経営コンサルタントへの道

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■【あたりまえ経営のすすめ】4章【経営者編】 1-4-53  【経営者分析】 経営者自身をSWOT分析してみる

2022-09-06 12:03:00 | 【心 de 経営】 あたりまえ経営のすすめ1 経営編

■【あたりまえ経営のすすめ】4章【経営者編】 1-4-53  【経営者分析】 経営者自身をSWOT分析してみる

 多様化の時代になり、ホンモノ智恵が求められる昨今です。

 世の中には、「専門家」とか「プロ」と呼ばれる人が多数いらっしゃいます。

 ところが、残念なことに、その大半というのが、「エセ専門家」「エセプロ」なのです。

 それが露呈したのが、東日本大震災の福島原発事故ではないでしょうか。

 その対応においても、事後対応においても、専門家と言われる人達な何もできず、口を閉ざしてしまっだではないですか。

 ホンモノのプロ、要は「“真”のプロ」とは、どの様な人を指すのでしょうか。

 一方で、エセプロの多くは、「あたり前のことが、あたり前にできる」ということを軽視しています。

 「今の時代、最新の経営理論に基づく経営が重要である」と「あたり前」を蔑視をしている人もいるほどです。

 では、「あたり前」とは、なんでしょうか?

 「“真”のあたり前」を知らずして、あたり前を軽視して欲しくないですね。

 あたり前は、その辺に転がっているのではなく、「あたり前は創るもの」です。

 45年余の経営コンサルタント経験から、最善の策ではないにしても、ベターな策を講じるための智恵をご紹介してまいります。

メモ

■ 1-4章 【経営者編】 経営者の分析で経営に活かす

 

 「自分のことは、自分が一番よくわかっている」

 その様のおっしゃる人は多いのですが、本当にそうでしょうか。

 「灯台もと暗し」という言葉がありますように、自分自身の足元というのは意外と見えないものです。

 謙虚に自分を見るためには、まず、自分自身を見直してみてはいかがでしょうか。

 ゼロベース思考で、自分自身を分析する方法をご紹介しています。

 

■1-4-53  【経営者分析】 経営者自身をSWOT分析してみる

 

 「いまさら、SWOTでもなかろう」というのが大半の読者の声でしょう。

 

 すでに経営者自身の分析について、ご紹介をしてきましたが、なにごとも分析のままでは、中途半端な人物像描写でしたありません。その分析をもとに、経営者自身が、どの様な人物で、自分の特質を活かしますと、今後どの様に人生設計をしたら良いのかを明確にすることができます。

 SWOT分析表というツールをビジネスパーソンであればご存知でしょう。これは「分析表」といわれますが、諸分析の集約・整理にも使えます。ここでは、これまでの分析結果の集約をSWOT分析表に整理し、自分自身が、どの様な人物なのか、鏡を見て、絵に描くように、SWOT分析表を鏡として、自画像を描こうという手法です。

 SWOT分析表は、4つのセルに分かれていて、各セルに名前がついています。その頭文字がSWOTですので、SWOT分析表と呼ばれることは周知の通りです。自己分析という視点ではありますが、ここでも、一般的なSWOT分析表の使い方は同じと考えてください。

 SおよびWは、自分自身のことについての強みや弱点、OおよびTは、自分自身では、コントロールできないような外部要因が分析対象となります。

① S:strength 強み

 自分自身の長所というのは、意外と気がついていないのです。自信があること、他の人と比べて平均以上であること、好きなこと、やってみたいこと、過去に誉められたこと等々を列挙します。

 自分一人では、なかなか出てこない場合には、別項でも紹介していますが、「他己紹介」とか「長所探し」というような人事研修手法を仲間と共に行うとよいでしょう。

② W:weakness 弱点

 欠点のない人はいません。謙虚に自分の欠点を列挙してみてください。それに加えまして、自分が苦手と思っていることなど、思いつくままに、一人ブレインストーミングをやってみて下さい。

 過去に複数回失敗したり、大きな恥をかいたりしたことから弱点といわれることの中で、自分自身が弱点と思うような項目があれば、それも追加します。

③ O:opportunity 機会

 機会というのは、外部環境の中で、自分にメリットがあったり、その条件を活かして時流に乗ったり、自分がやりたいことを連想して、それを活かせたりするような環境や条件を考えたりします。

④ T:threat 脅威

 脅威というのは、機会の逆で、自分が生きていくことに対して、足かせになるようなことを記述します。

 自分がしたいことややろうとしていることにとって、阻害要因・ディメリットとなるような事項が対象となります。


 以上は、一般的なSWOT分析表と何ら変わりはありません。

 

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■【あたりまえ経営のすすめ】4章【経営者編】 1-4-53  【経営者分析】 経営者自身をSWOT分析してみる

2022-09-06 12:03:00 | 【心 de 経営】 あたりまえ経営のすすめ1 経営編

■【あたりまえ経営のすすめ】4章【経営者編】 1-4-53  【経営者分析】 経営者自身をSWOT分析してみる

 多様化の時代になり、ホンモノ智恵が求められる昨今です。

 世の中には、「専門家」とか「プロ」と呼ばれる人が多数いらっしゃいます。

 ところが、残念なことに、その大半というのが、「エセ専門家」「エセプロ」なのです。

 それが露呈したのが、東日本大震災の福島原発事故ではないでしょうか。

 その対応においても、事後対応においても、専門家と言われる人達な何もできず、口を閉ざしてしまっだではないですか。

 ホンモノのプロ、要は「“真”のプロ」とは、どの様な人を指すのでしょうか。

 一方で、エセプロの多くは、「あたり前のことが、あたり前にできる」ということを軽視しています。

 「今の時代、最新の経営理論に基づく経営が重要である」と「あたり前」を蔑視をしている人もいるほどです。

 では、「あたり前」とは、なんでしょうか?

 「“真”のあたり前」を知らずして、あたり前を軽視して欲しくないですね。

 あたり前とは、その辺に転がっているのではなく、「あたり前は創るもの」です。

 45年余の経営コンサルタント経験から、最善の策ではないにしても、ベターな策を講じるための智恵をご紹介してまいります。

メモ

■ 1-4章 【経営者編】 経営者の分析で経営に活かす

 

 「自分のことは、自分が一番よくわかっている」

 その様のおっしゃる人は多いのですが、本当にそうでしょうか。

 「灯台もと暗し」という言葉がありますように、自分自身の足元というのは意外と見えないものです。

 謙虚に自分を見るためには、まず、自分自身を見直してみてはいかがでしょうか。

 ゼロベース思考で、自分自身を分析する方法をご紹介しています。

 

■1-4-53  【経営者分析】 経営者自身をSWOT分析してみる

 

 「いまさら、SWOTでもなかろう」というのが大半の読者の声でしょう。

 

 すでに経営者自身の分析について、ご紹介をしてきましたが、なにごとも分析のままでは、中途半端な人物像描写でしたありません。その分析をもとに、経営者自身が、どの様な人物で、自分の特質を活かしますと、今後どの様に人生設計をしたら良いのかを明確にすることができます。

 SWOT分析表というツールをビジネスパーソンであればご存知でしょう。これは「分析表」といわれますが、諸分析の集約・整理にも使えます。ここでは、これまでの分析結果の集約をSWOT分析表に整理し、自分自身が、どの様な人物なのか、鏡を見て、絵に描くように、SWOT分析表を鏡として、自画像を描こうという手法です。

 SWOT分析表は、4つのセルに分かれていて、各セルに名前がついています。その頭文字がSWOTですので、SWOT分析表と呼ばれることは周知の通りです。自己分析という視点ではありますが、ここでも、一般的なSWOT分析表の使い方は同じと考えてください。

 SおよびWは、自分自身のことについての強みや弱点、OおよびTは、自分自身では、コントロールできないような外部要因が分析対象となります。

① S:strength 強み

 自分自身の長所というのは、意外と気がついていないのです。自信があること、他の人と比べて平均以上であること、好きなこと、やってみたいこと、過去に誉められたこと等々を列挙します。

