Studio_Rosso 1/43 自動車模型制作日記1

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アベさん完成です

2021-02-01 20:15:25 | その他
本日の山陰は曇り時々雨の天気でした。
朝は寒かったですが雨が降りますと次第に気温が上がって暖かくなりました。
少し位なら外を歩いても上着は要らず・・・ガレージまで物を取りに行くくらいなら全く問題無しでしたね。
雨が降るという事は南風なのかもしれませんね〜。

今日は厨房係もほどほどに忙しかった・・・午後からのティータイムもまずまずだったみたいです。

という事で本日2回目のブログ更新です。
気になる方はこちら(クリックしますと本日1回目のブログに飛びます)をどうぞ・・・
私の方は朝一番から修理にかかり・・・それを発送してから本日の本業です。
そしてこのアベさんも近日中にお客様の元に戻ってゆく事になりますね。

さて本日も制作にかかります。
今日はブレーキディスクをホイールのインナーに戻す所からですね
僕がよく勘違いしてしまうのは・・・実はここなんですよね(笑)
昔の国産車はフロントもリアもホイール/タイヤのサイズが同じなのですが。
今の高級スポーツカー(ミッドシップのね)にはそのが通用しないのですよね。
フロントは小さなタイヤでリアは大きなタイヤ・・・・問題はタイヤだけではなく・・・この場合の理由はリアにエンジンが有るので荷重がリア寄りになってしまう、フロントはエンジンが無い分軽いので前後のタイヤの面圧(同じ面積で受ける重量)を同じにしようと思うとリアはタイヤが大きめになってしまうのです。
ブレーキはフロントが大きくてリアは小さい・・・理由はブレーキをかけた時にフロントに荷重がかかって負担が大きいからなんですね。
小さなホイールに大きなブレーキを入れなければならないのが勘違いのもとです・・・
どうも組立てる時に違和感を感じるのは私だけかもしれませんね。

お客様の指示書の中にリアのランボルギーニのエンブレムを外すというのが有ったので外しました。
このエンブレムはメタルインレットなので一度外しますと使い物にならない可能性が有りますので一応マスキングテープに写し取っておきます。
そしてナンバープレートも取り替えますので元々付いていた横長の海外プレートを外しクリーニングしておきます。
ここはゴム系接着剤だったので良かったです、瞬間接着剤のゼリー状の奴とか使ってあったらメッシュを外してアセトンに浸けてもう一度塗装のし直しとかになって大変な事になりますからね〜

外していたリアのマーカーを塗装しました
ここもトリコロールカラーに・・・と言うご希望なのです
少し斜めに塗り分けてあるのがわかりますかね〜??
お客様から送って頂いた写真ではマーカーが斜めに付きますので塗り分けが少し斜めになっているんですね〜
それと塗るカラーは少し迷いましたね。
普通のソリッドで良いのかクリアー系が良いのか・・・
実車の写真ではマーカーレンズという事も有ってクリアー系の塗色みたいに見えるのですがボディカラーがホワイトだったのでそのボディカラーにまぎれてよくわからないのです。
ただマーカーレンスは透明な素材なのでクリアー系の塗色がボディとの質感も変わってきますので見やすいだろうという判断をしました。

ボディに取り付けました
このボディの塗色がレッドのパール入り(ラメかな??)なのでちょっと目立たないですね。
まあそれはソリッドのカラーに塗っても同じだと思います
このボディカラーが強烈過ぎるのかもしれませんね。
まあ良いでしょうお客様のご希望ですし・・・塗った塗料はマーカーを一旦外してから剥がす事が出来ますからね。
そんな事も有るかもしれないと思って接着剤はゴム系を使っていますしウレタンクリアーでのクリアーコートはしてないのです。

ナンバープレートを作っています
デカールを作って貼付けました
お客様からの指定の番号なので一応ボカシを入れています

ついにタイヤ/ホイールを車体に戻しました
平面の出ているガラスの上で接着しています
ホイールがブラックからゴールドになったことで足回りが軽快になったように見えるのは気のせいでしょうか?
何度も書きますが・・・キャリパーの位置には注意をしましょう(笑)
ここまで来ると完成が見えてきます。

ナンバープレートはウレタンクリアーでクリアーコートしておきます
その上でリアのナンバープレートには封印と止めネジを追加しておきます
フロントは左右とも止めネジだけです。

リアのナンバープレートを取付けました
勿論ですが・・・接着はゴム系の接着剤ですね。
将来またボディ塗装のご依頼を頂く事も有るかもしれませんので・・・念のため。

そして問題のフロントナンバープレートですね
何が問題なのかと言いますと・・・その形状からナンバープレートを付ける場所が無いのです
なので先日アベンタドールロードスターのナンバーの付け方と同じ様なステーをアルミで作って取付けています
ナンバープレートも少し曲げていますが・・・法律違反かな??
でも平面のままですと両端がボディから離れ過ぎて不自然なんですよね。

接着はゴム系接着剤なので脱着は出来ますが・・・平面して付けるならボディに黒いステーを追加しないと付けられないですからそれもボディラインを台無しにしてしまう様な気がしますし・・・
元々の車のデザインに無い物を付けるのはなかなか難しいですね。

そしててんじべーすを元に戻しまして完成でございますね〜
思ったよりも時間がかかってしまいました・・・
明日にはお客様の元にお送りいたします
送り出すときはいつも「可愛がってもらってね」と声をかけて送り出します。
娘を送り出すような心境ですよね〜


