遊びをせんとや

毎日できるだけアンテナを張って
おもしろがりながら楽しみたい。
人は「遊びをせんとや生まれけん」です。

パブリック図書館の奇跡

2022-06-30 07:42:51 | 舞台、映画、DVD
先日また旅に出てました。
その旅でも図書館にお世話になりました。

平日のため、お土産物屋さんは閉まっている。運悪く美術館は展示品入れ替えのため閉館。
前日晩御飯が遅かったので寝不足気味。風が強くて暑い。時間はたっぷりある。
朝ご飯はたくさん食べたので飲み物さえ飲みたくない。

ということで駅前の図書館でお世話になりました。駅前複合ビルの3階にある図書館。
特設展示やってる。おススメ本のポップの展示は可愛く気合が入っている。書架はきちんと整理されている。
館内は適度に人もいるが座席は十分空いている。

最初のその地の歴史ムック本なんかを読んでいたのだが、どうにも眠くなり座りやすいソファを探してひと眠りすることに。
ありました。隅っこの方に一寝入りしたらすごく気分がすっきりしてそれでもまだ時間があったので、群ようこさんの未読のエッセイ集があったので読みふける。
と言う風にお世話になりました公共図書館。

帰宅して生協の雑誌「生活と自治」を読んでいるとこの映画の記事が載ってました。


「パブリック図書館の奇跡」原題は「Public」=公共
さっそくAmazonprimeで500円レンタルしました。

監督、主演はかのエミリオ・エステベス
若く見えるが、彼も御年60歳。
私の大好きなセント・エルモス・ファイヤーに出ていた。

強引に美人研修医に迫る役


調べてみるとエミリオは23歳の時から監督はしていたそうだ。
これで7作目。プロデューサーも兼ねている。

こういう作品を作るところがアメリカ文化の幅広さ、奥深さ、公正さを感じさせる瞬間だな。
このストーリーはソルトレイクシティーの公共図書館の元副理事が書いたエッセイを元にエミリオ・エステべスが考え付き、公共図書館がホームレスのシェルターになっている現状を取材しながら作り上げていった作品だとある。

作品全体にはユーモアが漂いながらも鋭くアメリカの現状に切り込む切り口も持っている。

作中にテレビ中継の司会者に「もっと分かりやすい文脈で言って。」という言葉にエミリオ扮するスチュアート・グッドソンはスタインベックの「怒りの葡萄」の中の一説を読む。司会者はそれでも何を言ってるかが解らない。同僚の図書館員マイラが「十代の課題図書よね。」と一言。


この写真の後ろに映っている光景が何とも言えない。

写真は全てHPよりお借りしました。

銃による事件が多発しているアメリカを舞台でだれも人が死なないで現代の問題を提示しているいい作品です。



青空 そよかぜ 深呼吸 ~引田夫妻の本~

2022-06-28 16:17:56 | ブックリスト
雑誌に素敵なお家が紹介せれていて、パン屋と雑貨屋さんをやられている引田かおりさんと言う方の本。
最初の図書館で借りたのは「幸せな二人」という本。

旦那さんのターセンさんとの共著かな?
すごく読みやすくて以前持っていたイメージと少し違ってすっと心に入っていった。

それで新刊が出たので思い切って買ってみた。
それがこれ


かおりさんは私と同じ年齢。
今に至るまでに色々あったことや今の幸せを語っている。

ここ、一か月ほど、息子の体調が優れなくてすごーく心配した。
気に病むことが一つなくなるとまた一つとこの年齢になると次から次へと出てくる。
年齢に関係ないか。
2人子供がいるとどちらも絶好調という時は少なく何となくどちらかがという場合が多かったような気がする。

エコーや血液検査の結果が最近出て、「悪質な病気ではありません。」とお医者さんに言われたということで胸をなでおろした。
それまでに心配症の私は「もし癌だったらどうしよう。」「入院せねばならなかったらどうしよう。」と最悪のことを考えて心づもりをしておかなければとそんなことばかりが頭をよぎる。

