ごっとさんのブログ

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新型コロナで飲んではいけない市販薬

2020-04-29 10:22:46 | 
微熱とともにのどの痛みや咳が止まらない時、単なる風邪なのかコロナなのか検査を受けるまで判断はできません。

そんな時に闇雲に手持ちの市販薬に頼って、取り返しのつかない症状を引き起こす恐れがあるという報告があります。

先に断っておきますが、こういった話は緊急事態にはよくあることで、科学的、薬理学的に説明がつかないことであり、いわば都市伝説となりそうなことと思っています。

最初の発信は3月14日フランスの保健相がツイッターで、イブプロフェンなどの成分を含む解熱剤はコロナウイルスの症状を悪化させる恐れがあると発信しました。これを受けてWHOの報道官も17日、家庭で服用するならイブプロフェンでなくアセトアミノフェンの使用が好ましいとしました。

ところがWHOはその後イブプロフェン服用を控えるよう勧告はしないと軌道修正するなど混乱が続いています。

また薬剤師によれば、イブプロフェンは多くの市販の解熱鎮痛剤に含まれていますが、これまでもインフルエンザの時にイブプロフェンを服用することで、インフルエンザ脳症を引き起こすリスクがあると指摘しています。

実際の医師も、新型コロナは歴史が浅いので、投薬によってどんな作用が起きるかわかりません。副作用が少なく安全なアセトアミノフェン以外の解熱剤や鎮痛薬は、使いたくないのが正直なところとしています。

また専門家もイブプロフェンだけでなく、新型コロナ感染が疑われたときには、同じ非ステロイド系消炎鎮痛剤であるアスピリンを含む薬も避けるべきとしています。

なぜこういった薬を避けた方が良いのかもメカニズムは分からず、単なる推定にすぎません。ウイルスが体内に入ると、感染した細胞を攻撃するため白血球などの免疫系細胞が、サイトカインというタンパク質を放出します。

非ステロイド系消炎鎮痛剤を服用することで、この放出が過剰に起こり、免疫が働き過ぎて健康な細胞まで攻撃してしまう「サイトカインストーム」を引き起こすことがあります。

新型コロナ患者の場合は肺の組織が破壊され、肺水腫やさらに進んで肺に穴が開き死に至ることもあり得るようです。2003年のSARS流行時、香港では多くの若年層がサイトカインストームで亡くなっています。

このサイトカインストームは単なる免疫系の暴走ですので、これをイブプロフェンが引き起こすというのは証明されていない気もします。

最初に書きましたように、肺炎を引き起こすコロナには、解熱鎮痛剤のある種のものはリスクがあるといっても、それによって症状が改善されるメリットの方が大きいのではないでしょうか。


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