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【読了】 送り火 重松清

2011年01月25日 | 読書

2003年刊行の短編集
様々な物語をつなぐことである私鉄沿線を描いている
相変わらず小さな子を持つ親にしてみると
重松氏の作品は鼻筋につんとくることがある

表題作「送り火」では、郊外の遊園地に臨んだ集合住宅を
無理して購入し、そのために休日もなく働いて
ついには倒れて死んでしまった主人公の父がでてくる

遊園地のそばに住みながら遊園地に連れて行ってもらえなかった
と不平を云う娘に対して、母は子供のために無理した父をかばい
今でもその家から離れられない

何なんだろう
そういう時代もあったのだ
そういう意味では少々苦労しながらも
週に二日の休日は子供たちと過ごせている自分は
よい時代に生まれてきたのかも知れない

最近、子供たちのことを考えて住宅購入を真剣に検討している
重松氏の描く「家族の幸せを思うとき、何故か自分自身は勘定
に入ってなかった」昔の親には到底なれずにいるけれど
大きな借財を背負ってでも子供たちの笑顔を見たくなる






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