は相変わらずのカレー

満腹になった。

昨日の晩御飯は、鳥もも肉、カボチャ、玉ねぎ、マッシュルーム、人参のグラタン。

ニラ玉、蓮根きんぴら、グリーンリー、キュウリのサラダ。


エドワード・ゴーリーを巡る旅 奈良県立美術館

2024-10-24 06:16:44 | 美術館、博物館

お昼と食べて近鉄で15分ほどで奈良に着く。
相変わらず駅は外国人観光客で一杯。

せんと君と鹿さんと写真をまず一枚撮影。

曇天。なんだか蒸し暑い。
美術館のそばに赤ちゃん連れの外国人夫婦がいた。
赤ちゃんと目が合い、バイバイと手を振るとすごく喜んだ。
先を急ぐと前から来た女性が「まだバイバイしていますよ。」と教えてくれたので振り返るとまだその栗毛の赤ちゃんは私に手を振っていてくれた。ので立ち止まって手を振ると家族中で手を振ってくれた。なんだか嬉しかった。

お昼過ぎの奈良県立美術館は、結構な人出で、やっぱりここの美術館の特別展はいつも面白いと思う。


写真は撮れなかったが、最後に日本で催された展覧会のポスターが一同に。

















ゴーリーのおばあさんはその時代のグリーティングカードを描いてはった画家なのでさすがである。
私はきっとゴーリーの絵本は読んだことはないが、とても小さく細密な原画を観ていると不思議と引きこまれる。
翻訳は柴田元幸さん。なるほど。
大人向けの何とも暗い感じの絵本なのだが、そこはかとないユーモアも漂う。
子供がすごく残酷な目に合う結末も多いのだが、、、。

2000年まで元気にアメリカのハーマスポートの館で生活してはったそうだが、75歳で亡くなった。
バレエに入れ込んだり、人形劇やお芝居、アニメなども作ってはったようだ。
私は館内で上映されていたアメリカのテレビドラマ「ミステリ!」のオープニングのアニメが一番ゴーリーらしいのではないかと思った。
凄く記憶力がいい方で兵役を終えてからハーバードで学び、本のデザインナーとして長い間働いていたそうだ。
日本文化にも詳しく、特に源氏物語は何度も読んだそうだ。枕草子は寝る時の愛読書だとか。
人間関係の機微を描かれていると。
それでも旅嫌いだったので一度も日本の地を訪れることはなかったそうだが。

もの凄く、気にいったらそれにのめり込むタイプの人だったんだろうな。「次に生まれ変われるとしたら」の質問に「石」と答えたそうだ。収集癖があり、館には沢山の物が残されている。
写真を見るとチャーミングなおじいちゃんなんだけれど。実際気さくないい人だったそうだ。

堪能して、暑かったのでバスステーションのカフェでアイスとアイスコーヒー

旦那は宇治金を食べて帰った。

 

帰り道の鹿さん


昨日の晩御飯は辻仁成レシピ、白身魚のムニエル。今回は鯛で。グリーンリーフ、セロリ、パプリカ、キュウリの塩もみ、ワカメのサラダを添えて。ハリハリ大根も。冬瓜、ニラ、シイタケ、豆腐のお汁。




呉春 大和文華館

2024-10-23 07:07:50 | 美術館、博物館
10月は美術館月間であるので、すかさず出かけた。
久しぶりの奈良である。
私には珍しく、ダブルヘッダー。
まずは、奈良、学園前の大和文華館。呉春展をやっている。


呉春、江戸時代四条派の文人画家。与謝蕪村の後を継ぐ者。
蕪村亡き後、応挙に弟子入りを申し出るが、同格として迎えいれられる。
大乗寺の襖絵も描いている。

写真撮影はNGだったので、Webからお借りした。この作品。白梅図屏風。逸翁美術館蔵。

 
背景に芭蕉布が貼ってあるそうだ。深く沈んだ緑色の下に微かに反物巾の縞模様が見える。
それと布地が梅の枝のカスレと呼応する。

この美術館、スペースは広いのだが、椅子の位置と作品の位置が微妙にずれるのである。
大作が端に展示してあるのでそれを離れて全体を観ることが難しい。
無駄に展示ケースの合間に空間があり、何だか申訳ないが私は疲れるのである。

