ゆり根を煮て、ストレーナーなどで裏ごし、砂糖などで味付けして火にかけ、煮詰て | ||||||
ほど良い硬さになったらトレーに移して冷ます。完全に冷めたら30gずつ丸くまとめ、 | ||||||
ラップに包んで絞れば出来上がり。サツマイモとひと味ちがうキントンができました。 | ||||||
材料 | ||||||
ゆり根 | 2こ | 400g | ・・根元を切り取り、鱗片をはがしてきれいに洗う | |||
・・中心の芯の部分は残して、煮物にしてもよい・・ | ||||||
調味料 | ||||||
出汁 | 1カップ | 180cc | ||||
みりん | 大さじ1 | 10cc | ||||
塩 | 一つまみ | 2g | ||||
グラニュー糖 | 大さじ1 | 10g | ・・好みで増減する | |||
作り方 | ||||||
1,ゆり根の鱗片を外して茹でるまでは「ゆり根の煮物」と同じ。 | ||||||
2.茹でたゆり根を出汁とみりんと塩を合わせた煮汁で3~5分煮る。 | ||||||
3.ゆり根を熱いうちに網ザルに移して裏ごしする。 | ||||||
4.裏ごしたゆり根を鍋に戻し、グラニュー糖を加えて火にかける。 | ||||||
5.へらかしゃもじでなべ底から混ぜて、水分を飛ばす。 | ||||||
・・火ははじめは中火、途中から弱火にして焦げ付きを防ぐ・・ | ||||||
6.煮詰まって、ネットリとしてきたらトレーに移して冷ます。 | ||||||
7.1こを30gのボール状に丸めてラップに包んで絞る。 | ||||||
8.包んだまま、まな板に押し付けて底を平らにしてラップを外す。 |
前回に続いておせちのレシピを二つ「ゆり根の煮物」と「ゆり根のきんとん」です。食材とし
て「ゆり根」を使うのは(私にとっては)今回が初めてです。ことの発端は近くに住む次女が、
知人から貰った「ゆり根」を我が家に持ち込んだことです。
持ち込まれたゆり根をなんとかしないといけません。ゆり根といえば、茶わん蒸しの具材しか
知らないので、ネット検索すると煮物やキントンにすると書いてあります。そこでとりあえず
簡単な煮物に挑戦しました。
できあがりを試食して貰うと「栗に似た味でおいしい!」と好評でした。私も試食しましたが
確かに「ほんのりと甘く、ホクホクした食感」が栗のようでした。さっと煮て味付けも薄味に
したのが、ゆり根の持ち味を生かした素朴な味が良かったのだろうと思います。
そこで気を良くして「キントン」に挑戦しました。今度はしっかり強火で煮て味付けに砂糖を
加えました。裏ごしたゆり根は水分たっぷりなので、弱火で煮つめる作業にテマがかかります
が、難しい食材でもなく、調理法も(煮すぎないよう)加熱に気をつけるのがポイントです。
ゆり根は夏に赤い花をつける「コオニユリ」の球根で北海道で栽培されます。普通のオニユリ
は夏になるとそこここで見かけます。わが家の庭の片隅にも花を咲かせます。オニユリとコオ
ニユリの違いは、葉の根元にむかごができるのがオニユリ、むかごができないのがコオニユリ
です。あと、花の大きさがコオニユリの方が小さいといいます。
貰ったユリネは煮物とキントンの試作に使ったので、おせち用に新たに買い求めました。直径
7センチ・重さ130g前後のが200円ほど。ゆり根は捨てるところが根もとの部分だけ・・ほぼ
全量が使えるので高い食材でありません。大晦日までまだ日にちがあるので、おせちづくりに
ゆり根を加えてみてください。珍しい食材なので、皆さん喜ばれると思います。
次女が「知人から頂いたがどうしてよいかわからん!」・とゆり根を三っつ持って | |||||