そんな時にこの本がすごく励みになった。
「心配な時は現状のいつもの生活を丁寧に取り組むに尽きる。」と言う内容が書いてあった。
辻仁成さんのブログにも「大変な時だから毎日を丁寧におくる。」という内容があった。

そうなんだあたふたしてもしょうがないから毎日の掃除を丁寧にしたり、お料理を丁寧に作ったりしようと少し心が落ち着いた。

この本の中の玄関の水拭きは毎日はできないけれど仕事の休みの週に4日は実行している。
水拭き大事ですね。
汚くなったキッチンクロス、タオル、布巾や整理して出てきた娘のプールタオルなんかを15㎝角くらいに切っておいてそれを1まいずつ使い洗面所や鏡を拭いてから玄関を水拭きする。息子の連絡があった日の朝は玄関に備えたお塩が暑さで溶けていたので備え替えた。

そういうことが大事だなと思いながら不満のない毎日を過ごすことが幸せだ。

起きていることには何か意味があるのだから。

図書館で借りたこれも面白かったです。


灘五郷酒所 

2022-06-27 05:38:00 | 旅行
さて、昼食である。
今回は旦那のおすすめ。

灘五郷酒所である。
HPはこちら

灘五郷酒所

灘五郷26蔵の日本酒と「旬、地元、相性、発酵」をテーマにした食が楽しめる元酒蔵の飲食店です。500余年の歴史を受け継ぐ剣菱酒造の酒蔵を改装して2022年4月にオープン。お...

灘五郷酒所

 


今年の4月にオープンしたところで、灘の蔵元が一度に飲み比べることができる。
12時開店。

三宮まで出て、阪神電車に乗り換えて御影駅から歩いて10分ちょっと。



12時15分前に着いたがすでに20人以上が待っていた。すごい!おじのグループとかが目立つ。
男の一人客も多し。さすがに女の一人客はいない。

オープン前にお店の人がサービス精神たっぷりに説明してくれる。



 

倉庫を改装したような奥に深い建物でチケット制。
最初に1枚200円のチケットを購入し、カウンターで注文する。
席は決められる。立ち飲み。


灘五酒飲み比べ、しかも突き出しのマリアージュ。このお料理が凝っていた。
どのお酒とどのお料理を食べたらいいかも書いてある。これで2400円チケット12枚分ね。
チケットは15枚、5枚、2枚からしか買えないし残ったら半年使えるし、現金払いの場合は払い戻しもしてくれる。
私たちは30枚買い、塩こうじ唐揚げと生野菜のバーニャカウダを一つずつ追加した。

これがね、美味しかったのです。すごーく。
お酒は適度に冷やされていて飲み頃。お料理がまた美味しい。

どの席も文化祭の模擬店のように盛り上がってました。

スタンドなのでそんなに長居はできないけれど、私たちのように量は要らない、料理は少なくてという老人にはぴったり。
お酒は全部で二合近くあるそうです。でもいいお酒なの昼酒だけどでそんなに酔いません。(笑)

帰りは梅田に出て旦那はフレンチプレスのコーヒー、私は珍しくケーキセット、アイスコーヒーを飲んで帰りました。


横尾忠則 寒山拾得への道

2022-06-26 06:47:04 | 美術館、博物館
駅に掲示してあるポスターを見て「寒山拾得」が気になった。

かつての兵庫県立美術館の建物の西館が「横尾忠則現代美術館」になっている。

一度訪れたいとは思っていた。

「寒山拾得」森鴎外が書くには僧豊干が挙げた寒山が実は普賢、拾得実は文殊と紹介して凡人の成り上がりの官吏の閭は会いに行く。
そして「豊干が正体をばらしたな」と言う言葉を残してどこかへ行ってしまうという話だ。
寒山拾得は優れた詩人でもあるとされて実在の人物ということだ。

