里山悠々録

里山の家と暮らし、田んぼや畑、そして水墨画のことなどを記録していきます

今年の甘柿は遅れており不作

2020年10月16日 | 畑:果実類

 今年の甘柿は遅れており、且つ不作です。昨年も少し遅れましたが、成りはまずまずでした。一昨年が不作でしたから、隔年結果の順でいくと今年は裏年。正にその通りになっています。
 我が家のメインの甘柿は、「五十匁(ごじゅうめ)」という種類です。


「五十匁」というのは通称。この辺りでは一番多く作られています。実はほどほどの大きさでゴマが多く入る甘い柿です。全く成っていないというわけではありませんが、昨年から比べるとはるかに少ない。一昨年は全く成らなかったので、それから見るとまだましです。


 樹齢は50年くらいになるでしょうか。剪定は高く伸ばさないことを第一にやっているので、成りに多少影響しているかもしれません。昔は毎年成っていたような印象があります。
 さらに、今年はこれにハクビシンが取り付きました。柿を食われたのは初めてです。ハクビシンは軟らかいものだけしか食わないと思っていましたが、もう半月以上前から食っています。困ったものです。


 これ以外にも畑の端に3種類の甘柿があります。幼少の頃は種類も本数も沢山ありましたが、大半が伐採され、最後に数本残されました。
 これは、一番早く9月中頃から採れます。今時分にはもう終りです。完熟してくると先が割れてくるので、通称「割れ柿」。


これはごまが多く非常に甘い種類です。しかし、小さいためあまり食べられることなく終わってしまうことが多い。、毎年沢山成るのが特徴ですが、今年は珍しく成りが悪く、しかもハクビシンに食われています。


 こちらは通称「巻き目柿」という種類。頭に巻きが入るのでこう呼ばれています。


10月半ば過ぎから穫れるようになります。この中では一番大きい柿ですが、ごまが少なく甘味が弱い。毎年よく成る種類で、今年も例年よりは少ないものの周りの柿に比べると比較的成っています。今年はかなり遅れています。


 これは、通称「甚平(甚兵衛)柿」。


一番遅く霜が降りる頃に食べられる種類で、甘みは強い。ただ小さくて皮が固く、ほぼ放置されて終わることが多い。これも成りはよくありません。


穫り頃になっている「五十匁」とほんの僅か残っている「割れ柿」を穫ってみました。左が「五十匁」、右が「割れ柿」。


 剥いて四つ割りにしました。「五十匁」は食べ頃になってきました。これからさらに甘味が増します。「割れ柿」はもう遅く甘いもののベトベトして不味くなりました。 


 スーパーなどに出回る「富有」や「次郎」などの甘柿の品種を、この辺りで植えても全く渋が抜けません。当地域の甘柿は長い年月を経て、先人が定着させてきた在来種です。幼少の頃この季節のおやつと言えば甘柿でした。歳を重ね今頃になって柿が好みになってきたから妙なもの。