 自分一人では、なかなか出てこない場合には、別項でも紹介していますが、「他己紹介」とか「長所探し」というような人事研修手法を仲間と共に行うとよいでしょう。

② W:weakness 弱点

 欠点のない人はいません。謙虚に自分の欠点を列挙してみてください。それに加えまして、自分が苦手と思っていることなど、思いつくままに、一人ブレインストーミングをやってみて下さい。

 過去に複数回失敗したり、大きな恥をかいたりしたことから弱点といわれることの中で、自分自身が弱点と思うような項目があれば、それも追加します。

③ O:opportunity 機会

 機会というのは、外部環境の中で、自分にメリットがあったり、その条件を活かして時流に乗ったり、自分がやりたいことを連想して、それを活かせたりするような環境や条件を考えたりします。

④ T:threat 脅威

 脅威というのは、機会の逆で、自分が生きていくことに対して、足かせになるようなことを記述します。

 自分がしたいことややろうとしていることにとって、阻害要因・ディメリットとなるような事項が対象となります。


 以上は、一般的なSWOT分析表と何ら変わりはありません。

 

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■【あたりまえ経営のすすめ】4章【経営者編】 1-4-52 【経営者分析】 経営者自身が自己分析をする

2022-09-04 12:03:00 | 【心 de 経営】 あたりまえ経営のすすめ1 経営編

■【あたりまえ経営のすすめ】4章【経営者編】 1-4-52 【経営者分析】 経営者自身が自己分析をする



 多様化の時代になり、ホンモノ智恵が求められる昨今です。


 世の中には、「専門家」とか「プロ」と呼ばれる人が多数いらっしゃいます。


 ところが、残念なことに、その大半というのが、「エセ専門家」「エセプロ」なのです。


 それが露呈したのが、東日本大震災の福島原発事故ではないでしょうか。


 その対応においても、事後対応においても、専門家と言われる人達な何もできず、口を閉ざしてしまっだではないですか。


 ホンモノのプロ、要は「“真”のプロ」とは、どの様な人を指すのでしょうか。


 40年余の経営コンサルタント経験から、最善の策ではないにしても、ベターな策を講じるための智恵をご紹介してまいります。


メモ


■ 1-4章 【経営者編】 経営者の分析で経営に活かす


 


 「自分のことは、自分が一番よくわかっている」


 その様のおっしゃる人は多いのですが、本当にそうでしょうか。


 「灯台もと暗し」という言葉がありますように、自分自身の足元というのは意外と見えないものです。


 謙虚に自分を見るためには、まず、自分自身を見直してみてはいかがでしょうか。


 ゼロベース思考で、自分自身を分析する方法をご紹介しています。


 


■1-4-52 【経営者分析】 経営者自身が自己分析をする


 


 別項でも述べましたとおり、経営理念や企業の理想像などは、経営者の夢を表現した、企業として、あるいは経営者としての生き方の問題でもあります。これを前提として、経営者自身の自己分析を、クリティカル・シンキングの手法を援用して行ってゆきます。


 自己分析をしますのに、分析項目を掲げて、それに基づいてゆくと分析しやすいでしょう。ここでは代表的な項目として、「人生観」、「社会観」、「企業観」の参考につきまして見て行きます。もちろん、それ以外でも、重要と考えられる項目がありましたら、追加してください。


 それぞねの項目におきまして経営者が持つている側面、あるいは実際に歩んできた道や体験、もともと持つている素質など、事実面を基準に見てみてゆきます。また、それぞれの中で、特別に他の人と異なったり、特徴的な面であったりすることを別項として分析します。



① 人生観


 経営者が、これまでの人生において、どのような道を歩んできたかにより、経営者としての人格形成への影響は異なります。幼少期、少年期を経て、青年期に入る時期となります社会人になるまでの、いわゆる「準備期」の分析は欠かせないでしょう。この頃の体験が経営者としての生き方に大きく影響するからです。


 社会に出てから、管理職や経営者になるまでの「社会人初期」では、ビジネスパーソンとして実力養成に影響が出ます。この時期の成功や失敗体験は、経営者となつてからの経営実務に活かしやすいのです。


 社会人初期以後は、経営判断力という面の重要が増してきます。この時期にどのような業務を、どのように体験したかや、顧客との接触や社員との交わりのあり方で、経営者としてやっていける素地が固まってきます。それにより、社会に対する見方も異なります。


 これらの諸要素に、ウェイト付け、そこから座右の銘といえるものが出てきます。いわゆる、好きな言葉であつたり、口癖といわれる言葉で、企業理念を表現したりするときに重要となります。



② 社会観


 これまで歩んできた人生の生き方を通して社会観は培われてきました。その経験と共に、現在やこれから社会との関わりをどのようにして行くのかを、細分化し、その項目ごとに見てゆきます。


 道徳心や遵法精神は、経営に大きく影響することがあります。多少あくどいことをしてでも企業を継続させようとするのと、反社会的なことはやつてはならないというのでは、企業経営に大きな違いが出てくるでしょう。


 それらも含めて価値観の違いというのも要素として欠かせません。


 金銭欲が高い人は、儲けという観点にウェイトが置かれます。社会的地位を求める人は、いろいろな団体の役職に就くことに情熱を傾け、社会的名声を得るばかりでなく政治にまで関心を持つ人がいます。中には、ひたすら企業規模を追求する人もいます。


 その視点の重点がどこにあるのかにより、経営理念は大きく異なってきます。経営理念には、経営者の生き方が滲み出てくるといえます。



③ 企業観


 人生観や社会観以上に、経営者の企業観というものが、経営理念構築に影響を与えるでしょう。


 社会人としてどの様に生きてきたのか、経営をこれまでどのようにしてきたのか、これからどうしていきたいのかは、如実に経営理念に反映されます。経営管理に対する考え方も、経営のあり方が行動に出てきますので、行動面や管理面、その結果、管理職の登用面を含む人事面でも考え方が滲み出てきます。


 経営方針の重点度に影響が出るという面では、営業重視なのか、技術重視なのか、その結果開発に対してはどう考えるのか、こねらも経営理念構築には欠かせない要素です。こねらは経営者の出身部門に因ることも大きいでしょう。


 営業畑一本できた経営者は、営業重視になることが多く、特にマーケテイングに造詣が深い人は、営業重視と共に新商品の開発重視という視点を持つことも多々あります。


 開発というのは、経営者の積極的な姿勢、将来に対する見方にも因るでしょう。


 総務や財務部門出身などの経営者の場合には、ものごとをきちんとしないと気が済まない人が多く、企業の規則などルールを重視したり、管理面の強化に固執したりしがちです。



 このようにして、経営者としての自己分析を行い、それをSWOT分析表に整理しますと、自分自身を客観的に見ることができるでしょう。


 



 


 


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■【あたりまえ経営のすすめ】4章【経営者編】 1-4-51 【経営者分析】 経営者が自分自身を知ることに挑戦

2022-09-03 13:45:52 | 【心 de 経営】 あたりまえ経営のすすめ1 経営編

■【あたりまえ経営のすすめ】4章【経営者編】 1-4-51 【経営者分析】 経営者が自分自身を知ることに挑戦

 多様化の時代になり、ホンモノ智恵が求められる昨今です。

 世の中には、「専門家」とか「プロ」と呼ばれる人が多数いらっしゃいます。

 ところが、残念なことに、その大半というのが、「エセ専門家」「エセプロ」なのです。

 それが露呈したのが、東日本大震災の福島原発事故ではないでしょうか。

 その対応においても、事後対応においても、専門家と言われる人達な何もできず、口を閉ざしてしまっだではないですか。

 ホンモノのプロ、要は「“真”のプロ」とは、どの様な人を指すのでしょうか。

 40年余の経営コンサルタント経験から、最善の策ではないにしても、ベターな策を講じるための智恵をご紹介してまいります。

メモ

■ 1-4章 【経営者編】 経営者の分析で経営に活かす

 

 「自分のことは、自分が一番よくわかっている」

 その様のおっしゃる人は多いのですが、本当にそうでしょうか。

 「灯台もと暗し」という言葉がありますように、自分自身の足元というのは意外と見えないものです。

 謙虚に自分を見るためには、まず、自分自身を見直してみてはいかがでしょうか。

 ゼロベース思考で、自分自身を分析する方法をご紹介しています。

 