ということで快晴の日に久しぶりに神戸へ出かけた。



4階から観てまわる。
まずは4階に立体万華鏡カレイド・スコープのような部屋

正面の窓の外には後で訪れる神戸文学館


途中の狭い通路


2階には寒山拾得シリーズが


 

   
この部屋には「荒野の用心棒」の「さすらいの口笛」というバックミュージックがずっとかかっていた。
何だか雰囲気がぴったり。

何故か寒山はトイレットペーパーを、拾得は掃除機を持っている。
寒山は首から洋式便器を掛けている。これは寒山拾得のような自由きままな行動をしたということかなーと思いながら観る。

横尾忠則さん、初めはポスター、ピカソに出会って絵画宣言をして油絵制作中心になっていった。
著作も多数ある。

横尾さんは突発性難聴になり最近は腱鞘炎にも悩まされているそうだ。これだけ多作なら腱鞘炎にもなるだろうなー。
そこを利用して朦朧体という自分で名付けた描き方をしている。

色がきれいです。すごく明るくて。


 

私が好きな「本づまり」


そこはかとなくユーモアがあり、しかも力強くてダイナミックででも描かれた世界にはなぜかいつも死の匂いがするような気がする。
故三島由紀夫、田村正和 最近亡くなった寂聴さんも交流があったそうだ。

観終わって、まだ時間があったので向かいに教会かと思っていた「神戸文学館」へ行く。
この建物は関西学院大学のグリークラブが活動していたところだそうだ。


岡部伊都子の机なだが展示してあった。無料です。

お昼を食べに御影まで行く。








イケてる生活 ~自分の楽しみのことだけではなく誰かのために~

2022-06-25 06:28:44 | 仕事
非常勤勤務が始まって、「自分の授業だけやれたら幸せなのに。」と思うことが多々あった。
でもある日、ある本を読んでいて
奥さんがモーレツ仕事夫に「それで誰が幸せになるの?」といつも聞いていたという話が出てきた。

そうなんだよねー。
自分の生活に満足しているのになんだか一つ足りないと思うモヤモヤなんだ。
「これ、誰かのために役立っているんだろうか。」「私は社会のために役だっているのだろうか。」と言う疑問。
誤解のないように仕事を一旦リタイアしたのだから、当然私は世間的には大手を振って自分の楽しみだけに生きていいと思う。
これは声を大にしていいたい。でも私はそれだけだと、どうも何だか物足りないというか寂しいというか、満足感がない。

ずーと感じてた。かといって今更全く今までと違う世界に飛び込んで何かをする気があまりない。
要するに根はずぼらね。
ということは今まで身に付けてきたスキルと経験を生かすと今の立場しかないなと、はたと思い至った。

これって理想じゃん!

ということで日々の少なからずのストレスも「当たり前じゃん。ありがたいやん。」と思えるようになった。
すぐ身近なところで役だってなくてもどこかで社会のために役だってるって思えた。
これは貴重な立場であると実感した。
感謝せねば。
しかも自分の体力と気力を振り絞らねばならない状態では決してない。
のんびり、ゆっくり自分の気ままなペースでイケてる。
イケてるやん。

散歩している途中でみつけた梔子の花

映画「旅情」で最後に渡したのは梔子のブローチ、、、。

群ようこリターン

2022-06-24 06:25:38 | ブックリスト
図書館通いが続いている。
もっと早めに利用していればよかったと思わせるほど便利。

私自身、何かの本を読んで気に入ったら、その人の本をほぼしらみつぶしに読む癖がある。
だから突然同じ作者の文庫本が一息に増える。

原田マハ、益田ミリしかり

図書館の本棚を見て何か面白そうな本はないかと探していたら、懐かしい名前が「群ようこ」
若かりし頃、椎名誠や目黒考司が作った雑誌が「本の雑誌」時々読んでいた。特に椎名誠のファンだった。
過去記事はここ

