僕の前世はたぶんオランダ人。

おもしろきこともなき世をおもしろく

トンレサップ湖の夕闇(カンボジア2日目)

2008年11月21日 | 海外をぶらぶらする

プリアカンを捨てて、

トゥリン君が熱烈に推してきたトンレサップを目指す、

遺跡に食傷気味だったこともあり、

まぁリベートが入るんだろうとは思いながら期待せずむかったトンレサップだったが、

思いがけず素晴らしい景色と出会え、

結果的にこの選択は大正解だったのではないかと思う。。

アンコールワット方面からシェムリアップ中心部を抜け、

そのまま一直線にシェムリアップ川沿いに30分ほど南下する。

と、

チケットオフィスなるところでクルーズ料金20ドルを払う。

けっこう高く感じたが

決裂してここから戻るのもアホくさいので素直にお支払。

湖のほとりでチャオプラヤエクスプレス風な長細い小型船にのり出発。

驚いたことに一人きりの乗船。

船上には船頭、ガイド、自分の3人だけ。

湖上の風が非常に気持ちいい。

リリーという水に浮かぶ植物の説明を聴きながら風を切って進む。

水上生活者とリリーの浮かぶこのあたりはまだ湖でなく川とのこと。

ええ~。

こんなにでかいのに川??

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20分ほどで湖に到着。

巨大すぎる。

波も立たず、

まさに巨大な水たまりにポツンと取り残されたかのよう。

水の終りなんて見えるよしもない。

しばしエンジンを切り湖に漂い風と香りを満喫する。

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いい具合に日が傾いたころ帰路につく。

ほんとに気持ちがいい。

遺跡巡りで「写真をとらないと」と

強迫観念にかられている自分に気づきアホくさくなる。

帰路で子供達のために文房具を買えといわれるが遠慮被る。

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ただ、風があまりにも気持ち良く、

風情を楽しむためビールを飲みたかったので水上売店でアンコールビアを買う。

1本2ドルといわれたのでガイド君のとあわせて2本3ドルで購入。

安易に買い与えてはいけないのだがビールは誰かと飲むに限る。

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90分の船旅を終えて、

船着き場でトゥリン君と合流。

タケオGHへの帰路につく。

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夕闇につつまれるトンレサップ。

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帰りの川沿いの道はとんでもなくブヨが多く、

何度も目にブヨが飛び込む。

途中トゥリン君がカンボジアスープを食おうとしきりと誘うので、

割り勘であることを告げて、

トンレサップ近くのカンボジアスープの店へ。

なんだか日本の鍋と全く同じじゃないか。

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なかなかうまい。

締めに麺を入れるのも日本とおんなじだ。

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2人で食ってビール飲んで4.5ドル。

お安いのう。

約束通り割り勘にして帰る。

帰路、やたら女を勧められるが

ビールのおかげですっかりご機嫌になり、

「ハッピーな気分だから」と断る。

タケオGHまでの帰路、

翌朝のスラスランのサンライズを3ドルでどうかと勧められる。

2ドルならよいと言ったが頑として譲らなかったので決裂し、

22ドルを渡しバイバイする。

トゥリン君おつかれさま。

なにはともあれまずはシャワー。

身体中が赤土まみれなので入念に洗う。

耳の奥深くまで真っ赤だわ。

ここのシャワー、鉄の味がするな・・・。

すっきりすると小腹が減ったので、

昨日と同じくシヴォタ通りをブラブラ南下し、

スーパーラッキーをこえたところに並ぶローカル飯屋へ。

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料理名なんぞ知る由もないが、

自分の知る限り、

「チャーハン」以外にふさわしい名前が見当たらない。

スープ付でおいしく頂いた。

客は仕事明けのドライバー的な男性だらけだった。

タケオに帰る途中スーパーラッキーに寄って、

水と牛乳を購入。

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下痢覚悟で挑んだ牛乳だったが

意外にも日本の牛乳と同じ味でおいしく頂けた。

さらにはお土産のビールを購入。

バイヨン、アンコール、アンカーの3本。

なんつっても安いんだ、カンボジアのビールは。

アサヒのスーパードライがたったの0.6ドル。

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今の為替で60円だもんなあ。

タケオGHで洗濯物だして就寝。


アンコール遺跡ちょっと遠め(カンボジア2日目)

2008年11月21日 | 海外をぶらぶらする

すんげえ蚊に刺されて何度も目が覚める。

数えてみると1泊目にもかかわらず

右足だけで40か所以上刺されており、

アホくさくなって数えるのをやめた。

とにかく蚊の多いゲストハウスだ。。。

トゥリン君が「蚊」と「日本人」しかいないと言っていたのも頷ける。

4時起床で5時にトゥリン君がやってくる。

意外なことにカンボジアの朝はけっこう寒い。

バイクで明け方の風にあたるとなおのこと寒い。

ウインドブレーカーをはおり帽子もかぶったが、

トゥリン君に至ってはジャンバーを着ている。

やはり地元っ子でも寒いようだ。

15分ほどでアンコールワット到着。

マグライトがないと歩けないほどまだ辺りは暗い。

聖池の中央付近はすでに三脚が並んでいるので、

北西部の角付近に陣取る。

FM3a、三脚、レリーズをセットして周囲を見渡すと一眼レフだらけ。

まぁみんな同じような仕上がりだろうけどさ。

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日の出の瞬間を待つ人も多いようだけど、

こういうのは出るまでの青い時間帯が一番好きだな。

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7時にトゥリン君と合流。

バイクでアンコールトムへ入り、

昨日詳しく見れなかった北クリアンへ行く。

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こじんまりして人気のない遺跡だ。

続いてプラサットスゥルプラットを覘く。

12のボロボロの塔が横一線に並ぶ姿はなかなかユニーク。

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何を意図したのかな。

9時バイヨン脇の駐車場で合流。

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この頃になるともう汗だくの暑さ。

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再びバイクに乗って勝利の門からアンコールトムを後にしタプロムへ。