■1-4-51 【経営者分析】 経営者が自分自身を知ることに挑戦

 

 「誰しも、自分のことは自分が一番よくわかっている」と考えているでしょうし、そこまで行かなくても、「それに違いない」「そうありたい」「知っていなければならない」と思っているのではないのでしょうか。

 ところが、「岡目八目」という言葉がありますように、意外と自分自身を知っているようで、実は気がつかない面をたくさん持っているのです。

 人は、しばしば「自分の欠点を直したい」と願います。経営者・管理職やビジネスパーソンから、「自己改造はどのようにしたら良いのでしょうか」という質問を受けることがあります。

 一方で、社員研修では、自己紹介ならぬ「他己紹介」というテーマの研修を行うことがあります。また「あなたの長所、よいところは」というテーマで行うこともあります。

 その結果、大半の人が、「自分の気がつかなかったことに気づきを与えてもらえた」と、モチベーションを上げることが多いです。それと同時に、「人は、自分のことをよく見ているのですね」という感想も良く聞きます。


 NHKの「如何にしたらダイエットをすることができるか」という番組で、「わざわざ、ダイエットをしなくても、人は痩せることができます」とゲスト医師が公言しました。

 その医師によりますと、「ただ、体重の記録を毎日付けるだけ」と断言したのには、さらに驚きました。小数点以下第二位まで、すなわち10gまで正確に体重測定ができる体重計を用意し、それを、毎日記録し、折れ線グラフにするのだそうです。

 たった、これだけのことで、多くの人の体重が減ってきたといいます。

 体重の変化を見える化しただけの、この方法は、人間が持つ「改善欲」という見えない心理を利用しているのです。グラフをつけ始めますと、始めは半信半疑であっても、その変化が気になります。グラフが右肩上がりになり始めると、「なぜ、体重が増えてしまったのだろう」と考えるでしょう。

 間食が影響しているのではないか、カロリーの高い食品が多いのではないか、運動が少ないからではないだろうか、等々、自然と考えるようになり、それを改善していく方向に生活が変化してゆくのだそうです。

 欲望を抑えるようなダイエットをしても三日坊主で終わってしまう人が多いです。ところが、体重測定をし、グラフに記録するだけで、私達は、気がつかないうちに、そのグラフに操られてしまうようです。

 もちろん、中には、体重測定すら続けられない人もいるでしょうが、大半の方に効果が見られるとなりますと、やってみる価値がありそうです。


 経営者・管理職の皆さんとお話するときに、「上に立つ者が変わらなければ企業は変われない」というお話をします。しかし、多くの人が、「この年だから、いまさら自分を改造することなどできっこない」とおっしゃいます。

 「人は、器以上に大きくなれない」ということを良く聞きます。しかし、器が大きくなれば、人も大きくなれるのではないでしょうか。それなら、どのようにしたら器を大きくすることができるのかを考える姿勢が肝要です。

 「有言実行」で、上に立つ人が、「自分は変身する」と公言してしまうと、やらざるを得なくなります。

 私達は、自分の短所だけではなく、長所も知ることにより、生き方が変化して来ます。ただし、人により、変化の度合いが異なります。

 上述のように、自分が気がつかない面に気づき、長所はさらに伸ばし、短所はできる限り改善していこうという意識の強さが、その後の成長に大きく変化するのです。公言することにより、自然と自分が変化してゆくのです。

 

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■【あたりまえ経営のすすめ】4章【経営者編】 1-4-50 【経営者分析】 考える経営者には信念がある

2022-08-31 12:03:00 | 【心 de 経営】 あたりまえ経営のすすめ1 経営編

■【あたりまえ経営のすすめ】4章【経営者編】 1-4-50 【経営者分析】 考える経営者には信念がある

 多様化の時代になり、ホンモノ智恵が求められる昨今です。

 世の中には、「専門家」とか「プロ」と呼ばれる人が多数いらっしゃいます。

 ところが、残念なことに、その大半というのが、「エセ専門家」「エセプロ」なのです。

 それが露呈したのが、東日本大震災の福島原発事故ではないでしょうか。

 その対応においても、事後対応においても、専門家と言われる人達な何もできず、口を閉ざしてしまっだではないですか。

 ホンモノのプロ、要は「“真”のプロ」とは、どの様な人を指すのでしょうか。

 40年余の経営コンサルタント経験から、最善の策ではないにしても、ベターな策を講じるための智恵をご紹介してまいります。

メモ

■ 1-4章 【経営者編】 経営者の分析で経営に活かす

 

 「自分のことは、自分が一番よくわかっている」

 その様のおっしゃる人は多いのですが、本当にそうでしょうか。

 「灯台もと暗し」という言葉がありますように、自分自身の足元というのは意外と見えないものです。

 謙虚に自分を見るためには、まず、自分自身を見直してみてはいかがでしょうか。

 ゼロベース思考で、自分自身を分析する方法をご紹介しています。

 

■1-4-50 【経営者分析】 考える経営者には信念がある
 

 別項で、「ビジネスパーソンは夢を語れ」ということをお話しています。経営者にも同じことがいえますので、それをもとに記述いたします。

 経営コンサルタントの業務の一つに、経営理念の構築・再構築という業務があります。

 しかし、多くの企業で、経営理念は作っても、作りっぱなしという状態ではないでしょうか。中には、立派な額縁に入れて、車内に掲示している企業もあります。あるいは、朝礼の場などを利用して、経営理念を唱和する企業もあります。

 残念ながら、なかなか社員に浸透し、それを日常活動に活かすまでに至っていません。

 経営者・管理職が、初心を語ったり、創業者精神を熱く語ったりということがあまりなされていません。それを通して、経営理念の徹底ができると心得、経営コンサルタントは、企業の経営者・管理職におけます活動の一環として「夢を語れる経営者作り」をしてはいかがでしょうか。


 さらに別項で、次のようなことをご紹介しました。その一部を挿入しておきます。

 ある企業の管理職は、二言目には「うちの社長は、こんなことを言っています」と、社長の自慢話をしてくれます。会うたびに、言う内容が異なりますので、その社長さんは、朝礼や訓示などで、自分の考えをいろいろと話をしているのでしょう。

 しかも、主旨一貫していることとして、創業者精神やそれに端を発すると思われる死生観といいますか、世界観といいますか、人生観ともいえる一本筋が通っているように、私には聞こえます。

 その根底には、彼が持つ変わらない価値観があるのでしょう。その価値観が、仕事に対する姿勢として表れているようです。


 社長やトップ陣には、「経営理念をベースにした口癖を持て」というアドバイスをします。経営理念を、そのままいうのではなく、経営理念に付帯した表現で、経営理念を連想できるような言葉を、自分の口癖言葉にするのです。

 また、経営理念実現のための、他社の事例や、本やマスコミから入手した、経営理念内容に関連するような情報を、社員に聴かせるのです。口癖言葉とは異なって、事例関係は、同じことを繰り返すのでは、効果がありません。常に新鮮な情報を取り入れて、管理職や社員に話をするのです。

 管理職は、「先日、社長が○○についてお話されていましたが・・・」というように、社長の話を、自分の切り口で咀嚼して話をするのです。勿論、管理職が言うことが、社長の意図とずれないことが肝要であることはいうまでもありません。

 管理職が、社長やトップ陣の話をすることにより、社員は次第に自社の社長等の考え方を理解すると共に、尊敬の念が芽生えてきます。その結果、社員が、取引先や顧客など外部の人と話をする時に、「うちの社長は、○○なのですよ」とか「うちの社長は、常々○○のようなことを話してくれます」というような話をするようになります。

 

 

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■【あたりまえ経営のすすめ】1-3-47 【組織で動く】 「組織で動く」ということの本質と実践 C722