きました。なじみのない食材ですが「何とかしてみよう!」と、・とりあえずは煮て | |||||
見ることにします。ほっくりとした栗に似た食感で、おいしい煮物ができました。 | |||||
材料 | |||||
ゆり根 | 2こ | 400g | |||
調味料 | |||||
茹で用 | |||||
水 | 2カップ | 360cc | |||
酢 | 小さじ1 | 4cc | |||
煮物用 | |||||
出汁 | 1カップ | 180cc | |||
みりん | 大さじ1 | 10cc | |||
塩 | 少々 | ||||
作り方 | |||||
ゆり根の下処理 | |||||
1.ゆり根をポリ袋から取り出して、おがくずを洗い流す。 | |||||
2.根元にナイフの刃先を入れグルリと一回りさせる。 | |||||
3.ゆり根の鱗片を指ではずし、土とゴミをきれいに洗う。 | |||||
4.傷ついて茶色になった部分を削り落とす。 | |||||
ゆり根を茹でて味付けする | |||||
1.水2カップを煮立て酢を入れてゆり根を茹でる。 | |||||
2.茹でる時間は30~40秒ほど。 | |||||
・・あらかじめ、煮物用の出汁とみりん・塩を温めておく・・ | |||||
3.茹でたゆり根を煮汁に入れてそのまま冷ます。 | |||||
4.煮汁からゆり根を引き揚げ、ざるなどに広げて水気を切る。 | |||||
5.ゆり根の大小を合わせてまとめ、形作りして盛りつける。 |
トコブシ・・別名「ナガレコ」と言い「フクダメ」ともいう。アワビに似ていて違うのは | |||||
殻の穴の数で、アワビは4~5こ、トコブシは6~8こです。トコブシをおせちにする | |||||
のは、別名のフクダメに由来し「福が溜まるように」と願いを込めることにあります。 | |||||
材 料 | |||||
トコブシ | 20こ | 500g | ・・殻と身の両面をたわしでこすり洗いしてザルにあげる | ||
調味料 | |||||
出汁 | 1/2カップ | 90cc | |||
日本酒 | 1/2カップ | 90cc | |||
みりん | 大さじ2 | 20cc | |||
淡口醬油 | 大さじ1 | 10cc | |||
作り方 | |||||
1.調味料全部を鍋に入れ、煮たててアルコ-ル分を飛ばしておく。 | |||||
2.別の鍋に湯を沸かし、(洗った)トコブシを湯通しする。 | |||||
・・熱湯にトコブシを入れ、一呼吸で引き上げる(10~20秒程度)・・ | |||||
3.引き上げたトコブシを、1.の鍋の煮汁に入れ、中火で煮る。 | |||||
4.4~5分煮て火を止めて、そのまま冷ます。 | |||||
5.冷めきったら、ジップロックに煮汁ごと入れて冷凍する。 | |||||
6.おせち盛りつけのときは、解凍してペーパーで水気を拭き取る。 |
レシピはおせち二題「クルマエビの旨煮」と「トコブシの煮つけ」です。おせちの食材の中でも
この二つは値段が高い筆頭格・・年末に近づくにつれ値段が上がります。安いうちに買って調理
をし、冷凍保存しておきます。大晦日の前日に解凍してお重に詰め合わせます。
クルマエビの値段は1尾250円と200円でした。店ごとに値段がまちまち、そのうえ日ごとに変
わるので二度に分けて買います。1尾の大きさは体長18cm、重さが25gほどでした。トコブシは
100gが600円、1こ20g大のものが120円でこれもけっこうな値段です。
ここで細かい計算をします。クルマエビ1尾25gの可食部は11.2g(アタマと皮と尻尾が全体の