呉春の作品は軽みがあり、洒脱で楽しそうな感じがした。
ちょうど一筆箋がなくなったので、呉春の白梅図屏風の一筆箋を買う。

お庭を散策したが、残念ながら、紅葉には早く、ふようの花が咲いているぐらいだった。

 
玄関の桜は見事だったから、桜の咲くころはいいかも。
 
正面の松も見事だ。


この日は涼しくなったとはいえ、日中は気温が27度近くまで上がるというので、白大島、友達から頂いた物(しつけが付いていた)とそのお母さまのレトロな紫の名古屋帯。すごく短くて特殊な結び方で柄を出した。案外似合う。

 
念のために長襦袢は麻。衿はサーモンピンクの縮緬。赤い籠にした。足元はカレンブロッソ。もう普通の草履が履けなくなっている。

お昼は早めに学園前で食べて行こうということだったので、目指す駅近のフレンチビストロがなんとお休みだったので、そのそばの杉玉というお寿司屋さんへ開店と共に入った。ここが当たりで、握り10貫と天ぷら、赤出汁で1700円だった。

ネタも大きく、ご飯に色が着いていた。天ぷらのキスが大きかった。
12時前には満席。

お昼ご飯の後は近鉄で奈良県立美術館へ向かった。

一昨日の晩御飯、久しぶりのカレー

大豆入り。

昨日の晩御飯は、ボロネーゼパスタ、ハリハリ大根、旬菊の白和え。和、伊の不思議なメニュー。



TRIO パリ・東京・大阪 モダンアートコレクション展 中之島美術館 glaf

2024-10-15 07:46:46 | 美術館、博物館
国立国際美術館の裏にあるデザイン事務所のカフェglaf

このように雑貨店の中にカフェがある。お天気がいいので外にテラス席が設置されていた。

ここにランチを食べに行く。11時30分まではカフェタイム。
幸い、空いていて、3人で落ち着いたテーブル席に座ることができた。
エスニック風の料理なので娘も気に入った。

私はデリプレート

旦那は定食、豚肩ロース

娘はフォー

飲み物はジャスミンティーや水出し台湾茶

ケーキも美味しいのでマスカットと葡萄のタルトを娘と二人で分けた。

中の生地が紅茶が練り込んであって美味しかった。

再び、中之島美術館へ
パリ市立近代美術館、東京国立近代美術館、中之島美術館の所蔵品をテーマ別に並べた展覧会
どの作品もどこかで観たことがあるような。

一番、心に残ったのは
色彩の生命というテーマで

マーク・ロスコ ボトル・グリーンと深い赤 
冬のセーターのような太い横縞、何とも言えない暖かみのある深い赤とグリーン
平明なのに引きこまれるような奥行を感じさせる画面の糟かなマチエール。
どんな色を観ても、どんな作品を観ても、なぜ、この人も作品は単純なようで複雑な感情を引き起こすのだろう。
しかも、すごく安心。