2022-08-29 12:03:00 | 【心 de 経営】 あたりまえ経営のすすめ1 経営編

■【あたりまえ経営のすすめ】1-3-47 【組織で動く】 「組織で動く」ということの本質と実践 C722

 多様化の時代になり、ホンモノ智恵が求められる昨今です。

 世の中には、「専門家」とか「プロ」と呼ばれる人が多数いらっしゃいます。

 ところが、残念なことに、その大半というのが、「エセ専門家」「エセプロ」なのです。

 それが露呈したのが、東日本大震災の福島原発事故ではないでしょうか。

 その対応においても、事後対応においても、専門家と言われる人達な何もできず、口を閉ざしてしまっだではないですか。

 ホンモノのプロ、要は「“真”のプロ」とは、どの様な人を指すのでしょうか。

 40年余の経営コンサルタント経験から、最善の策ではないにしても、ベターな策を講じるための智恵をご紹介してまいります。

メモ

■ 1-3章 【組織編】 あたり前のように「組織で動く」には

 「組織で動く」「組織的な活動」等々という言葉を、しばしば耳にしたり、口にしたりします。しかし、それには、どうしたらよいのでしょうか。

 頭ではわかっていても、言葉にして、他の人に説明しようとすると困惑してしまいます。そのような、お悩みの参考にしていただければと考え、連載しています。

 また、これまで【第1章 経営編】、【第2章 心 de 経営編】をお届けしています。そちらのバックナンバーも掲載していますので、併せてご覧下さると幸です。

 

■ 1-3-47 【組織で動く】 「組織で動く」ということの本質と実践 C722

 

 「組織で動く」ことの基本は、社員一人一人が、経営計画や年度方針など、目標とすべき事項が明確で、その目標に向かって、全社員が一丸となって行動していくことです。これは、経営管理の基本ですので、いまさら私がお話しするほどの内容ではないと、大半の読者がお考えでしょう。

 いかに立派な企業で、組織的に業務遂行をしていても、その実態を精査してみますと、「基本重視」「あたり前のことをあたり前にする」という、ビジネスパーソンなら誰もがご存知のことが根底にあるのです。

 では、なぜ、業績の良い企業もあれば、そうでない企業もあるのでしょうか。それは、これらの基本的なことがキチンと、組織としてなされているかどうかの違いです。けっして、経営技術に大きな差があるわけではないのです。

 このことを、多くの人が忘れてしまい、それを軽視し、その様なことを見聞きしますと、「そんな、誰でもが知っていることを、なんで、いまさら言うのか」とおっしゃいます。

 しかし、それが、企業間格差を生む原因なのです。優良企業ほど、基本を重視し、あたり前のことをあたり前にやる、地道な努力をしているのです。

 では、その実践法は、何でしょうか?

 これも、ビジネスパーソンだけではなく、学生さんや子供さんでもご存知の「PDCA」なのです。PDCAが組織で動く基本であることを再認識するか否か、その認識度合いがどの程度強いかが、「運命の分かれ道」なのです。

 PDCAをキチンと回していく基本が「共通目標・共通認識・共通行動(3CAs)」であり、それを持続的に行う方法なのです。これが効果的にできるようになったら、その応用篇にステップアップしたり、その企業独自の経営管理法を採ったりすることにより、ならなる成長に繋げて行くことができるのです。

 ご参考のために、企業等に社員が、「組織で動く」という概念を躰で覚えるように定着させるときに用いる、私が所属している日本で最古の団体、日本経営士協会流の図を挿入しておきます。

 この両者の考えをもとに、トップは、役員会等の会議体の決定や社員の声に耳を貸し、基本方針や計画を策定し、トップから命を受けた役員等はそれに基づく実行計画を、「共通目標・共通認識・共通行動」に基づき策定し、トップの承認を受けて実行に移します。実行においては、PDCAを基本にし、報連相等コミュニケーションがスムーズに運ぶようにします。

 

 

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■【あたりまえ経営のすすめ】1-3-46 【組織で動く】 「蓄積は力なり」 活用できる”マニュアル”の作り方

2022-08-27 12:03:00 | 【心 de 経営】 あたりまえ経営のすすめ1 経営編

■【あたりまえ経営のすすめ】1-3-46 【組織で動く】 「蓄積は力なり」 活用できる”マニュアル”の作り方

 多様化の時代になり、ホンモノ智恵が求められる昨今です。

 世の中には、「専門家」とか「プロ」と呼ばれる人が多数いらっしゃいます。

 ところが、残念なことに、その大半というのが、「エセ専門家」「エセプロ」なのです。

 それが露呈したのが、東日本大震災の福島原発事故ではないでしょうか。

 その対応においても、事後対応においても、専門家と言われる人達な何もできず、口を閉ざしてしまっだではないですか。

 ホンモノのプロ、要は「“真”のプロ」とは、どの様な人を指すのでしょうか。

 40年余の経営コンサルタント経験から、最善の策ではないにしても、ベターな策を講じるための智恵をご紹介してまいります。

メモ

■ 1-3章 【組織編】 あたり前のように「組織で動く」には

 「組織で動く」「組織的な活動」等々という言葉を、しばしば耳にしたり、口にしたりします。しかし、それには、どうしたらよいのでしょうか。

 頭ではわかっていても、言葉にして、他の人に説明しようとすると困惑してしまいます。そのような、お悩みの参考にしていただければと考え、連載しています。

 また、これまで【第1章 経営編】、【第2章 心 de 経営編】をお届けしています。そちらのバックナンバーも掲載していますので、併せてご覧下さると幸です。

 

■ 1-3-46 【組織で動く】 「蓄積は力なり」 活用できる”マニュアル”の作り方

 

 「マニュアル人間」とか、「マニュアル通りにしかできない」とか、マニュアルのイメージはあまり良くありません。たしかに、その指摘はあたっていることが多いです。

 しかし、一方で、それは、マニュアルに対する認識にずれがあることによる、マニュアル制作や活用法に問題があって、それを、端から見ていますと、マニュアルそのものが悪者に見えるのではないでしょうか。

 ゼロベース思考で、「マニュアル」を見ていただきたいと思います。


 マニュアルとは、「自社のノウハウを整理し、集大成した文書」です。従いまして、企業が成長するにつれて、マニュアルも成長してゆきます。

 一般的には、「わが社としては、最低限、ここまではできて欲しいということを伝える”ものさし”」ですので、それを100%実行し、実効を挙げられるようにする努力目標でもあります。


 しかし、「マニュアル人間になるな」という声を聞いた方も多いでしょう。

 「マニュアル通りやればよいのであって、それよりベターな方法があっても余計なことはせず、マニュアルに従って作業さえしていればそれでよいのだ」、「別のよい方法があって、それを試して失敗するよりは、マニュアル通りにやる方が出世できる」というような、お役所的な、型にはまった人間作りを推進してしまうようなマニュアルの使い方が蔓延してしまうことは問題です。これでは、従業員も企業も成長しません。


 「マニュアル人間になるな」というのは、マニュアルの効果やその価値を否定することではありません。「この様な手順で作業を進めれば、最低限要求される成果物を得ることができる」というのが、マニュアル本来の目的です。

 従いまして、上述とは矛盾するようですが、能力のある人であっても、マニュアル通り作業をするのが「原則」です。

 しかし、「マニュアルの成長が企業の成長の”ものさし”」ですので、マニュアル通りしていては、企業は成長しません。能力ある人やマニュアルの欠点や改善点に気がついた人は、マニュアルの改訂提案を積極的に行うべきです。

 ある企業では、マニュアル改定提案の効果予測をして、それに応じた報奨制度が適用されることにより、社員のモチベーションを高めています。


 一口に、「マニュアル」といいましても、いくつかの種類があります。

 一般的なマニュアルというのは、ここでは「作業手順書」といわれます。マニュアルのオーソドックスな使われ方で、初心者でもわかるように作業を進める手順を詳説したものです。

 「作業手順書」が、「作業従事者は、最低限度これだけは実行してください」ということを主目的としているのに対して、作業を進めるために、ヒントとなるような事項を中心に記述されているのが「作業者支援書」です。

 その代表的なものが「営業マニュアル」です。

 営業マニュアルは、営業活動の結果を基にして記述されます日報などをベースに蓄積したものです。過去の営業活動のノウハウがそこに蓄積されていますので、何か、判断に困ったり、新たな企画を立てたりするときのヒントを得ることができます。

 ここでご紹介しています「温かい管理」を推進しますのに、基本となることの一つが、双方向コミュニケーションです。双方向コミュニケーションを行うときには、管理職は、報告者とは別の視点で、アドバイスをしたり、指示・命令を出したりします。