タプロムの西門で別れ、1時間後に東門集合とする。

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入ってすぐ右に苔に覆われた池があり、

なんの案内もないが放逐された年月が感じられ実に美しい。

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中央部の回廊は大きく崩れ、

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樹木に侵食されている。

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さほど大きな寺ではないが、

回廊を出たり入ったりしているうちに

やはり報告感覚を失い軽い迷子になる。

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タプロムから東口駐車場までが予想より長く

やや予定時間オーバーでタプロムを後にし、

1時間半ほどとばして山頂の水源遺跡「クバールスピアン」へ向かう。

前半は住民やら水牛やらを横目に快調にとばす。

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途中、畑の野菜直売所みたいなとこでチンスコウみたいのを頂く。

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1,000リエル。

ヤシの果汁を石釜で煮詰めて糖分をこり固めたお菓子とのこと。

農家の軒先で多くみられる。

小銭稼ぎの産直販売所みたいだ。

横のペットボトルの黄色い液体は何かと思ったらガソリンでした。

葉っぱが短いのがヤシで、

長いのがココナッツなんだな。

バンテアイスレイを過ぎた道半ば、右折した辺りで道が一変する。

コンクリ舗装がなくなり、工事現場のような赤砂道をぶっとばす。

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トラックに抜かれようものなら、

たちまちホワイトアウトして何も見えなくなる。

帰ったら服も身体も何もかも赤茶色をしていた。

クバールスピアンへは12時に着く。

トゥリン君と1時間後に下山する約束をし登り始める。

入口の川で泳ぐ子供たちに先ほどのカンボジア風チンスコウをあげる。

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一様に手を合わせペコッと一礼してから頬張る姿がとても可愛い。

この旅で最も心に沁みた出来事だった。

さほど厳しい山ではないが、

途中太めの白人女性が断念する光景も目にした。

お年寄りは避けた方がよさそうだ。

山頂までちょうど30分。

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ここから川沿いに下りながら遺跡を見る感じになる。

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神秘的なものを想像したがちょっと違った。

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確かに珍奇ではあるが。

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誰がなぜこんなとこにこんな彫り物をしたのか、

まったくもって不思議だ。

遺跡群の終りらへんで滝があり、

白人の母娘がビキニでくつろいでた。

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30分ほど遺跡を見ると元の登り道に合流し、20分ほどで下り入口へ帰還。

ガイドブックに人気のない山道とか書かれていたが、

実際は観光客が多く、

危険な雰囲気は微塵もない。

例えるならば、

「高尾山の山頂に秘宝館があったら」

この表現はかなり的を射ていると思う。

麓のレストランで粗末な昼食。

フライドチキンライスとヤシの実ジュースを注文。

鶏炒飯を期待したら、

ゴロッとしたローカルフライドチキンと白飯なのね。

足元にまとわりつく仔犬に骨をあげながら頂く。

ヤシの実は想像以上に水がつまってた。

当たりだ。

14時出発。

赤土にまみれながら道を引き返しバンテアイスレイへ向かう。

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この遺跡は「赤い」という点で他の遺跡と大きく異なる。

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それだけに灰色の遺跡に見慣れた目には余計に美しく映える。

またレリーフも複雑で立体的なものが多い。

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またそれらの美しさ以上に驚いたのが、

本堂の塔の四隅に塔が建ち、

その塔の四隅にさらに塔がたっていること。

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じゃあこの塔を見ている自分はどこにいるのだろうと、

無限ループへ迷い込みそうだ。

ヒンズーの持つ無限の宇宙観を実にうまく表現している。

とにかく遺跡の美しさでいえばこのバンテアイスレイが群を抜いていると思う。

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バイクで数分走り、近所のアキラ地雷博物館へ行く。

無料との噂もあったが、

シェムリアップ市街からバンテアイスレイ近所に引っ越した時に有料化したようす。

有料つっても1ドルだけど。

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めちゃくちゃこじんまりした建物で、

山積みの地雷以外なにもない。

ビデオ上映が一番興味深かった。

20分ほどで博物館を後にする。

トゥリン君がブラついてるようで不在だったので

ハンモックでブラブラして待つ。

シェムリアップへ帰路、

タケオ遺跡の前で立ち小便をしていると、

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トゥリン君がトンレサップ湖で夕日を見ようと言い出す。

まぁこのまま戻っても予定なかったし、

遺跡漬けの一日にも食傷気味だったので

プリアカンに行ければいいなぁくらいに漠然とした希望しかなかったので、

でとりあえず湖へ向かうことに。