そこに展示されていたのは セルジュ・ボリアコフ 抽象のコンポジション
着物の色合わせのような作品


辰野登恵子 UNTITLED 95-9
この色、すごく好きだ。

心惹かれるカルダーのモビールの均衡


焦点がぼけたような画面に何故か安らぎを感じる奈良美智 In the box

どんな道具で描いているのだろう

倉俣史朗 ミスブランチ

何度観ても感動してしまう


湯船の中の揺らぎと人物の骨格と髪型が凄い小倉遊亀 浴女 その一


シュザンヌ・バラドン 自画像
色とマチエールの凄みを感じさせる。


有元利夫 室内楽 神話上の人物のような

そして、何とも言えないエネルギーを発する萬鉄五郎

裸体美人

もたれて立つ人 


レイモン・デュシャン=ヴィヨン 大きな馬
キュビズムとフォービズムの違いも解った展覧会だった。

不気味な戦争の影を感じさせるシュールな作品 北脇昇 空港



吉原治良 菊(口) 戦争の本質を表しているような さすが吉原治朗の作品


心惹かれる日本画 池田遙邨 戦後の大阪


小品ながら存在感を放つ 松本俊介 並木道


美術の教科書に載っていてある時代の都市の空気感を表している ウンベルト・ボッチョーニ 街路の力

不思議と引き付けられた絵

アンドレ・ボーシャン 果実棚

始めて観る絵も、もちろんのこと、今まで観たことある絵も再び感動した。
対比も面白かった。

二つの展覧会。お腹一杯になったが、会期後半になると混むだろうな。


昨日の晩御飯は久しぶりに漆四角盆を出して、野菜中心に

蒸し鳥胸肉に梅肉ソース。ピーマンと豚肉炒め。人参、ゴボウ、小松菜のきんぴら。シメジ、玉ねぎ、白菜、木綿豆腐のお味噌汁。
冷凍してあったお赤飯。秋になるとこんな料理が食べたい。
















塩田千春 つながる私アイ 中之島美術館(追記あり)

2024-10-14 07:52:26 | 美術館、博物館
中之島美術館の塩田千春 つながる私アイ展へ満を持して行った。
娘と旦那と三人で。
思えばコロナ禍真っただ中の頃、岸和田まで観に行ったのが懐かしい。
2020年2月であった。もう4年も前。

赤い糸 ~塩田千春 岸和田~ - 遊びをせんとや

以前から、興味があった塩田千春の作品展が岸和田で開かれるという。岸和田は彼女の出身地だ。マドカホールという文化ホールで無料。娘が東京でやっていた森美術館の展覧会...

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この展覧会で衝撃を受けた。
現地で複数人で制作する赤い糸の作品。


今回、アプローチからすでに赤い糸。エスカレーターを5階まで登ってすでに赤い世界が迎えてくれる。


 
黒い服の人が多かったようなので、その人物の黒も作品の一部になるような色彩。
これは入り口の係員の人。

今回は赤い紬と黒地に赤いバラが描いてある自作の帯を締めようと意気込んでいたが、あまりの日中の暑さにめげた。
袷は無理なので友達から譲ってもらったシルクウールの単衣に織の赤~黄色の帯で。

暑さ対策に麻の長襦袢に縮緬のクリーム色の衿で。


巡る記憶 
一転、白いロープで蜘蛛の糸ような天井を張り巡らせて

川が現れる。上に管がめぐらされていてそこから水滴が落ちる。

 
画面では伝われないが、水滴の落ちる音が聞こえる。
川の表面に波紋が広がる。

振り返ると微かに赤い世界も見える。
なんだか、凄く生に関する根源的な物を感じた。

初期の油絵

 
大学では一旦絵を描けなくなったそうだ。
自分のやりたい表現を突き詰めたかった塩田千春さん。
ドイツの浴室で泥水を被ったり(バスルーム)血管を思わせる透明チューブに赤い液を巡回させて自分の身体に巻き付けたり(ウォール)直接的で根源的な表現を色々やってみて、自分の表現したい物に肉薄する。

たどり着いたには赤いロープ

アトランダムなようで凄く緻密で不思議とダイレクトに伝わってくる。


家から家

 
これは現場で観るより、今こうやって写真を整理してみるとなんだか感動する。
圧巻の赤。


多様な現実 長いドレスは彼女の皮膚だそうだ。


 
宇宙とつながるシリーズ

つながる輪

 
それぞれ事前に書かれた紙のメッセージを読むと本当に沢山の人の思いが込められている。
床に落ちる影も美しい。


 
   
他者の自分 不思議なフォルムに見入ってしまった。


第二の皮膚 珍しい黒のワイヤー

ショップの充実していた。

 
この手ぬぐいが素敵で娘が左下の手ぬぐいをプレゼントしてくれた。
彼女も立体ポスターと額を買っていた。


 