 その時に、参考にするのが「管理職支援書」、すなわち管理職のためのマニュアルなのです。上述の「作業者支援書」と重複する部分が多いですので、そちらと兼用することもあります。

 本来は、作業者支援書や管理職支援書に記述したいのですが、自社の現状の実力から、その実施はまだ先のことと思われる事項を、いまから蓄積して行くことを目的としているのが「わが社の目指す”目標書”」というマニュアルです。

 新規事業を検討したり、次の経営戦略を立案したりするようなときのヒントとなることです。これらの多くは、日常の業務を通じて、報告書などに記述されていることからの転記でマニュアルの充実が図られます。


 「マニュアルを適切に活用できる企業は成長する」という言葉を覚えておいていただけますと幸いです。

 

 

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■【あたりまえ経営のすすめ】1-3-45 【組織で動く】 「蓄積は力なり」 共用智拡充の実務

2022-08-25 12:03:00 | 【心 de 経営】 あたりまえ経営のすすめ1 経営編

■【あたりまえ経営のすすめ】1-3-45 【組織で動く】 「蓄積は力なり」 共用智拡充の実務

 多様化の時代になり、ホンモノ智恵が求められる昨今です。

 世の中には、「専門家」とか「プロ」と呼ばれる人が多数いらっしゃいます。

 ところが、残念なことに、その大半というのが、「エセ専門家」「エセプロ」なのです。

 それが露呈したのが、東日本大震災の福島原発事故ではないでしょうか。

 その対応においても、事後対応においても、専門家と言われる人達な何もできず、口を閉ざしてしまっだではないですか。

 ホンモノのプロ、要は「“真”のプロ」とは、どの様な人を指すのでしょうか。

 40年余の経営コンサルタント経験から、最善の策ではないにしても、ベターな策を講じるための智恵をご紹介してまいります。

メモ

■ 1-3章 【組織編】 あたり前のように「組織で動く」には

 「組織で動く」「組織的な活動」等々という言葉を、しばしば耳にしたり、口にしたりします。しかし、それには、どうしたらよいのでしょうか。

 頭ではわかっていても、言葉にして、他の人に説明しようとすると困惑してしまいます。そのような、お悩みの参考にしていただければと考え、連載しています。

 また、これまで【第1章 経営編】、【第2章 心 de 経営編】をお届けしています。そちらのバックナンバーも掲載していますので、併せてご覧下さると幸です。

 

■ 1-3-45 【組織で動く】 「蓄積は力なり」 共用智拡充の実務

 

 「継続は力なり」という名言があります。一方で、「三日坊主」という言葉がありますように、前者が名言になるということは、いかに「継続」することが難しいことかがわかります。

 「企業30年説」ということが1980年代に言われましたが、創業してから30年を経過しますと、継続して生き残っている企業は激減するといいます。一方で、「あたり前のことが、あたり前にできる」企業というのは、何とか生き残り、その多くが、勝ち残っているということを、私達は経験的に知っています。

 あたりまえ経営ができている企業というのは、自社のノウハウ蓄積ということがあたりまえになっているという事実にもなっているのです。このことから「蓄積は力なり」という言葉が生まれました。


 それでは、どの様に蓄積をして行ったらよいのか、営業部門を例にご紹介します。

 営業パーソンというのは、顧客への営業活動を繰り返している中で、次第に営業ノウハウというのが身についてゆきます。しかし、それでは一人の営業パーソンのノウハウは、その個人にしか蓄積されません。

 企業という組織は、社員一人一人がバラバラに活動しているより、全社一丸となって、共通目標を共通認識して、同じベクトル方向に向かって共通行動をすることによって、その効果を高めることができるのです。

 この活動の基本は、双方向コミュニケーションをベースにしたPDCAであり、「温かい管理」であるのです。(「温かい管理」は、当該する事項をご参照くださると幸いです)

 温かい管理におけます双方向コミュニケーションというのは、計画書やその上位概念であります経営理念や経営計画と、営業日報などの報告書をもとに、文書と口頭で行われます。

 また、これらは、基幹業務システムのデータとリンクさせますと、一人当たりの利益や費用の使い方分析、商品・サービス毎の利益率や原価率の変化、経営資源の効率性などときめ細かな分析につながり、社員一人一人の気づきの材料ともなり、管理職の部下指導・育成の情報源としても活用できます。


 その時に重要なのが、報告者も、それを受ける側も五感を用いて、ノウハウを見極め、蓄積してゆくことです。そして、それらが一部の人にのみ共有されるだけではなく、だれもが閲覧し、自分の活動に活用できるような仕組みが必要となります。これを「温かい管理システム」とか、営業部門では「営業設備」といいます。

 形としましては、マニュアルとか、規定とかいわれる成果物として作成し、それをもとに蓄積して、それを改良しながら、自社のノウハウを成長させてゆくのです。そして、だれもがそれを活用できる、すなわち、単なる「共有」ではなく、「共用」できるようにして、だれもが活用できるようにします。

 個人の経験やノウハウが、組織の財産として「共用」され、その財産を、ふたたび個人が活用することにより、一人一人が成長します。成長した個人の財産を、組織の財産に組み込むことにより、この循環が、スパイラルアップに繋がるのです。

 ここで、蓄積されました共用財産の成長が、企業成長として「見える化」できるのです。


【 注 】
 一見、「あたりまえ経営」は、簡単そうですが、自己流では、なかなか成果に結びつきません。
 温かい管理による「あたりまえ経営」ができる組織への体質改善につきましてのコンサルティング依頼をお引き受けいたしますので、ご相談ください。

 

 

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【あたりまえ経営のすすめ】1-3-44 【組織で動く】 「蓄積は力なり」 組織の財産の蓄積

2022-08-23 12:03:00 | 【心 de 経営】 あたりまえ経営のすすめ1 経営編

■【あたりまえ経営のすすめ】1-3-44 【組織で動く】 「蓄積は力なり」 組織の財産の蓄積

 多様化の時代になり、ホンモノ智恵が求められる昨今です。

 世の中には、「専門家」とか「プロ」と呼ばれる人が多数いらっしゃいます。

 ところが、残念なことに、その大半というのが、「エセ専門家」「エセプロ」なのです。

 それが露呈したのが、東日本大震災の福島原発事故ではないでしょうか。

 その対応においても、事後対応においても、専門家と言われる人達な何もできず、口を閉ざしてしまっだではないですか。

 ホンモノのプロ、要は「“真”のプロ」とは、どの様な人を指すのでしょうか。

 40年余の経営コンサルタント経験から、最善の策ではないにしても、ベターな策を講じるための智恵をご紹介してまいります。

メモ

■ 1-3章 【組織編】 あたり前のように「組織で動く」には

 「組織で動く」「組織的な活動」等々という言葉を、しばしば耳にしたり、口にしたりします。しかし、それには、どうしたらよいのでしょうか。

 頭ではわかっていても、言葉にして、他の人に説明しようとすると困惑してしまいます。そのような、お悩みの参考にしていただければと考え、連載しています。

 また、これまで【第1章 経営編】、【第2章 心 de 経営編】をお届けしています。そちらのバックナンバーも掲載していますので、併せてご覧下さると幸です。

 

■ 1-3-44 【組織で動く】 「蓄積は力なり」 組織の財産の蓄積

 

 別項にて、「個の財産を、個に偏在させず、組織の財産とする」ということをご紹介しました。

 社員一人一人が持っています、個人の経験や知識や情報は、一つ一つは、それほど大きくなくても、それが集合され、整理されますとノウハウ集としての、大きな情報データベースとなります。

 新入社員の時には、西も東も解らない人が多いのですが、それぞれ個人の財産というのは、社員研修や、社員一人一人の日常業務をもとに培われてゆきます。それは、一人一人異なるもので、それを集合しますと大きな財産になるということは、すでにお話しましたし、どなたもご存知のことです。

 ところが、必要性を頭でわかっていても、それを実践できている企業は意外と少ないのです。それゆえ、日常業務が、漫然とすすめられ、そのまま一日が終わり、一月、一年と過ぎていってしまうのです。

