My Audio Life (趣味のオーディオ)

真空管オーディオを中心に、私のオーディオチューンアップについて書いています。最近はPCオーディオにも取り組んでいます。

カセットデッキの更なる音質向上。~定電流回路の追加~

2020-06-03 13:39:37 | カセットデッキ

前回は部品の交換でしたが、今回はちょっと回路を弄ってみます。

先日書きました通り、初段の差動増幅回路に定電流源を追加してみます。目論見では歪が少なくなる筈。

(オリジナルの回路)

(変更後の回路)

抵抗の値を変更していますが、これは抵抗値が全く同じものがDALEには無い(DALEは値の刻みが細かいので大体そうなる)ので近似値を使いました。

他には、位相補正用のCRのCを470pFに小さくしています。少しでも高域を稼ぐため。

定電流回路のFETには、部品箱で見つけた2SK170GRを使いました。

これは、その昔にある製品を2SK170⇒2SK30Aへ換装した時の残骸と思います。

定電流源は、データシートによると、この状態(G-Sショート)で2.6~6.5mA位になる筈。

改造作業が終了した状態。汚くてちょっと見苦しい。

改造後の電流測定。

上側についている抵抗2.67kΩの両端の電圧を測定。

まずは、Lチャンネル:3.16V/2.67kΩ=1.16mA 。 これ片側なので合算で2.32mA。

同様に、Rチャンネル:2.441V/2.67kΩ=0.914mA。 合算で1.828mA。

あれ~? データシート通りにならない。

IDSSはバラつきが大きいとは分っているのだが、それにしても、、、規格外。

そう言えば、この2SK170GRは中華製製品から外したものなので、偽物の疑いも?

2SK170や2SK30Aは定番なので偽物も多いとの噂有り。

取り敢えず、使えない訳ではないし、扱う信号も小さいので、この位のアイドル電流でも大丈夫かな。

音出しをしてみます。

音は、確かに細かい音まで聴こえる様になり、見通しも良くなりました。歪が減ったのでしょう。

 

何かのついでがあれば、本物の2SK170GR(生産終了)や、CRDを購入して試してみたい。

CRDもバラつきが大きいので多めに購入が必要でしょう。

 

そうそう、前回の投稿で紹介を忘れていましたが、部品交換で半田を吸い取るには、この道具が役立ちます。

少しの部品交換であれば「半田吸い取り線」でも良いですが、沢山の部品交換する時は、これが便利です。

私は、ずっと愛用していて、とても重宝しています。お薦めです。

 

それにしても、カセットデッキをここまで弄る人はそんなに居ないでしょうね。

人のやらない事をやる、だから面白い。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする