散歩するなべさん

しょうがなくも所在なく散歩するなべさん。近頃野鳥に目覚めて鳥見お散歩の日々。病気もしたけど時には山歩きに物思い旅ね。

夏の読書

2011-09-18 01:37:16 | 


夏の読書と言えば、

「少し大部な本に挑戦しようかな~。」

と、思ったりするものですが、
今夏は、ついつい気になって、
「原発もの」に手が出てしまいます。
後、政治のていたらくに
「日本中枢の崩壊」とかね。


 

原発のカタストロフィ後は
何かが大きく変わっていいはずなのに、
マスコミはイノセントの振りをして、
相変わらずであるし、
ニュースキャスターも
相変わらずのリングサイド調アナウンスを
止めたりはしません。

原発仕掛け人の大本、元総理は
事故直後はさすがに衝撃を
受けていた様子がありましたが、
先日のインタビューでは、
原発推進のハタは、
さらさら降ろしていないようです。
(当然ですかね。)

 

「チェルノブイリ報告」広河隆一(岩波新書)

 古い本ですが、ぱらぱらっとめくるとほとんど忘れているので、
 今までの不勉強を恥じて、この辺から再読ね。新刊「福島 原発
 と人びと」も早速拝読。

「日本の大転換」中沢新一(集英社新書)

 中沢さん、なかなか気合いが入っています。小冊子ながら出色の
 出来ですね。今までの幅広い思想展開がここにきて一つに結合し、
 火花を散らしているような印象です。柄谷行人の「世界史の構造」
 等と語り口もその対象の扱い方も違うけど、並走してきて、
 「今、交叉してるんじゃないの」という感じもあります。
 中沢さん、「緑の党のようなもの」の設立準備に入っているとか。                       本気だったら参加してもいいけど。

「原子力神話からの解放」高木仁三郎(講談社α文庫)

 11年前の著者が亡くなる直前の本だけど、色々読んでみて、
 これが一番平易で、かつ包括的で、基本文献のような気がしま
 した。

「福島の原発事故をめぐって」山本義隆(みすず書房)

 懐かしの全共闘議長!「磁力と重力の発見」は大部過ぎてなかなか
 手が出せませんが、これなら、と拝読。静かで決然たる語り口。

「戦艦大和の最後」吉田満(講談社文芸文庫)

 ん?何で…? まあ、カタストロフィの中での人間の振るまい、
 と言ったところでしょうか。中井久夫が阪神大震災のカタストロ
 フィの中で活動するとき、「戦艦大和の最後」と大岡昇平の「レイテ
 戦記」が念頭にあったとか、云っていたので、気になっておりまし
 た。蔵書の中にあったのを引っ張り出して、夏の山行きに携行しま
 した。福島の温泉宿や市内散策途中の珈琲屋さんで読むのに気分
 は何だかぴったりでありました。次は「レイテ戦記」挑戦しましょう。

 

さて、あの戦争で、
戦後、人間がどれだけ変わったのか
もう一度反芻しながら、
原発後の人間がどれほど
本気で変われるのか
見続けていかなければなりませんね。

(もう少し原発もの読書続きそうですね。)

 

コメント
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