先月末(3/30)に交換したオイル・コン(Paper in Oil Capacitor)ですが、いやはや覚醒するのに時間が掛かりました。
売ってくれた店長も、「1ヶ月位は音が変化するので、大切な生き物の成長を見守る様に、気長に様子を見て下さいね。」言ってましたが、まさにその通りでした。
私の場合、平日昼間は、奥さんが、夜は私が聴くので1日計6時間、休日は、10時間位なので、1週間で延べ50時間位通電していることになる。
交換直後から20時間くらいまでは、前のブログにも書いたように、今までとは明らかに違う、いい音で鳴ってくれていました。
ところが、エージングが進み、約50時間~70時間位経過したところで、急に中抜けのスカスカの薄っぺらい音になってしまい、ボーカルも奥に引っ込み、「なんじゃ、この音は?」と思ってしまった。
一体何が起きたのだろうと思い、管を換えてみたりしたが、多少は改善するものの元の印象の音とは違い、酷く落胆し、悩まされた。
そして、その2日後、なんていう事でしょう! 今度は、しっかりとしたボーカル。
音離れも良い。
特に、女性ボーカルものを聴くと、とても良い。
私のお気に入りのダイアナ・クラールとかジェーン・モンハイトとか素晴らしい表現力。
太くて濃厚で艶っぽく、「ゾクッ!!」とする様な色っぽい魅力的なボーカル。
艶があり、丸みを帯びた、円やかなフルアコ・ギター。うっとりしてしまう。
繊細なシンバル。細かい音まで再現。
厚く力強い太鼓やベース。
ひとつひとつの音に存在感があり、ほかの楽器に消される事がない。
楽器はそれぞれの楽器らしく、ボーカルはボーカルらしく、鳴ってくれる。
音像の前後の位置感もある。
兎に角、今回、オイル・コンは、覚醒し本領発揮するまで、時間が掛かることを思い知らされた。
特に、このオイル・コンの場合、50年(半世紀)も寝ていたんですから。
また勉強させられ、いい教訓となりました。
オイル・コンを使うなら、200時間は投げ出さずに様子を見ましょう。
多分、スプラグ・ビタミンQ(Sprague Vitamin Q)なんかも同じでしょう。