久しぶりの椎名誠 ~「十五少年漂流記から」への旅~ - 遊びをせんとや

書評欄に掲載されていたのでさっそく買いました。久しぶりの椎名誠20代の後半に「さらば国分寺書店のオババ」とか「哀愁の町に霧が降るのだ」とか「わしらは怪しい〇〇隊」...

goo blog

 

その「本の雑誌社」唯一の勤め人が群ようこさん。
私よりほんの少し年上。

「午前零時の玄米パン」を読んで、その後なんとなくご無沙汰になってしまった。
そして自分が結婚して子供を産んでその間、あたふたあたふた生きてきて彼女のいい意味でのマイペースなエッセイやほんわかした小説とは無縁の本ばかりを読んでいた。

60代を過ぎ、ふと手にとったエッセイがこれまたしみじみ面白かった。
よくよく読んでみるとかの「かもめ食堂」の原作者だったのだ。この映画はいくら私でもリアルタイムで観ました。良かったです。
この頃から世の中世の中ゆっくりでもいいじゃないと言うモードに切り替わっていったような気がする。

彼女のエッセイの中ではお母さんとお兄さんにかなりの品物を買わされ、挙句の果てにお家まで建てて、要するに乗っ取られてしまった事の顛末がすごく衝撃的だった。

図書館でかたっぱしから最近のエッセイを借りむさぼり読んだ。
さすがに文章は上手いので面白い。自分の年齢と近いので頷く場面も多い。
私と違って編み物が上手くて着物道楽のことなど、そのあたりも興味深かった。
若かりし頃の西原理恵子さんとの対談本も面白かった。

図書館では発行年の新しい書物は当然、人気で予約を入れても大変な順位なので最新刊が発売されて悩んだ。
「猫のしいちゃん」の行く末も気になる。今回は楽天ポイントで新刊を買ってしまった。
あっという間に読んでしまったが悔いはない。

共感できるのは録画したテレビを観るとか一旦止めた新聞を取るようになった効用とか、頷くところも多かった。


というわけで新居に引っ越された群さんがどのような生活を送られるか興味深々である。

あじさいの季節です

2022-06-21 18:47:54 | 美しい物
あじさい、我が家の小さな庭にも今年はたくさんの数の花が咲いています。

ちょいと民博に用事があったので、万博自然文化園に出かけることにした。

お昼は一駅向こうのパン屋さんでサンドイッチやらを買って歩いて出かける。
雲ってはいるが、雨は降ってない。
まずは旦那が民博で用事を済ませて、久しぶりに日本民藝館で「今の形」を観る。

モールガラスのサラダボールや呉須の急須など持っている物も展示されていてびっくり。
やっぱり日本のデザインはしっくりくる。

その日は何の催しもやってなかったしお天気今一なので空いていた。

緑の木陰のテーブルとベンチでお昼。


クラフトビール飲みました。850円

家から持ってきたアイスティーなんかも飲んでいい感じのランチでした。

そのあとにあじさい祭りへ


いやーてんこ盛りでした。あじさい。
まさにいろんな種類があんねんなーと感心しました。

いい感じの休日でした。



3年越しの黒漆角盆 

2022-06-21 07:17:12 | 美しい物
京都の三条から歩いて泉屋博古館へ行くときや金戒光明寺に行った時に通る丸太町通りにブルーパロットというアンティーク屋さんがあります。3階建てのすごく広い店内に所狭しと古い家具や食器が並べられています。
その数が多いのと京都の古道具屋さんにしては気軽に入れる雰囲気とお値段なので毎回覗いていました。

お店の情報はこれ
アンティーク家具・アンティーク食器・雑貨の販売・通販|京都ブルーパロット

そこに気になる黒漆角盆が積まれていました。
私が初めてそれを見たのは3年くらい前でした。
すでに半月盆を持っていたので買うのには躊躇した。大き過ぎたら旅館みたいだし、小さすぎたらお皿が数乗らないので使いづらい。
結構こういう時は考えます。