写真には撮れなかったが、読売新聞で連載していた多和田葉子「研修生」の挿絵もコラージュを多用したり、とても素敵だった。

映像で彼女の仕事を紹介したり、インテヴューや多和田葉子との対談の映像を流したり、解りやすい展覧会だった。
堪能した塩田千春であった。


お昼ご飯を食べて珍しく午後からトリオ展にも挑戦。

to be continued








愛知への日帰り旅 その① 苅谷市美術館 宇野亜喜良展

2024-10-07 08:13:52 | 美術館、博物館
日曜美術館で東京で開催された宇野亜紀良展の様子と宇野亜紀良と横尾忠則の対談を観て、是非この展覧会が観たいと思った。
巡回展は苅谷市美術館。
ぎりぎり、日帰り可能。
ついでに岡崎にも行きたいと旦那が言うので。

娘にも声を掛ける。
近くでは泊まらないということなのでなおさら日帰り。
まず、朝なんば始発のヒノトリの座席押さえる。
休日なので早めにゲット。
家をかなり早く出ないといけないのと、お天気も今一なので着物は前日に諦める。

当日、早い目に家を出て、最近よく電車が止まるので、一本早い電車でなんばへ。
なんと、駅に着くと珍しく近鉄名古屋線、四日市から名古屋の間で人身事故。
四日市までは普通に運転するとのこと。途中で運転再開予定。


ひさしぶりのヒノトリ

列車の座席間が広く、シェル型になっているので後ろに倒しても気を使わない。
しかも座席事に電源あり。

今回は果物とお菓子、コーヒー、水持参。

途中で運転は再会されたが、かなり遅れそう。
四日市を過ぎたあたりで徐行。
結局40分遅れて名古屋着。この40分が後で響いてくる。
娘とは苅谷駅で待ち合わせ。
東海道線に乗り換えて刈谷駅へ、そこから車で5分の苅谷市美術館へ。

 

内部はこじんまりした二階建てだが、本当に所せましと宇野亜紀良さんの作品が満載。
途中にアニメ映像コーナーあり、インタビュー映像コーナーありのてんこ盛り。(いい意味で)
文化祭みたいだった。


若い頃の自画像。圧倒的なデッサン力。

若い頃のメモ。宇野さんの原点。



初期の油絵



初期の読書週間ポスター



タバコのパッケージのデザイン

マックスファクターを始め、様々な商業デザインポスター

 

本の装丁

 
なつかしのSFマガジンの表紙絵

大好きな遠い海から来たCoo

雑誌の表紙

近代建築のデッサンが凄かった。新婦人。


人形劇、人魚姫の人形


もの凄い、渋い色でかえって立体的に描いてある絵本の原画

 

 

日本の昔話
 
   
     
       
         
圧倒的な色彩。構図。

おびただしいポスター

 
ジュリーの写真のコラージュ


シアターコクーンのポスター

 
ブラックライトで光るポスター

 

立体 ベートーベン

 

ディズニーのキャラクターイラスト



お芝居の被り物

 
舞台美術、舞台衣装のデザイン
キリコの展覧会と同じように溢れかえるように生まれるイメージが多才

娘が遊んだというおしゃれのコラージュアプリ

どこまで行くんだ宇野亜紀良
この50年以上にわたるリアルタイムの彼の作品はあまりに身近で「宇野亜紀良」なんだと言うのが気が付かなかった物も正直多すぎた。凄いエネルギー、凄い想像力、創造力。

圧倒されて観終わったあと、美術館を後にする。

 
隣接してお茶室があって、午後1時から2時間ほど、呈茶があり、300円でいただける。惜しい、時間が合わない。


ここから、岡崎まで1時間くらいかかるから沿道でお昼を食べて行くことになり、近くのうどん屋さん権兵衛へ。

少し待ったが、店内が広くほどなく入れた。
愛知に来たのだから、私は味噌煮込みうどんデラックス

味噌が甘くなくちょっと酸味が効いていて美味しかった。
見た目ほりボリュームはない。

娘は天ぷらうどん。

旦那はなぜかかつ丼。当然上に乗っているのは味噌。
満足して、一路岡崎へ。
お城の回りに屋台が出ていて、車が満杯。
岡崎編はつづく。


 


  



デ・キリコ展 神戸市立博物館(追記あり)

