踊る小児科医のblog

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受動喫煙の診断基準とプロ野球選手の喫煙

2005年03月05日 | 禁煙・防煙
先日のタバコ規制枠組条約(FCTC)発効をはさんで開催された禁煙医師連盟の総会(3/2掲載)では、その他に2つの目立った進展がありました。 一つは受動喫煙の診断基準作成(完成したわけではなく現在様々な状況を想定して作業中のようです)。もう一つは、プロ野球界へのアプローチです。

前者については、診断基準に合致しない受動喫煙は容認するという意味ではなく、あくまで現実におきている事態に対する医学的(あるいは法的)な受動喫煙被害の診断基準作りであり、全ての受動喫煙をなくさなくてはいけないという立場は変わるものではありません。

後者は、もともと一流スポーツ選手の喫煙(特に野球とゴルフ)や少年スポーツ指導者の喫煙について問題視していたところに、例のダルビッシュ投手の喫煙問題(2/22掲載)が重なったこともあり、連盟として「子どもたちに大きな影響力があるプロ野球選手たちの喫煙状況や、球場などでの受動喫煙防止対策、球団の指導などについて、12球団に対しアンケートを実施することも決めた」ということのようです。希望したような、ダ投手や球団への禁煙治療・禁煙指導まではいきませんでしたが、現実は一歩ずつ大きく前進しています。しかし、一方でまた「養老のバカ(の壁)」が何か書いているようで、医学者の恥です。他にどれほど傾聴に値することを書いたりしていても、この一点をもってして他の実績を全てぶち壊すだけでなく、軽蔑せざるを得ません。医学者が反禁煙運動に身を投じているのですから。

受動喫煙:初の診断基準 健康被害を6段階に分類(毎日)
受動喫煙の診断基準作成へ 禁煙推進医師連盟(朝日)