明日は定休日なので家内に付き合って隣町まで薔薇の肥料を買いに行く予定です。
軽トラックで行って少し多めに買ってくる予定なんですよね。
家内だけでは軽トラックの荷台に持ち上げられないので・・・運送係ですね(笑)
奥さん孝行しておきます。

今度はメイクアップのアベさんが緊急入院です

2021-02-01 14:20:04 | ミニカー修理
本日一発目の更新です〜。
今日も頑張って2回更新をします・・・こんなブログでも1日に1000人以上の方にご覧頂いておりまして、このブログをご覧頂いている間だけでもコロナに負けず皆さんに元気を出してほしいですからね〜。

この所・・・塗り替えたり加工したりしていたのは全てMRコレクションのミニカーでしたが緊急入院して来たのはメイクアップ製の1/18のアベンタドールでした。
どうやら透明なアクリルカバーを外そうと持ち上げたらミラーに当たってしまったらしいです。
1/18にしろ1/43にしろこの手の事故は非常に多いので皆さんクリアーカバーの脱着時には十分ご注意をお願い致します。

なにかMRコレクションに比べますと外箱が大きい様に感じるのは錯覚でしょうか?
直接比べてないので何ともいえませんが・・・修理の責任の重さでそう感じるのかもしれません・・・

中を確認しますと・・・
キャンディカラーのアベさんが鎮座していました。
右側のミラーが根元からパッキリと折れています
ミラーはディッシュに包まれて別の小箱に入れて送って頂いていました、完璧ですね〜!!

たまに壊れたショックのせいか折れた部品をそのままミニカーのケースに入れて送られる方もいらっしゃいますが・・・
最低でもティッシュにでも包んでケースの内側にでも貼付けておいて下さると嬉しいですね。
一度1/43モデルだったかな〜
そのまま送られましてミニカーのボディにも傷が付いてミラーの塗装もやり直しになって修理代が高くついたケースもありましたので・・・ご注意を。

これが折れたミターの部分のクローズアップです
取付け足は根元から折れています、接着剤は瞬間接着剤だったみたいです。
そしてキャンディカラー特有のクリアーの剥げがあります
キャンディカラーはシルバーを塗ってクリアー系の塗料を塗って最後にウレタンクリアーで仕上げます
シルバーの後で塗るクリアー系の塗料はラッカー系の塗料を使う事が多い為に表面のウレタンクリアーとの密着が弱くて表面のウレタンクリアーだけが剥離する様な現象が起きる事が多いのです。
特に瞬間接着剤等で強力に接着した物が剥げますと通常では問題無い密着性を持っていてもこの様に剥がれます。
このまま取付けますとクリアーが浮いた部分は足に隠れないですね。

よく観察しますとミラーの足の前上側と下側の2ヶ所にクリアーの剥離が見受けられますね
ここの補修をしておかないと先に進めません

浮いてしまったウレタンクリアーの補修をします
ウレタンクリアーに適量の硬化剤を混ぜてクレオスのシンナーでサラサラになるまで希釈します。
何故クレオスのシンナーなのかと言いますと・・・このシンナーはウレタンクリアーに対して攻撃性が弱いのです、短時間ならウレタンクリアーが耐えてくれます。
通常のウレタン用のシンナーを使用しますと比較的短時間で浮き上がってしまいます。
では何故薄めるのかと言いますとボディカラーとウレタンクリアーは剥離しただけで剥がれてしまった訳では有りませんからその隙間に毛細管現象を使ってクリアーを流し込む為なのです。
通常ウレタンクリアーは粘度が高いので毛細管現象が働かず流れませんがクレオスのシンナーで薄める事で流れやすくなりシンナーが蒸発しますとそのまま硬化してしまうのです。
取り敢えず浮いて白く見えている部分は無くなりましたね。

次にボディカラーが完全に剥げている取り付けピンの下側の部分を補修します。
本来ならシルバーを塗ってクリアーブルーを少し盛りますが・・・剥げた部分のほとんどの部分はミラーの足に隠れてしまうので・・・
ひょっとしたら修理後には白い線になって見えると良くないな〜と言う程度なのでクリアーブルーのみタッチアップしておきます。
すこし取付けピンの方にも付いてしまいましたが・・・まあ良しとします。
これだけやっておけば接着部分で見苦しくなる事も無いと思います。

ミラーの足の部分に差し込む為の取付けピンを取付けました
取付け足はその形状が正方形だった様ですのでその正方形の中心に0.5mmの穴を空けます
その穴を0.8mmのキリで広げてゆきます
貫通してしまうと万事休すですからね気を付けましょう。
1/43スケールなら0.4〜0.5mmのピンを使いますが1/18では0.8mmくらいは欲しい所ですね。
こんかいも0.8mmのピンを埋めています

次はボディ側ですね
こちらも足の折れた部分がわかりますのでこの中心に0.5mmの穴を空けて様子を見ます
この穴を0.8mmまで拡大してミラーの足を差し込める様にします
(下の写真は0.5mmの時です)

いよいよ接着です
接着剤が硬化するまで動かない様に細切りのマスキングテープで仮止めしておきます
取付け穴のサイズも丁度良いサイズなのでクルクル回る事は無いですけどね。
接着中に回ったら嫌ですからね〜。

そして修理完了です。
ウレタンクリアーが剥げて白くなった部分もまったくわかりません。


これにて修理完了です、早速今日中にお送り致します。
まだまだ修理患者さんがいらっしゃいまして・・・修理環境が逼迫しています(笑)
今日は終わるだろう・・・明日には終わるだろうと思っているのですが