 まずは、日常業務として、何が行われ、その結果、なにが問題だったのか、他の社員にも応用できるようなよいところはなかったのか、等々を、日常の報連相の中で、双方向コミュニケーションとして行われなければなりません。

 形式的な、報告業務だけに終わらず、報告者と、それを受ける管理職が、双方向コミュニケーションを行い、重要ポイントを確認し、それらが標準化された形式で記録として残され、蓄積されてゆかなければなりません。

 これを全社員が参照し、各自が自分のビジネス活動に利用できるようにしたものを「共用智」といいます。

 これがキチンとできることが経営管理です。

 ここで蓄積された組織の財産を、経営管理に活かし、次の経営戦略立案に活かすことにより、その企業としての財産が、商品・サービスとして、価値創造をし、組織の財産が再生産され続けて企業が成長します。

 蓄積された財産であります経営資源を活用しながら、社員は日常業務を繰り返してゆきますので、企業は、経営の成長スパイラルに乗ってゆくのです。

 漫然と、日常業務が進められている企業では、それが日常のサイクルとして繰り返されるだけで、成長スパイラルになっていないのです。

 あまりにも当たり前なことですので、その重要性が軽視され、漫然とした日常サイクルが、マイナスのスパイラルに陥っていることすら、気がつかないでいるのです。

 日常活動に中に、その企業のノウハウや強味が潜んでいますが、それが記録として蓄積されず、その蓄積が、明日の企業経営に活かされていませんと、このマイナスのスパイラルに陥るのです。

 ノウハウを蓄積することが、ノウハウをさらに成長させるという意識が、企業をプラスのスパイラルにするか、その逆かが決まります。

 「継続は力なり」といいますが、漫然とした日常サイクルの繰り返しでは、他社と同じことをしているに過ぎず、他社との差異化(差別化)が図られません。すなわち、そこで成長がストップしてしまっているのです。

 優良企業が成長してゆきますと、成長がストップしている会社は、相対的に地位が低下、すなわちマイナス成長のスパイラルに陥っているということなのです。現状維持というのは、相対地位が低下していることであって、横ばいをしているわけではないのです。

 このような、あたり前のことは、読者はご存知でしょうが、それが実行できているかどうかが問題で、その企業の実力として表れてくるのです。

 あたり前のことを、頭で理解しているだけでは、企業存続は危ういのです。あたり前のことを、あたり前にでき、そのあたり前を成長させていくことが、今、企業経営に求められていることです。


 

 

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■【あたりまえ経営のすすめ】1-3-43 【組織で動く】 基本を励行できれば全社一丸の活動は実現できる

2022-08-22 07:38:25 | 【心 de 経営】 あたりまえ経営のすすめ1 経営編

■【あたりまえ経営のすすめ】1-3-43 【組織で動く】 基本を励行できれば全社一丸の活動は実現できる

 多様化の時代になり、ホンモノ智恵が求められる昨今です。

 世の中には、「専門家」とか「プロ」と呼ばれる人が多数いらっしゃいます。

 ところが、残念なことに、その大半というのが、「エセ専門家」「エセプロ」なのです。

 それが露呈したのが、東日本大震災の福島原発事故ではないでしょうか。

 その対応においても、事後対応においても、専門家と言われる人達な何もできず、口を閉ざしてしまっだではないですか。

 ホンモノのプロ、要は「“真”のプロ」とは、どの様な人を指すのでしょうか。

 40年余の経営コンサルタント経験から、最善の策ではないにしても、ベターな策を講じるための智恵をご紹介してまいります。

メモ

■ 1-3章 【組織編】 あたり前のように「組織で動く」には

 「組織で動く」「組織的な活動」等々という言葉を、しばしば耳にしたり、口にしたりします。しかし、それには、どうしたらよいのでしょうか。

 頭ではわかっていても、言葉にして、他の人に説明しようとすると困惑してしまいます。そのような、お悩みの参考にしていただければと考え、連載しています。

 また、これまで【第1章 経営編】、【第2章 心 de 経営編】をお届けしています。そちらのバックナンバーも掲載していますので、併せてご覧下さると幸です。

 

■ 1-3-43 【組織で動く】 基本を励行できれば全社一丸の活動は実現できる



 「組織で動く」ことができる企業作りの基本思想のひとつが、「ものさし思考」です。

 考え方・思考の基準となるものを「ものさし」にたとえ、経営上の判断を行うときに、それが正しいのかどうかに使います。

 ものさし思考の基本的な考え方は、意思決定を行うときに、その事項の上位概念と相違がないかどうか常に意識して判断します。これにより、上位概念から下位概念まで思想が統一されることになり、「共通目標」としてふさわしい形になります。

 共通目標というのは、共通に認識されるものと思われがちですが、金太郎飴のような共通した認識ではなく、個々によるバラツキがあることが多いです。そのバラツキを最小限に抑えられるように、一人一人の認識を統一してゆきます。

 企業では、「知識がある」ということと「実行できている」ということは往々にして一致していません。ましてや「実行できている」と「実効が上がっている」とでは大差があります。

 頭で理解していても、実務に活かされていないことが多いですので、ビジネス管理上では、くどいくらいの繰り返しによる徹底が必要なのです。ですから、あえて「共通目標」の「共通認識」ということを強調しています。

 たとえば、経営計画は、経営理念実現のための方策ですので、経営理念を実現するには、どのような方法があるのか、その方法をどの様に運用したら効果が上がるかを経営戦略といい、それを一定期間の目標とするのが中長期や年度の経営計画となります。

 その年度計画を実現するために、各部門は、どの様な考え方で、どの様に経営計画を実現するのか、いわゆる戦術レベルの考え方を部門の年度計画として決定し、明示します。

 各担当者は、部門の年度計画実現のために、自分の担当タスクの中で、何を、どの様に、いつまでに、どのレベルまで持ってゆくのか、いわゆる「戦技」のレベルの年間方針を明確にします。

 経営理念から、経営計画、部門計画、個別計画とドリルダウンしていますので、全ての計画のベクトルが、同じ方向に向いているのです。

 共通認識された目標が確立されますと、その目標の各階層における実行策を実施することにより、全階層において、ベクトルが統一された方向に向かって、一丸となった行動となります。これを「共通行動」と呼びます。

 経営トップは、つねに経営理念実現という命題の中で、企業業績の推移を見たり、グローバル市場の中における自社の現状ポジションを見たりして行きます。

 役員レベルは、経営理念実現のための経営計画を常に念頭におき、その進捗管理を通して、時には、トップに提言し、時には管理職を通じて、関連部門に指示や命令を出します。

 管理職は、経営計画実現のために、経営理念を意識した日常の部下管理を行います。社員それぞれは、自分の成すべきタスクを、個別年度計画書をものさしとして、進捗管理をしながら、報連相を通じて、全社の経営計画実現に邁進します。

 すなわち、全社員の行動も、トップから社員までが同じ目標に向かって、全社一丸の行動をするのです。

 このような、当たり前と思えることですが、これが実施できている企業がどのくらいあるのでしょうか。私は、経営コンサルタントとして、この考え方をベースにコンサルティングをしてきました。「知っていても、業績や企業成長を通して社会貢献するという結果に結び付けられないのでは、企業活動をしているとはいえない」のです。


 「共通目標」は英語で「Common Aims」、「共通認識」は「Common Acknowledgement」、「共通行動」は「Common Action」と表記します。この頭文字は、3つとも「CA」ですので、複数ですので「3CAs」と表記します。
 

 

 

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■【あたりまえ経営のすすめ】1-3-42【組織編】 個の財産をどのようにして組織の共用財産とするか

