しるしのないカレンダー

定年退職した自由人のBLOGです。庶民の目線であんなこと、こんなこと、きままに思ったことを書いてみたい。

自己責任論

2015年01月27日 | Weblog

イスラム国で人質となった2人に対して「自己責任論」が湧き上がっているそうだ。

自分の意思で危険な場所を訪問したのだから自業自得だという論理だ。そのような人を積極的に救うことや税金を投入することにも批判的な意見が散見されるという。

自己責任論はやっかいな問題で様々な場面で散見される。滑走禁止のバックヤードで滑走し、遭難。莫大な捜索費用がかかる。

アルコール依存症、ギャンブル依存症に罹患し、財産を使い果たした人も保護する「生活保護」=暴力的で家族から見放された人でも保護する。

貧困の事由を問わないのだ。困っていたら保護する。自立支援を行い、自立を助長する保護を行う。

「無差別平等」の原理原則で保護を行うのが趣旨だ。誰でも困ることがあり、その際は権利があるのだから、保護を請求することができる。

ということが明確となっている。「誰でも」ということが重要で、困った時、必要にもかかわらず、ああだこうだと自己責任を言われ、救済されなかったら死んでしまう。「親族を頼れ」「仕事を探せ」と言って突き放せば餓死や孤立死待っている。

社会保障制度において、危機に瀕した国民を保護することは国家の責任である。拉致被害者然り、テロリストに誘拐された邦人然り。自分は自己責任で良い。自ら望んで危険な地域に行ったのだ。そうは言っても現在、囚われの身となれば、国家がいろいろな手を尽くして救済の動きをしている。

国家はありがたい。日本人でよかった。そう思う場合はきっと来る。法治国家日本、国民の義務と権利をしっかり守ることが大切だ。自己責任論はこの際、国民の権利を放棄するものとなる。


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