毎日、暑い日が続いている。一昨日は既に36.5度に!!!。暑くて、体が溶けそうである。湿度も高い。
この暑い中、真空管を探しに、いつもの場所へ出かけた。
先日1ヶ月前に聞いたときは、EF86は置いてないと言っていたのに、店頭を見ると、Mullard製EF86がしっかりと置いてあるではないか。やっぱり、足しげく通う必要があるみたいだ。
店?の中に入って、店員に聞くと、GEC製のEF86もあるよと。Mullard製よりGEC製の方が高音が綺麗で良く出るとの事。値段も少しお高い。それでも、eBayで探した物よりは安い。ただ、この球はNOSではなく中古。しかし、使用時間は短いらしい。このGEC製は5本位あったが、その中から2本購入した。
まずは外観。EF86のCV型番でCV4085。
最近わかったが、CV型番とは、Common Valveの略とする説と、Civilian Valveとする説がある。Civilian Valveとは民間防衛軍の意味。戦時中の英国でCV-認定規格管制度(1942年~)で生まれたものである。
戦後は、一般品と区別するために、このCV型番が継続して使用れたものとされている。
この辺りの歴史については、イギリスのB.B.Babaniのデータブック「International Radio Encyclopedia」に書いてある。私は読んだ事が無いが、興味の有る人は読んでみても良いと思う。
見て判る通り、Meshメッシュプレートである。しかもメッシュの目が細かい。
製造工場は、KB/Zとあるので、「MOV(Mariconi Osram Valve)Hammmersmith工場」、製造ロットは83**とあるので、1983年製?。
ゲッターは、O型である。ピン周りの配線も美しい。全体に造りがとても繊細で綺麗である。
以前購入したMarconi製と外観を比較してみる。
メッシュが細かいし、全体の造りも丁寧であることが見て取れる。
では、実際に装着して、音を出して見ることに。
まず、ボリュームを絞ったときでもノイズは少ない。Miniwattsと同程度である。←OK。
マイクロフォニックは、大きい。ボリュームのクリック音も拾ってしまう。←これは何とかしなきゃ。
そして、もうひとつ気がついたのは、どうもE80Fよりもゲインが高そうである。
音楽を聴いて見ると、確かに高音が煌びやかで、プレゼンスがとても良い。音が一歩前面に飛び出してくる。
とても派手でダイナミックなドライブ感のある音である。ロックとかジャズを聴くには良い。ギター、オルガンの音が生々しい。
でも、何となく、高音が歪っぽく、長時間聴くと少し疲れる。これは、マクロフォニックのせいか?それとも発振気味?
そこで、翌日、Tube Ringを購入して装着してみた。
このTube Ringは、「Duende Criatura」(Holland)製で、テフロンとチタンで出来たものである。
価格は、1,000円/個程度であった。2個購入。
このリングは使い方に注意が必要である。
リングの装着位置は、出来るだけ管の上部、ゲッターに近い部分が良いと説明書にある。
試しにリングの装着位置を変えてみたが、中央付近につけると、音が少し篭った感じになった。
やはり上部に着けるのが良いようだ。音もクリアー。
装着後は、高音歪みっぽいのが少し取れて、落ち着いて聴ける。それでもダイナミックな感じは残る。
リングの位置をもう少し微妙に調整しても良いかも知れない。
ただ、ボリュームのクリック音は、依然として拾う。
でも、音楽自体は、なかなかしくっりとして聴ける。
機会があれば、他の球にも、このリングを試して見たい。
~7/8 追記~
今日、この状態で聴いて見たが、やはり音がダイナミックで荒々しくて、半日も聴いていると、ある程度の歳の私には疲れてしまう。
と言うことで、また元のMiniwattsのE80Fに戻してしまった。こちらが落ち着く上品な音だ。
せっかくなのでリングは付けておいた。
リングはいくらか効果がありそう。ひとつひとつの音の粒がはっきりする。(気のせいかも?)