あれから、更なる音質向上が出来ないかと、無い頭を捻って考えました。
そして、やった事は以下です。
(Idea 1) : ヘッドアンプの電源デカップを左右chで分離。
目的はチャンネルセパレーションの改善。
差動アンプの信号経路はこの電解コンデンサを介して閉回路となる為、ここが左右共通だと分離が悪くなる。
そこで電源デカップリングを左右で分けました。下の回路図を参照。
更にグランドもヘッドからの入力部分の根元から左右を分離しました。
基板裏が結構見苦しくなりました。
結果は確かに音の広がりが良くなりました。
OPアンプやDolby ICは、One Chip Dual回路だけど、セパレーションは考えてあるだろう。。。
(Idea 2) : 定電流回路用FET変更。
2SK170は中華製の可能性もあって、気に入らない。
そこで他の機器に使っていた2SK43を取り外して使う事にした。(前記事で書いたのは2SK30Aでは無く2SK43だった)
この2SK43はSONY製で、しかもIdss=7.8mA測定選別品のペア。
以前にアキバのパーツショップで購入。今購入しようとすると結構高価。
ところが、このFETのIdss vs VDS特性図が見つからず少し苦労した。
(Idea 3) : 差動回路のバイアス電流見直し。
ちょっと真面目に負荷線を引いてみた。
差動用FETは東芝2SK389(BL)。デュアルタイプ。この石も今は入手難の上に高価。
電源電圧と抵抗値により、Id=1~1.2mA位が良さそう。
という事は、定電流回路2SK43のIdは2~2.4mA。
2SK43の特性図が無いために、カット&トライ。なんとか2.2mAに合わせる事が出来た。
(Idea 1~3)を実施した回路図がこちらです。
今回も勉強になりました。
(Idea 4) : NF用電解コンデンサを変更。オリジナルは470uF(松下)
BC製220uFとニチコンFG220uFのパラ使いとしました。
経験上、BCはシャキッとした音、FGは中低音強化。
IC 8920の上下にあるシルバーの円筒がBC製電解コン。FGは裏面の金色。
この作業で一番厄介だったのが基板パターンの剥離。作業中に何か所も剥がれました。
経年劣化なのか元々接着が弱いのか、銅箔パターンが簡単に剥がれてしまう。しかも銅箔も薄い。1/2oz?
ここは思わぬ苦労をさせられました。パターンをテスターでひとつずつ導通チェックしました。
そして改良後の音を聴いて久々に感動。胸が高鳴り思わず興奮!
なんとも良い音、見通しも、音の広がりも良くなました。
テープの音って、こんなに良かったのかぁ。
残すところは、ローカル電源とかやって見たい気もするが、大掛かりになるので、一旦ここまで。
やっても部品の追加や交換ぐらいかな。
電源作るなら、学生時代に作った事のあるシャントレギュレータなんかもやってみたいが、今は労力を使い果たして気力が湧かない。暫くは休憩、、、。