踊る小児科医のblog

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毎年波乱の名古屋国際女子マラソンと世界代表選考

2005年03月13日 | SPORTS
世界代表選考レースの最後となる名古屋国際女子マラソンは昨年に引き続き波乱のレースとなり、初マラソンの原裕美子が2時間24分19秒で初優勝、渋井は風邪の影響か7位に沈みまたしても選考レースに失敗、大南敬は左膝が相当痛そうでしたが「左足の感覚がなくなり、最後は意地で走った」とのこと。後に残らなければいいのですが。

しかし、原の走りと最後のあの苦しそうな表情(吐くのかと思った…)には驚きましたが、それでもスピードは落ちず、大島(旧姓田中)は2年連続で逆転負け。ゴール後の大島の表情をみたかったのですが全然映さず、民放のマラソン番組は相変わらず出来が悪い。それよりも驚いたのは夕方のNHKニュースで原と渋井にだけ触れて、大島については、原がいったん「他の選手」に逆転されたが抜き帰した…、という表現! いくら短いニュースとはいえ2年連続2位で世界代表入り確実のトップ選手のことを「他の選手」はないだろう。これはひどすぎます。NHKは相当おかしくなってますね。渋井は軽い鼻風邪と言ってましたが、この時期にもしかしたらインフルエンザだったのかも。運不運もありますが、マラソンは何が起こるかわかりません。ただ、マラソンではマサカの負けはあっても、マグレで勝つということがないのは確かのようですね。

さて、問題の代表選考ですが、

男子マラソン:世界代表選考レースがすべて終了
 ◇世界選手権代表選考レースの上位日本選手◇
 【福岡国際=04年12月】
★(1)尾方  剛(中国電力)   2.09.10
 (2)大崎 悟史(NTT西日本) 2.10.56
 【別府大分毎日=05年2月】
 (1)入船  敏(カネボウ)   2.09.58
 (3)森下 由輝(旭化成)    2.11.48
 【東京国際=05年2月】
★(1)高岡 寿成(カネボウ)   2.07.41
 (4)堤  忠之(三菱重工長崎) 2.14.37
 【びわ湖毎日=05年3月】
★(3)細川 道隆(大塚製薬)   2.09.10
 (4)奥谷  亘(富士重工業)  2.09.13
 (5)松宮 祐行(コニカミノルタ)2.09.18
※★は代表内定
>残る2枠は、日本陸連後援の別府大分毎日を含めた4大会の上位者から選考される。
>候補には、福岡2位の大崎悟史(NTT西日本)、別大優勝の入船敏(カネボウ)、
>びわ湖4位の奥谷亘(富士重工業)、同5位の松宮祐行(コニカミノルタ)が挙がりそうだ。
>このうち奥谷は、終盤もしぶとく追い、記録的にも優位で、代表入りが極めて有力。
>もう1枠の争いは、大崎は後半の組み立て、入船は優勝の実績、松宮は終盤の粘りでアピールし、議論になりそうだ。

#最後の一枠は、優勝対5位の実績で入船と予想しておきましょう。問題は女子ですが、

女子マラソン:原、小崎は世界代表内定 残り3人の座は
 ◇世界選手権代表選考レース上位日本選手◇
 【東京国際=04年11月】
 (2)嶋原 清子(資生堂)   2時間26分43秒
 (4)千葉 真子(豊田自動織機)2時間27分2秒
 【大阪国際=05年1月】
★(2)小崎 まり(ノーリツ)  2時間23分59秒
 (3)弘山 晴美(資生堂)   2時間25分56秒
 (4)大山 美樹(三井住友海上)2時間26分55秒
 【名古屋国際=05年3月】
★(1)原 裕美子(京セラ)   2時間24分19秒
 (2)大島めぐみ(しまむら)  2時間24分25秒
 (3)江田良子(ヤマダ電機)  2時間24分54秒
 (4)橋本康子(セガサミー)  2時間25分21秒
(★は代表内定)
>残り3人の座は、東京国際2位の嶋原清子(資生堂)、大阪3位の弘山晴美(資生堂)、
>名古屋2位の大島、同3位の江田が争う。
>大島は記録、レース内容とも優れ最有力。
>弘山も強い風の中、終盤に追い上げを見せており有力か。
>嶋原は先頭争いに加わっていないが、終始ペースを保った。
>江田は終盤でスパートし集団を崩す積極性を見せた。

大島は問題なく当確で、残り2枠は、嶋原の追い上げと、弘山の粘り、江田の今日の走りとタイムをどう評価するか。千葉は今回も怪我で欠場だし、今後世界レベルでの活躍が続けられるか正念場ですね。江田という選手は初めて知りましたが、中継では今回で引退ということだけでほとんど情報はなし(いつものことながら一部選手に偏った中継で白けます)。旧姓は北島で、トップクラスで実績は残してきた選手のようですが今回自己ベストを大幅に更新してあの走りでどうして引退? と思ったら、撤回して選考にアピールする構えのようですね。というわけで、予想は「嶋原、江田」としておきましょう。。

毎回マラソンの選考には一波乱ありますが、今回はオリンピックじゃないし枠が各5名なので、それほど問題にはならないでしょう。オリンピックについては一発選考という正論が選手サイドや評論家からもあがっていますが、混乱を避けるためには本来それしかないでしょう。ただ、野次馬的な観客側からすると選考レースがいくつかあった方が楽しみも広がることも確か。

論議さえされないマラソンの五輪代表「一発選考」2004年02月28日(土)
メディアに不利益をもたらす五輪代表「一発選考」2004年02月29日(日) 萬晩報通信員  成田 好三