55%で食べるのは45%)。一方トコブシは可食部40%、2こ40gのトコブシの正味は16gです。
これを数の子と比べてみます。我が家が買った数の子は500g(15羽)3000円でした。「羽=
はね」は数の子の数え方で、一つを1羽と数えます。
数の子は高い食材ですが1羽(約33g)が200円です。同じほどのクルマエビは(可食部に換算
すると)約3倍の600円、トコブシは480円です。クルマエビとトコブシが、おせち食材で高い
もの筆頭格というのは、以上でお分かりと思います。
これから年内にかけて色んな食材が高くなる。クルマエビは私が買った店で、昨日1尾350円で
した。1尾の大きさが違えば単価も違うので、2倍近く値段が上がったとも言えませんが・・・。
これから気をつけないといけないのが「蒲鉾」で、これが20日過ぎると一気に値上がりします。
蒲鉾はおせちの一品にしたり、お雑煮の具材にします。また、年内に食べるのに使う食材です。
普段食べる蒲鉾は1本が200円程度。それが20日過ぎると一斉に姿を消し、一本が600円以上の
正月用の蒲鉾に変わってしまう。どの店も、申し合わせたように高い蒲鉾が並んでいます。
数年前まで、25日ころまでは安い普通の蒲鉾が買えたのが、段々に早まってきました。一家の
台所を預かる主婦にとって、蒲鉾の値段の変化は年末の関心事の一つと言えます。
おせちを作る家が減って、出来合いを買う家が増えました。三人の子の家も「おせち」は年内に
作るものから「宅配で届く」ものになりました。そんな中、「手づくりのおせち」を続けている
方々は、年末商品が値上がりする前・・今のうちに買っておくのがおすすめです。
年内の早いうちに活けの車エビを煮て冷凍しておき、30日に解凍して重詰めの | |||||||
用意にかかります。味つけは薄味で仕上げるだけで十分に美味しい一品になり | |||||||
ます。塩茹でして冷凍し、解凍してから味つけしても出来上がりに変りありません。 | |||||||
材料 | |||||||
クルマエビ | 8尾 | 200g | |||||
調味料 | |||||||
塩茹で用 | |||||||
水 | 3カップ | 540c | |||||
塩 | 大さじ1 | 10g | |||||
旨煮用 | |||||||
出汁 | 1/2カップ | 90cc | |||||
日本酒 | 1/2カップ | 90cc | |||||
みりん | 大さじ3 | 30cc | |||||
砂糖 | 大さじ1 | 10g | |||||
淡口醬油 | 大さじ1 | 10cc | |||||
作り方 | |||||||
エビの下こしらえ | |||||||
1.塩茹で用の熱湯にエビを入れて茹でる。 | |||||||
2.エビが浮き上がったら引き揚げて氷水に入れる。 | |||||||
3.(数分置いて)引き上げ、ペーパーで水気を拭き取る。 | |||||||
エビを味つけして冷凍する | |||||||
1.旨煮用の調味料全部を鍋に入れて煮立てる。 | |||||||
2.煮立ってから1分間煮て火を止めて冷ます。 | |||||||
3.煮汁にエビを入れて弱火にかけ(煮立てないで)6~7分煮て火を止めて冷ます。 | |||||||
4.エビを煮汁から引き上げ、ペーパーで水気を拭き取ってラップで包む。 | |||||||
5.ジップロックに入れ、中の空気を抜いて、冷凍庫に入れる。 | |||||||
6.煮汁も冷凍しておく(エビを解凍したあと煮汁にくぐらせる)。 | |||||||
解凍して盛り付ける | |||||||