2022-08-20 12:03:00 | 【心 de 経営】 あたりまえ経営のすすめ1 経営編

■【あたりまえ経営のすすめ】1-3-42【組織編】 個の財産をどのようにして組織の共用財産とするか

 多様化の時代になり、ホンモノ智恵が求められる昨今です。

 世の中には、「専門家」とか「プロ」と呼ばれる人が多数いらっしゃいます。

 ところが、残念なことに、その大半というのが、「エセ専門家」「エセプロ」なのです。

 それが露呈したのが、東日本大震災の福島原発事故ではないでしょうか。

 その対応においても、事後対応においても、専門家と言われる人達な何もできず、口を閉ざしてしまっだではないですか。

 ホンモノのプロ、要は「“真”のプロ」とは、どの様な人を指すのでしょうか。

 40年余の経営コンサルタント経験から、最善の策ではないにしても、ベターな策を講じるための智恵をご紹介してまいります。

メモ

■ 1-3章 【組織編】 あたり前のように「組織で動く」には

 「組織で動く」「組織的な活動」等々という言葉を、しばしば耳にしたり、口にしたりします。しかし、それには、どうしたらよいのでしょうか。

 頭ではわかっていても、言葉にして、他の人に説明しようとすると困惑してしまいます。そのような、お悩みの参考にしていただければと考え、連載しています。

 また、これまで【第1章 経営編】、【第2章 心 de 経営編】をお届けしています。そちらのバックナンバーも掲載していますので、併せてご覧下さると幸です。

 

■ 1-3-42【組織編】 個の財産をどのようにして組織の共用財産とするか

 【組織で動く】 

 ICTの世界では「集合知」という言葉がしばしば使われます。これは、「多くの個人の協力と競争の中から、その集団自体に知能、精神が存在するかのように見える知性である」と【Wikipedia】では定義づけされています。

 私は、企業や組織が、自社のために構築した集合知を、「共用智」と呼んでいます。一般的な、ICTの世界におけます集合知と、ここでいいます共用智には違いがあります。その違いを含めまして、「共用智」とは何かについてご紹介します。

 すでに、関連用語につきましては、その意味合いをご説明いたしました。しかし、言葉だけでは理解しづらい面がありますので、簡単なチャートで追加説明をしたいと思います。

 知識や情報というのは、目的に応じて最適に組み合わせますと、さらに質が高まります。これを、むつかしい漢字を用いた「智識」と定義しています。すなわち「知識+情報=智識」と表すことができます。

 この「智識」という言葉の意味は「正しく教え導く作用を起こすもの」といえます。

【智識+経験】
 この智識に、経験という味付けがなされると「智恵」になります。
 智恵とは、すでにご紹介しましたように、経験から導きだされる智識のことです。

【智恵+集合】
 その智恵を一カ所に集め、整理しますと「集合智」とか「集智」と呼ばれるものになります。

 ここで、ちょっと視点を変えてみたいと思います。

 皆様は、後期印象派のスーラという画家をご存知と思います。点描画という技法で知られています。

 点だけですと、単なる点にしか過ぎませんが、それらが集まるにつれ、まとまった像が浮かび上がり、やがてまとまりのあります絵へと変身してきます。


【浮かび上がる智恵】

 私たちの智識を集めていきますと、あたかもスーラの絵のごとく、次第に浮かび上がってきて、やがて自分の会社だけの智恵が出現します。

 もともとは単なる知識や情報に過ぎなかったものが、智恵という点の集まりから浮かび上がってきたもの、これが、自分の会社のノウハウであり、特質なのです。それを会社の財産として活用すべきなのです。

 

 

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■【あたりまえ経営のすすめ】1-3-42【組織編】 個の財産をどのようにして組織の共用財産とするか

2022-08-20 12:03:00 | 【心 de 経営】 あたりまえ経営のすすめ1 経営編

■【あたりまえ経営のすすめ】1-3-42【組織編】 個の財産をどのようにして組織の共用財産とするか

 多様化の時代になり、ホンモノ智恵が求められる昨今です。

 世の中には、「専門家」とか「プロ」と呼ばれる人が多数いらっしゃいます。

 ところが、残念なことに、その大半というのが、「エセ専門家」「エセプロ」なのです。

 それが露呈したのが、東日本大震災の福島原発事故ではないでしょうか。

 その対応においても、事後対応においても、専門家と言われる人達な何もできず、口を閉ざしてしまっだではないですか。

 ホンモノのプロ、要は「“真”のプロ」とは、どの様な人を指すのでしょうか。

 40年余の経営コンサルタント経験から、最善の策ではないにしても、ベターな策を講じるための智恵をご紹介してまいります。

メモ

■ 1-3章 【組織編】 あたり前のように「組織で動く」には

 「組織で動く」「組織的な活動」等々という言葉を、しばしば耳にしたり、口にしたりします。しかし、それには、どうしたらよいのでしょうか。

 頭ではわかっていても、言葉にして、他の人に説明しようとすると困惑してしまいます。そのような、お悩みの参考にしていただければと考え、連載しています。

 また、これまで【第1章 経営編】、【第2章 心 de 経営編】をお届けしています。そちらのバックナンバーも掲載していますので、併せてご覧下さると幸です。

 

■ 1-3-42【組織編】 個の財産をどのようにして組織の共用財産とするか

 【組織で動く】 

 ICTの世界では「集合知」という言葉がしばしば使われます。これは、「多くの個人の協力と競争の中から、その集団自体に知能、精神が存在するかのように見える知性である」と【Wikipedia】では定義づけされています。

 私は、企業や組織が、自社のために構築した集合知を、「共用智」と呼んでいます。一般的な、ICTの世界におけます集合知と、ここでいいます共用智には違いがあります。その違いを含めまして、「共用智」とは何かについてご紹介します。

 すでに、関連用語につきましては、その意味合いをご説明いたしました。しかし、言葉だけでは理解しづらい面がありますので、簡単なチャートで追加説明をしたいと思います。

 知識や情報というのは、目的に応じて最適に組み合わせますと、さらに質が高まります。これを、むつかしい漢字を用いた「智識」と定義しています。すなわち「知識+情報=智識」と表すことができます。

 この「智識」という言葉の意味は「正しく教え導く作用を起こすもの」といえます。

【智識+経験】
 この智識に、経験という味付けがなされると「智恵」になります。
 智恵とは、すでにご紹介しましたように、経験から導きだされる智識のことです。

【智恵+集合】
 その智恵を一カ所に集め、整理しますと「集合智」とか「集智」と呼ばれるものになります。

 ここで、ちょっと視点を変えてみたいと思います。

 皆様は、後期印象派のスーラという画家をご存知と思います。点描画という技法で知られています。

 点だけですと、単なる点にしか過ぎませんが、それらが集まるにつれ、まとまった像が浮かび上がり、やがてまとまりのあります絵へと変身してきます。


【浮かび上がる智恵】

 私たちの智識を集めていきますと、あたかもスーラの絵のごとく、次第に浮かび上がってきて、やがて自分の会社だけの智恵が出現します。

 もともとは単なる知識や情報に過ぎなかったものが、智恵という点の集まりから浮かび上がってきたもの、これが、自分の会社のノウハウであり、特質なのです。それを会社の財産として活用すべきなのです。

 

 

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■【あたりまえ経営のすすめ】1-3-41 【組織編】 組織の財産「共用智」の源は「集合知」に 3116

2022-08-19 12:03:00 | 【心 de 経営】 あたりまえ経営のすすめ1 経営編

■【あたりまえ経営のすすめ】1-3-41 【組織編】 組織の財産「共用智」の源は「集合知」に 3116

 多様化の時代になり、ホンモノ智恵が求められる昨今です。

 世の中には、「専門家」とか「プロ」と呼ばれる人が多数いらっしゃいます。

 ところが、残念なことに、その大半というのが、「エセ専門家」「エセプロ」なのです。

 それが露呈したのが、東日本大震災の福島原発事故ではないでしょうか。

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 ホンモノのプロ、要は「“真”のプロ」とは、どの様な人を指すのでしょうか。

 40年余の経営コンサルタント経験から、最善の策ではないにしても、ベターな策を講じるための智恵をご紹介してまいります。

メモ

■ 1-3章 【組織編】 あたり前のように「組織で動く」には

 「組織で動く」「組織的な活動」等々という言葉を、しばしば耳にしたり、口にしたりします。しかし、それには、どうしたらよいのでしょうか。

 頭ではわかっていても、言葉にして、他の人に説明しようとすると困惑してしまいます。そのような、お悩みの参考にしていただければと考え、連載しています。

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■ 1-3-41【組織編】 組織の財産「共用智」の源は「集合知」