かなり以前に買った堀井和子さんの著書「和のアルファベットスタイル」という本が私のバイブルでした。


改めて奥付を見るとなんと2001年出版になっています。21年前。
今の民藝ブームの先駆けというか民藝というよりも北欧、ヨーロッパ、日本のいい物を組わせてあるテーブルセッティングの見本みたいな本なのです。その絶妙なセンスに私は圧倒されました。

その中でもこのページ

古道具の黒漆角盆、33㎝角の深さ3㎝、まさにそのサイズ。

買うなら8枚だなと決めてました。

鏑木清方展に行った時は必ずブルーパロットに寄ろう。
春にお店を覗いた時はたくさんあったこの盆がかなり少なくなっていた。
なくなってたら諦めよう。

意を決して入っていったら数人のおばさんたちが色々家具を観てらっしゃった。(私もおばさんだけど)
一息に二階に上がり、観るとまだ残っている。

下のお店の人に声をかけ、「これ8枚欲しいんです。」というと、それぞれが少し反っているので裏に小さなシリコンの台が貼ってある。
「いいです。」というと10枚残っていた内から反りがましな物を8枚選んでくれた。思っていたよりずっときれいな黒漆だった。
サイズもぴったり。輪島塗だそうだ。新品だったら2万円はくだらないだろう。
なんと日曜日まで送料無料のセールをやっていた。これは私に買えという天の啓示だと思った。呼ばれるように行ったもの。

届いた日曜日の夕飯にさっそく使ってみる。

昨日の夕飯の枝豆。

夏のガラスの器が黒漆に映えて嬉しい限りだ。


野菜のマリネとチキンローストのトマトソースがけ

また一つ日々の楽しみが増えました。

本当に経済について知ること ~経済ジャーナリスト荻原博子~

2022-06-20 06:16:34 | 知る
最近経済に関して他の人と違うことをはっきり書く経済ジャーナリスト荻原博子の記事が目に留まります。

先日新聞に掲載されていたのは


大阪のIR誘致に関してです。
ズバッと一刀両断。すごく同感です。
みんななぜこんな風に考えないのか不思議です。

この少し前に年金生活者に対するお金について触れている記事に出会った。

そこには「年金生活者は若い人に比べて先が短いから無理に投資して長い期間待つのは無理」とはっきり書いていた。
私は以前からなんでそんな不確かな投資に貴重なお金を掛けなければならないのか不思議でならなかった。
自分自身は若い内は活動的だし、行きたいところに行ったり、やりたい事にお金おかければいいと思っていた。
どうせ年齢がいったら食べる量や飲めるお酒の量は減るし、海外旅行も行けなくなる。
ということはまだ60代の頃にもらう年金はさっさともらって使うべき処に考えて使うのがいいと思う。
すごーく余裕のある人は別としても投資に回すのは老人にとってあまりにリスクが高すぎる。
それでも全てのメディアは「年金が足りないから投資に回すべき」という記事が闊歩している。
これにはとても不思議な気がした。
初めて荻原さんが指摘してくれたと思う。
これは国の密かな政策でそういう風にメディアも流すように言われているような気がした。

若い人も貯金もしてローンもなくそれでもお金が余っている人は投資しればいいと思っている。
そんな人いる?

そうこうしているうちに「年金が減りました」通達が我が家にも届いた。
どないなっとんねん。さらっと3000円1年間で減るってどうよ!

この国政府は真面目に働いてきた人のお金をかすめ取るような行為が当たり前になんだと改めて憤った。

その前にあべのマスクを持って行ったら100円くれるくいの事考えたらいいのに。




鏑木清方 ~久しぶりの京都でふくらはぎがつりまくる~

2022-06-19 07:19:36 | 美術館、博物館
どうしようかと迷っていたが、鏑木清方の作品をまとまって観る機会というのはこれからそうないと思うので前売りペアチケットを購入。日時指定はないので気楽。