2024-09-26 14:30:01 | 美術館、博物館
9月14日から一斉に観たい展覧会が始まった。
前売り券は5種類コルクボードに貼ってある。

9月中にペアチケットを買うと500円安くなる神戸市立博物館のデ・キリコ展へ。
幸い、お天気も良く涼しい風が吹いている。


9時半開場なので、出遅れてしまったが、まずまずの人出。
きっと10月になったら混むだろう。
この日は単衣、白地にペケポンの茶の模様、バリバリの紬、船場センタービルで買った。例のチェーン店で結城と言われたけれど違うやろと思っている。でも好きな着物。麻の長襦袢、麻の帯。長襦袢の袖丈が全く合わなくて、中でゴロゴロになってた。でも麻の帯は涼しい。
思い切って伊達じめをやめて、紐だけにしてみた。衣文が少し抜けにくかったかな?暑さは少しまし。


 
ロビーのキリコの写真
イタリア人らしい風貌、ギリシャで生まれたことが彼の創作の原点になっているとは思うけれど。

自画像が並ぶセクション1

17世紀の衣装をまとった公園での自画像
結構がっつり油絵なんだと思った。
私の知っているキリコはペタッとしたマチエールばかりだったから驚き。

いよいよ形而上絵画
その片鱗が仄見える「山上への行列」大胆な色面でも不思議な立体感が漂う。不穏な立体感。

画像はWebよりお借りしました。


沈黙の像(アリアドネ)

いくつか写真撮影OKの絵がある。こんな感じが一番いいかな。全てOKなら私も全て撮影してしまうし、ダメならダメで写真は撮らないが全てNGもなんだか物足りない。ちょうどいい感じ。


綺麗なブルーが目立つ球体とビスケットのある形而上的教室

形而上絵画とはなんぞや
どこかで遠近感がわざとくるっていて、結構リアルに描かれているのでありそうな気がするシュールリアリズムの一種、少し立体感が狂っているので観た人は不安を覚える。と私は思っていた。

ウイキペディアによると
デ・キリコの典型的な作品に則して述べれば、形而上絵画の特徴としては、主としてイタリア広場を舞台にしつつ、下記のような特徴が挙げられる。これらの特徴の結果、作品を見る者は、静謐、郷愁、謎、幻惑、困惑、不安などを感じることが多い。

1,画面の左右で、遠近法における焦点がずれている。
2,人間がまったく描かれていないか、小さくしか描かれていない。
3,彫刻、または、マネキンなどの特異な静物が描かれている。
4,長い影が描かれている。作品によっては、画面内の時計が示している時刻と影の長さの辻褄が合わない。例えば、時計は、正午に
 比較的近い時刻を示しているのに、影がひどく長い、など。
5,画面内に汽車が描かれており、煙を出しているので、走っていると思われるのに、煙はまっすぐ上に向かっている。
デ・キリコの作品で、形而上絵画の嚆矢としては、1910年頃に制作された下記の油彩画4作品が挙げられることが多い。なお、デ・キリコの形而上絵画作品は、1910年代だけで100点以上存在する。


ということである。
なるほど。

孤独のハーモニー
なんだか漫画に出て来るキャラみたい


預言者
いよいよマヌカンの登場である。

形而上的なミューズたち


奥さんをモデルに描いた 風景の中で水浴する女たちと赤い布

追記:この展覧会で初めて知ったけれど、ルノアールに影響を受けたんだ。フォルムはそのままでタッチだけルノアールという不思議なキリコの絵を観たのは驚いた。


なんだか漫画チックに思えて割と好きな作品 オデュッセウスの帰還

写真は全てNGだったけれど最後に彫刻が出品されていて、なんだか癒された。
立体なら形而上がましになるから、すごく安心して「美しい」とそのフォルムの美しさを観てられる。

ヘクトルとアンドロマケの抱擁

画像はお借りしました。

最後に舞台衣装などが展示されていてキリコの多才さが解った。
旦那は一番好きな絵が無かったと言っていて何?と聞くと「スペイン広場」っていうけれど

これだそうだが、ちがうやん「街の神秘と憂鬱」という題です。これも画像はWebよりお借りしました。
これはなかったです確かに。

買わなかったけれど、オリジナルグッズも素敵

 
   