 【組織で動く】 

 オリンピックやプロのスポーツの世界で活躍する人の多くが、「基本を大切にしなさい」ということをいいます。

 往年の名選手、王貞治氏は、ホームラン王として知られていますが、彼の宿舎の畳は、ボロボロになっていたという有名な逸話があります。

 毎日、バットの素振りを繰り返した結果というのです。素振りという、基本を大切にしていることが、毎日の生活の中にも滲み出ているのですね。

 経営管理も、コンサルティングも、やはり基本が大切です。

 ここでご紹介しています「組織の財産」におきましても、基本となる用語の共通認識ができていませんと、ここでお話しますことを軽視して、「そんなこと、わかっている。いまさら学ぶべきことではない」と考える方が大半ではないでしょうか。


 すでにご紹介しましたが、組織の財産をだれもが活用できるようにしたノウハウ集を「共用智」といっています。ここでは、共用智に関連しますと、類似語についてご紹介します。

 たとえば、知るという意味の「知」という文字に類似した言葉はいろいろとあります。

 「知」とは、「ある事項について知っていること」と広辞苑で説明されています。


 この字とよく似た漢字に【智】という字があります。 「知る」という字の旧漢字体でもあります。この「智」は、仏教用語としてよく知られていますが、「物事を理解し、是非・善悪を弁別する心の作用」という意味でもあります。

 仏教では、前者のやさしい漢字の「知とは、一般の分別・判断・認識の作用」であり、後者の複雑な漢字の「智とは、高次の宗教的叡知の意味に用いる」と説明されています。


 知識という言葉も、現代仮名遣いでは、当用漢字にあります、やさしい字の「知識」という漢字を用います。

 後者の旧漢字の持ちます「叡智」というニュアンスを重視しますと【智識】という旧字体は、洗練された「知識」のことを指しますので、ここでは、後者の旧漢字体の「智識」と表記します。旧漢字体の「智識」とは、「正しく教え導く作用を起こすもの」のことです。

 智恵は、経験から導きだされた智識のことです。「智慧」とも書きます。

 これらを集合したものが、【集合知】です。集合知は、さきほどご紹介したWikipediaのような知の集合体を指します。
 集合知とは、「多くの個人の協力と競争の中から、その集団自体に知能、精神が存在するかのように見える知性である」と【Wikipedia】では定義づけされています。


 あたかも、仏教や難しい哲学でも学んでいるような感覚をお持ちになった人も多いでしょうし、そこまで、厳密に理解しなければならないのかと反発される方もいらっしゃるでしょう。

 言葉といいますのは、コミュニケーションの基本手段です。その部分を、おろそかにしたくないですね。

 

 

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■【あたりまえ経営のすすめ】1-3-40 【組織編】 個の財産を組織の財産に 3114

2022-08-18 12:03:00 | 【心 de 経営】 あたりまえ経営のすすめ1 経営編

■【あたりまえ経営のすすめ】1-3-40 【組織編】 個の財産を組織の財産に 3114

 多様化の時代になり、ホンモノ智恵が求められる昨今です。

 世の中には、「専門家」とか「プロ」と呼ばれる人が多数いらっしゃいます。

 ところが、残念なことに、その大半というのが、「エセ専門家」「エセプロ」なのです。

 それが露呈したのが、東日本大震災の福島原発事故ではないでしょうか。

 その対応においても、事後対応においても、専門家と言われる人達な何もできず、口を閉ざしてしまっだではないですか。

 ホンモノのプロ、要は「“真”のプロ」とは、どの様な人を指すのでしょうか。

 40年余の経営コンサルタント経験から、最善の策ではないにしても、ベターな策を講じるための智恵をご紹介してまいります。

メモ

■ 1-3章 【組織編】 あたり前のように「組織で動く」には

 「組織で動く」「組織的な活動」等々という言葉を、しばしば耳にしたり、口にしたりします。しかし、それには、どうしたらよいのでしょうか。

 頭ではわかっていても、言葉にして、他の人に説明しようとすると困惑してしまいます。そのような、お悩みの参考にしていただければと考え、連載しています。

 また、これまで【第1章 経営編】、【第2章 心 de 経営編】をお届けしています。そちらのバックナンバーも掲載していますので、併せてご覧下さると幸です。

 

■ 1-3-40【組織編】 個の財産を組織の財産に 

 「組織で動く」ということは、理念や定款を最上位の判断基準とし、それに基づいて方針を決定したり、計画を策定したりし、また、規定・内規等を定めたりします。これを「ものさし思考」と呼びます。

 そのものさしをどの様に作るかによって、社員がバラバラにならず、全社一丸となって、組織的な動きをすることができるかどうかに大きく影響します。

 そのひとつが、マニュアルです。

 マニュアルにつきましては、賛否両論がありますが、マニュアルに対する認識の違いもありますし、その活用法に誤りがありますと、批判の対象となります。

 適正なマニュアルと、その活用の基本が「温かい管理」です。

 ここでは、マニュアルとは、「企業の日常活動を通じたノウハウの蓄積を形にしたもの」という考え方で、その基本的な考え方をここでご紹介します。


 経営は、種々の経営資源を有機的に組み合わせることにより、生産性を上げることができます。

 たとえば、人という経営資源は、それぞれが個性を持っていて、強みも弱みも異なります。

 それを適切に組み合わせることにより、相互補完ができ、組織としての力を拡大することができます。

 社員一人一人が持ちます知識や経験というのは、バラバラです。たとえ双子でありましても、一人として、同じものを持っていることはないといえます。

 その一人一人の財産は、個々に見ますとバラバラですが、蓄積しますと、大きな塊となります。これが、「企業・組織の財産」なのです。ただし、単なる塊ですと、宝の持ち腐れで終わってしまいます。

 この大きな財産を蓄積し、会員の皆が使えるように整理しますと、ノウハウ集となり、企業の財産は非常に大きなものとなります。

 それを全員が使えるようにするには、必要なときに、ヒントとなる必要な情報を参照できる状態にすることです。それが、マニュアルでありましたり、内規や規則でありましたり、年度方針や、経営戦略などに繋がってゆくのです。

 「個の財産を個に偏在させないで、全員の財産として共用できるようにする」ことが、組織で動く上で重要なことなのです。

 

■【あたりまえ経営のすすめ】 バックナンバー

 あたり前の重要性を知る ←クリック

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■【あたりまえ経営のすすめ】1-3章-0 【組織編】 あたり前のように「組織で動く」には 2112

2022-08-17 12:03:00 | 【心 de 経営】 あたりまえ経営のすすめ1 経営編

■【あたりまえ経営のすすめ】1-3章-0 【組織編】 あたり前のように「組織で動く」には 2112

 多様化の時代になり、ホンモノ智恵が求められる昨今です。

 世の中には、「専門家」とか「プロ」と呼ばれる人が多数いらっしゃいます。

 ところが、残念なことに、その大半というのが、「エセ専門家」「エセプロ」なのです。

 それが露呈したのが、東日本大震災の福島原発事故ではないでしょうか。

 その対応においても、事後対応においても、専門家と言われる人達な何もできず、口を閉ざしてしまっだではないですか。

 ホンモノのプロ、要は「“真”のプロ」とは、どの様な人を指すのでしょうか。

 40年余の経営コンサルタント経験から、最善の策ではないにしても、ベターな策を講じるための智恵をご紹介してまいります。

メモ

■ 1-3章 【組織編】 あたり前のように「組織で動く」には

 「組織で動く」「組織的な活動」等々という言葉を、しばしば耳にしたり、口にしたりします。

 しかし、それには、どうしたらよいのでしょうか。

 多くの経営コンサルタントも、「組織で動く」をわかりやすく説明したり、この課題に取り組んでコンサルティングするのに四苦八苦していらっしゃるのではないでしょうか。

 企業の経営者・管理職も同様に、どの様に現場の実務に活かしたらよろしいのか、頭を悩ましていらっしゃるのではないでしょうか。そのような、お悩みの参考にしていただければと考え、連載しています。

 これまで【第1章 経営編】、【第2章 心 de 経営編】をお届けしています。そちらのバックナンバーも掲載していますので、併せてご覧下さると幸です。

 

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