1.エビと煮汁を解凍して鍋に入れ、温める程度に煮て引き上げる。 | |||||||
2.頭と尻尾を残して皮むきして器に盛りつける。 |
だけの煮物です。丸こんにゃくを使いましたが、好みで四角いのをサイコロにして
もOKです。ポイントはしっかり味を含ませること・・単純ですがおいしい煮物です。
材 料
丸こんにゃく 2パック 500g ・・生芋こんにゃくがおすすめです
調味料
創味つゆ 大さじ 3 30cc
溜まり醬油 大さじ 2 20cc
みりん 大さじ 3 30cc
日本酒 1/3カップ 60cc
だしの素 1パック 8g
作り方
1.こんにゃくを茹でてザルに揚げる。
2.調味料全部を鍋に入れ強火にかける。
3.煮汁が沸きたたらこんにゃくを加え、弱火で煮汁が無くなるまで煮る。
4.煮汁が無くなったら火を止めてそのまま冷ます。
料理法はあとで考えます。天ぷらが良いが、こうした活けエビは素人には扱いがむつかしい。
生のままお造りにしても・・と思い悩み、結果的に塩焼きにしましたが、これが正解でした。
材 料
車エビ・活 2尾 100g
塩 適宜
シソの葉 2枚
金串 2本
作り方
エビに金串を打つ
まな板の上にエビの腹を下にペタンとおく。
エビのシッポのところに串を刺し、口のところまで串の先を通す。
・・くしを、エビの腹皮すれすれに(身の真ん中を避けるように)打つ・・
焦げつきを防ぐため、アタマとシッポを、アルミホイルで包む。
・・焦げ付きがOKのときは、この作業は不要・・
グリルを点火して予熱する。
グリルが熱したら、焼き網にエビを並べ3~4分焼く。
・・焼き過ぎに注意!3~4分焼き火を止めて余熱で火を通す・・
グリルからエビを出してまな板に移し、アルミホイルを外し串を抜く。
器にシソの葉をおき、エビを盛り付けて出来上がり。
ニシンは身欠きのソフトニシンと乾燥ニシンを、昆布は真昆布のだしがらと日高昆布を使いました。食材として扱いやすさを比べると、ニシンはソフト、昆布はだしがらでした。乾燥ニシンは戻すのが面倒ですがソフトは扱いやすい。昆布も「だしがら」なら短時間で煮ることができます。日高昆布を煮るときは少量の酢を加えて煮込みます。酢の加減と煮る火加減が難しく、煮すぎると昆布が煮溶るので、出来上がりまでは目が離せません。
レシピの調味料の分量は目安ですが、煮る時間が長く煮るほどに味が濃くなるので、始めは控えめに薄味から煮てください。温かい新米ご飯にぴったりな煮物です。
ニシンの昆布巻きはおせち料理の一品ですが、ここ何年も作っておりません。作ろうと思い
立ったのは、魚屋さんで身欠きにしんを見かけたからです。にしんと昆布を水に戻し、にしん
を昆布で巻いて竹の皮紐で括って・・と、けっこうテマヒマがかかる料理でした。
材 料
日高昆布 120cm 60g
身欠きにしん 4枚 80g
酢 大さじ2 20cc
日本酒 1/3カップ 60cc
砂糖・黄ざら 大さじ3 30cc
醬油 大さじ3 30cc
竹の皮 1枚
身欠きにしんの下拵え
身欠きにしんを米の研ぎ汁に漬けてやわらかく戻す。
戻したニシンの鱗や汚れをとって、背割りにして4センチ巾に切る。
昆布の下拵え
昆布を3カップの水に10分ほど浸して引き上げる。
・・昆布を浸した水は後で昆布を煮るのにつかう・・
引き上げたコンブを7センチの長さに切り分ける。
竹皮の処理
竹皮水をくぐらせてしなやかにして、二つに切り分ける。
1枚はたてに切れ目を入れて、昆布を煮る時に使う。
あとの一枚は、タテ3ミリ巾に細切りして、昆布を結ぶのにつかう。
ニシンを昆布で巻いて煮る
ニシンを昆布の端に置き、くるりと巻いて細切りした竹皮で結ぶ。
なべ底に切り目を入れた竹の皮を敷いて、その上に昆布巻を並べる。
