旅倶楽部「こま通信」日記

これまで3500日以上世界を旅してきた小松が、より実り多い旅の実現と豊かな日常の為に主催する旅行クラブです。

タシチョ・ゾン~ブータンの政庁舎

2012-01-28 13:49:15 | ブータン
首都ティンプー、市街地のはずれ川沿いに堂々とした姿を見せるゾン(修道院・砦など)が、民主主義ブータンの政治の中心となっている。もともと14世紀からの寺がここにあったが、1641年にこの建物がつくられた。正確には現在のものは第三代国王が1965年に改修・再建したものだそうだ。伝統的な様式を用いて釘をつかわずに建てられているとか。

我々が訪れた夕方、国旗をしまうために軍隊の隊列がゾンへ向かって行進していた。


セキュリティ検査を受けて中へ入っていくと、ちょうど国旗を運び出す隊列とすれ違い。


チベット仏教を国教とするブータンでは、政庁舎の建物の中心も寺である。※写真左手の建物

この「キンレイ」と呼ばれる寺の中で2008年の憲法発布もサインされた。
国王の戴冠式もここ。
「東日本大震災」への鎮魂祈祷もここ。




向かって正面にももうひとつ寺がある。

この寺を囲んでいる建物に省庁の執務室があるが、さらに大僧正ジェ・ケンポの部屋、二百人いるという学僧もまた公務員であり、国から給与をもらっている。※この写真の建物に住んでいる


ここを訪れるブータン人は正装としてカムニと呼ばれる布を肩にかけることになっている。※写真はガイドのビケさん。

このカムニの色は立場によってちがっており、一般の人はこの白色、国会議員は青、ダショーとよばれる位をもらった人ならオレンジ色。相手に敬意を払った挨拶をする場合には礼と共にこのカムニを地面にたらす。

2008年に国王の意志で断行された民主化・総選挙により選ばれた国会議員は、このゾンと川をはさんで向かい側に建設された国会議事堂の議会に臨む。

現国王の住居もこのならびにあるが、こちらは撮影禁止。


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