遊ぶぞーと週末。
ハードスケジュール
あべのハルカス仕事、その前にカラバッジョ鑑賞、そのまま研修、途中で抜けて歌舞伎鑑賞。
ということで、午後4時の松竹座
コロナウイルスがいるかもしれない、なんばへ。
夜の部は愛之助の狐忠信から
この役の肝は「かわいさ」だと思う。
床下から出てきてつーと舞台際で止まるしぐさや
両親狐の皮を使った鼓を義経からもらって、転がして遊ぶところ
あー何度観たか、十三世勘三郎が一番うまかった。先代猿之助、現猿之助(亀ちゃん)、菊五郎、先代辰之助
どれも狐の健気さと可愛気でつい涙を誘う。
ということが残念ながら、愛之助には今一歩だった。
舞踊「夕霧名残の正月」
衣装の色合いがなんとも美しかった。
伊左衛門を演じた鴈治郎があとで花魁姿になるのがいい趣向。
最後の幕の幸四郎の芝居
「大富たりの伏見の富くじ」は明治時代の新作を松竹新喜劇が改作、それを踏まえて焼き直した芝居。
現代風の演出を随所に加えてテンポよく進み、照明の使い方も斬新。舞台展開も早い。
歌舞伎には珍しく世話物でありながら常時喜劇で結末もハッピーエンドである。
こういう現代的な演出はどんどん取り込んでいったらいいと思う。下座音響と現代音楽のミックスとかも。
でもね、なんだか、随所の笑いが少し下品なのが気になった。
幸四郎の上方つっころばしの役への傾倒はよくわかる。
でもこの芝居の一番の功労者は鴈治郎の鳰照太夫のできだ。
一つ前の幕で難なく上方つっころばしを演じた鴈治郎は
次の幕では難なく太夫を演じる。
最初はそこで笑いを取るだけかなと思わせておいて
だんだんとこの太夫がとてもいい女であると思わせるのは
鴈治郎の芝居の人物造形がすごいからだと思う。
この鳰照太夫が可愛気があるから、この芝居の厚みが増すのである。
幸四郎の意気込みは買うが、ここは鴈治郎の上手さが勝った芝居だったと私は思う。
相手を思うばかりにの本心ではない、愛想尽かしの芝居なんてこの人に勝る人が
今いるのだろうか?
序幕でごっつい太夫と思った同じ役者が最後の方では可愛く思えるからすごい。
最後に登場する、愛之助の任侠はいいできだった。
こういう脇に出てきていい芝居をするようになったから愛之助も成長したなとしみじみ思う。
(上から目線ですんません。あくまで私見です。)
幸四郎さんも愛之助さんもこれからとても楽しみな役者であることには間違いない。
なんたって、上方の匂いをまとうのは歌舞伎の世話物では必須なのだから。
開幕は常識幕、切れは緞帳だった。
あくまでアンコールには応えないのは、歌舞伎らしいかな。
ハードスケジュール
あべのハルカス仕事、その前にカラバッジョ鑑賞、そのまま研修、途中で抜けて歌舞伎鑑賞。
ということで、午後4時の松竹座
コロナウイルスがいるかもしれない、なんばへ。
夜の部は愛之助の狐忠信から
この役の肝は「かわいさ」だと思う。
床下から出てきてつーと舞台際で止まるしぐさや
両親狐の皮を使った鼓を義経からもらって、転がして遊ぶところ
あー何度観たか、十三世勘三郎が一番うまかった。先代猿之助、現猿之助(亀ちゃん)、菊五郎、先代辰之助
どれも狐の健気さと可愛気でつい涙を誘う。
ということが残念ながら、愛之助には今一歩だった。
舞踊「夕霧名残の正月」
衣装の色合いがなんとも美しかった。
伊左衛門を演じた鴈治郎があとで花魁姿になるのがいい趣向。
最後の幕の幸四郎の芝居
「大富たりの伏見の富くじ」は明治時代の新作を松竹新喜劇が改作、それを踏まえて焼き直した芝居。
現代風の演出を随所に加えてテンポよく進み、照明の使い方も斬新。舞台展開も早い。
歌舞伎には珍しく世話物でありながら常時喜劇で結末もハッピーエンドである。
こういう現代的な演出はどんどん取り込んでいったらいいと思う。下座音響と現代音楽のミックスとかも。
でもね、なんだか、随所の笑いが少し下品なのが気になった。
幸四郎の上方つっころばしの役への傾倒はよくわかる。
でもこの芝居の一番の功労者は鴈治郎の鳰照太夫のできだ。
一つ前の幕で難なく上方つっころばしを演じた鴈治郎は
次の幕では難なく太夫を演じる。
最初はそこで笑いを取るだけかなと思わせておいて
だんだんとこの太夫がとてもいい女であると思わせるのは
鴈治郎の芝居の人物造形がすごいからだと思う。
この鳰照太夫が可愛気があるから、この芝居の厚みが増すのである。
幸四郎の意気込みは買うが、ここは鴈治郎の上手さが勝った芝居だったと私は思う。
相手を思うばかりにの本心ではない、愛想尽かしの芝居なんてこの人に勝る人が
今いるのだろうか?
序幕でごっつい太夫と思った同じ役者が最後の方では可愛く思えるからすごい。
最後に登場する、愛之助の任侠はいいできだった。
こういう脇に出てきていい芝居をするようになったから愛之助も成長したなとしみじみ思う。
(上から目線ですんません。あくまで私見です。)
幸四郎さんも愛之助さんもこれからとても楽しみな役者であることには間違いない。
なんたって、上方の匂いをまとうのは歌舞伎の世話物では必須なのだから。
開幕は常識幕、切れは緞帳だった。
あくまでアンコールには応えないのは、歌舞伎らしいかな。