     

ロビー横のカフェはいつの間にか休憩室に変わっていた。

 
水分補給はいいが、飲食は厳禁
美術関係の書籍が沢山あって、ライブラリーのようになっていた。

横に貴賓室のような部屋もあった。入室はできない。

堪能して、すぐ近くの大丸のレストランへ。

群愛飯店

群愛ランチ

三皿ついて、ボリューム満点1980円。
少し旦那に食べてもらった。
海まで歩こうかと思ったが結構午後から日差しが強く暑かったので断念。高齢者は無理をしない。

晩御飯は、残り物の大根の煮つけ。つるむらさきの胡麻和え。豆腐、玉ねぎ、シイタケのお味噌汁。焼きサンマ、大根おろし。







島津製作所創業記念資料館 

2024-09-11 07:38:15 | 美術館、博物館
かねてより、ここに一度行ってみたいと思っていた京都二条、島津製作所総合記念資料館に予約を入れた。
ここは開いているのが、月、火、木、金しかない。土日祝は閉まっている。しかも電話で予約必須。
入館料は300円とお安い。

体調も戻ったので団体が9時半から入っているとのことだったので10時30分に予約する。

 


説明によるとこの高瀬川のほとりに仏具制作をしてはった先代島津源蔵さんが工場を建て、教育用理化学機器を作り始めたそうだ。
先見の明があっただろう。その息子の二代目源蔵さんがまた賢くその発明工夫を繰り返し、日本で初めてのx線撮影に装置や蓄電池を開発したそうだ。

資料館は後で建て増しした住居部分を改装した建物である。

ここで簡単な歴史を漫画の映像で見る。解りやすい。

 
随所に見られる明治のデザイン

二階の資料室にはセンス良く展示された島津製作所が手掛けた数々の製品。

 
  
   
レトロでガラス管などは不思議な美しさがある。


サーキュレーター。扇風機の原形。


 
3D写真


 

剥製や

マネキンも手掛けていた。


古い家屋の梁を活用した素敵な展示室


明治から昭和、平成、令和を振り返る。

 
  
ノーベル賞を受賞した田中耕一さんは島津製作所の研究員。


色々な不思議

 
自分で簡単な実験をするコーナーもある。

木製の顕微鏡

一階に戻るとエックス線撮影のコーナーがある。

 
  
    


玄関脇の胸像

堪能して、お昼を食べに行く。
近くの雰囲気のある鴨川沿いのお店はお高く、予約で一杯。
真ん前にあるがんこ二条店は前日に電話を掛けたら予約で一杯。
ダメもとで飛び込みで聞いてみると少しお庭を観て待ってくれたら大丈夫とのこと。
ラッキー。
このお店は元山縣有朋の別荘第二無鄰菴である。


以前一度コロナ開けの頃に来たことがあるが、その時よりお庭がきれいになっていた。

 
  
    
     
でっかい灯篭。


 

大広間には結構な人数の団体客の用意がしてあったので、このために予約はあかんかってんなと納得。
私たちが通されたのは洋間のはしっこ。

 
  
十分な広さがありゆったりしてるし、窓から新緑が見えていい感じ。


食べたのは私はマグロ入りのお刺身定食。旦那は鰻重。
冷たい麦茶が美味しかったし、さすがお寿司のがんこ、お刺身も十分美味しかった。これにご飯と赤出汁と白菜お漬物が付いている。
私にはこれくらいがちょうどいい量だ。二人で5000円。サービス料10%取られるがお庭も観れたし。
あまりの暑さに少し寺町通を散策したが早々に地下鉄、阪急で帰宅。

昨日の晩御飯は辻仁成レシピの鳥胸肉のフリット。どんこしいたけも揚げる。

ミネストローネスープにとろけるチーズを入れてオーブンで焼いた。


もずく、セロリ、キュウリ、シラスの酢の物。
フリットがジューシーで美味しかった。