7月に入ってからと思っていたが、思いの他会期終了が迫ってきたので週末に出かける。

コロナ禍の頃は近場でとあれだけ京都に行ってたのに、旅行を再開してからは京都に行くのはほぼ初めて。

久しぶりに近代美術館。


大鳥居に美人画がよく映える。
当日は曇り空だったが、暑くなくていい日より。

写真撮影はNGだったので。でもやはり築地明石町が良かった。


そして道成寺(山入)鷺娘



写真はHPよりお借りしました。

挿絵画家として出発したので庶民の日本の東京下町の古き良き時代が感じられてよかった。
歌舞伎にも精通していて、雑誌「歌舞伎」の挿絵も描いたいた。
さっと描いたような歌舞伎の一場面が本当に生き生きしていていい感じ。

彼の描く歌舞伎の女性はでも女方のそれではないような気がする。
そうは言っても生身の女でもなく少女っぽいというか儚げで線が細い。竹久夢二が描く柳腰の少女。まるで妖精のような。
清方好みの女の人なんだろうな。

上村松園とも違う、伊藤深水とも違う独特の清潔感というか透明感がある。

鏑木清方は戦後93歳まで鎌倉で生活して精力的に仕事をこなします。
何だか風貌を観てると私は谷崎潤一郎の色気を抜いた感じしました。

4階のコレクション展も観る。
その中でも映画のポスター展が思いの他面白かった。
MONDO 映画ポスターアートの最前線

アメリカはテキサス州オースティンを本拠地に、鋭い感性を持つデザイナーやイラストレーターに委嘱、旧作・新作映画の垣根を超えたオリジナル・ポスターを生み出しているMONDO(モンド)です。2004年に映画館「アラモ・ドラフトハウス」系列のTシャツ店として生まれ、映画のサウンドトラックやオブジェなども制作してきましたが、何よりも、スクリーンプリント技法で印刷される限定版の映画ポスターはオンラインショップを通じて各国に熱狂的なファンを獲得しています。
HPより転載

というポスター展なのである。

これがホームアローン


シャイニング


エクソシスト


上タクシードライバー 下プルプフィクション


こういうデザインは日本では出ないなー。

印象に残った

ヒッチコックの鳥
ティッピー・ヘドレンの着てたこのグリーンのスーツが金髪の髪に映えてとても美しかったのを覚えている。
余談ですが、ネットでティッピー・ヘドレンについて調べていたら自伝でこの頃ヒッチコックにかなり執拗にセクハラを受けていたようです。この後に「マーニー」に出演して(これも私好きです)契約年数が残っていたのにも関わらず彼女はヒッチコックの元を去ります。(当たり前か)でもヒッチコック作品にもっと出てくれたらなーと思ってしまいますが、彼女もそれはそう思っていたそうです。あかんやんなー、セクハラは!でも何だかすごくやるせない何とも言えない話でした。(あくまで余談)

階段で歩いて4階に上がる途中から右足ふくらはぎに異常が、、、。
ようするに足がつる別名こむら返りが起こる。

なんとかポスター展を見終えて地下鉄東山までが本当につらかった。
そのまま歩いたらアキレスけん切れそうな感じ。足の骨に筋肉が引っかかった感じ。
あかんやん。

地下鉄のホームの上でやっと痛みが治まった。
もう歳ですね。

昼食は旦那が予約しておいてくれた「omoya 東洞院」フレンチです。





  

    

このような趣のある古民家を改装してある室内。お庭もきれい。

お料理は2500円の主菜が一つのランチ。

前菜の9種盛り

主菜の黒鯛
これにとても美味しいフランスパンが付きます。

食後のデザートも

生姜のメレンゲとココナッツの入ったアイス、ゆずのゼリー
コーヒー


どれも申し分なく美味しかったです。回りは満席で6人くらいの団体も二階に入ってました。

グラスワインも700円で良心的お値段。

満足して、ずっと迷っていたある物を買いに再度地下鉄に乗って三条へ。

やっぱり呼ばれていたとしか思えない品物は私を待っていてくれました。
しかも日曜日までは送料無料。
その品物とはまた後日、届いてから。