昆布を浸した水を、昆布巻がかぶるくらいに入れ強火にかける。
沸騰したら酢大さじ2杯を加え落としぶたをして、中火で1時間ぼど煮る。
昆布巻に串を刺しスッと通れば、日本酒・砂糖・醤油を加え煮汁が1/3になるまで弱火で煮る。
・・煮汁が少なくなったら、煮汁をスプーンで掬って昆布巻にふりかける(煮あがるまで繰り返す)・・
煮汁が1/3以下になったら火を止め、そのまま冷まして出来上がり。
出されると「ン?」と思われるかもしれません。でもおいしい煮物で、かぼちゃと小豆の相性
が実によろしい。作り置きして、おやつにデザート感覚でたべても良いと思います。
材 料 ・・2人分
かぼちゃ 150g ・・3センチ大に切る
茹で小豆 150g ・・前作「ぜんざい」にする前の茹で小豆を使う
濃口醤油 小さじ2 8cc
砂糖 小さじ2 8g
水 3/4カップ 135cc
作り方
鍋に水とかぼちゃを鍋に入れて中火で5分茹でる。
・・かぼちゃが少し硬いくらいが良い。煮すぎないこと・・
醤油と砂糖を入れ、弱火にして5分煮る。
茹で小豆を加え、更に5分弱火で煮てできあがり。
いとこ煮は、冠婚葬祭につきものの料理でしたが、今はどうなのでしょうか。
私が幼少の頃は、お正月に「いとこ煮」が煮てありました。実家のいとこ煮は
小豆を軟らかく煮て砂糖で味つけした「茹で小豆」でした。
ここで小豆のお習いをします。小豆の原産地はアジア極東地域で、日本には中国から渡来したと言いますが、中国と日本の小豆はDNAが異なり、別種のものと言う説があります。あずきの名の由来は、「ア」は赤を、「ズキ」は溶ける
ことを意味し、他の豆とくらべ調理時間が短いことを意味したと言います。
英語表記は「adzuki bean」です。
わが国では古くから親しまれ、縄文時代の遺跡から発見されており、古事記にその記述があります。我が国や中国、朝鮮ではあずきの赤色に厄除け・魔除けなどの神秘的な力があると信じられ、行事や儀式に供されてきました。正月にいとこ煮をたべ、11日の鏡開きにぜんざいを作って食べるのは、小豆をたべてその年の厄除け・魔除けを願う意味があったと思われます。
かぼちゃと小豆は相性が良い食材と言います。かぼちゃは煮過ぎずにホックり感が残るように煮るとよりおいしく感じます。小豆を煮るのが面倒なら缶詰めの茹で小豆で作るのも一法です。この冬、コロナ感染厄除けの願いをこめて、
ぜんざいといとこ煮をたべて欲しいと思います。
正月が明けて11日はお供え餅を小割りして焼き、甘く煮た小豆に加えてぜんざいにして
食べる・・鏡開きの行事です。鏡餅はカチカチに硬くなって包丁では切れず、木槌などで
餅を叩いて割るところから「鏡開き」と言うようになったと言います。新年行事の一つです。
材 料 ・・4人分
小豆 1パック 200g
グラニュー糖 150g
餅 4こ 200g
水 適宜
作り方
1.小豆を水洗いして鍋に入れ、水3カップ加えて火にかける。
2.沸騰したら2~3分煮て、小豆を煮汁ごとザルにあげて煮汁をきる。
・・小豆独特のあく抜き・・渋を抜く作業です・・
3.茹でた小豆を点検し、煮えていない硬い小豆があったら取り除く。
4.小豆を鍋に戻し、水3カップ入れて中火にかけ30分煮る。
・・途中、煮汁が少なくなったら適宜水をつぎ足す・・
5.小豆が大きく膨らんできたら火を止めて、小豆をザルでこす。
・・煮汁はこのあと、甘煮にした小豆に戻すので捨てない・・
6.小豆を鍋に戻しグラニュー糖を加え、弱火で20分ほど煮込む。
・・味見して甘味が足りないときは、適宜グラニュー糖を加え好みの甘さにする・・
7.一旦火を止めて冷まし、砂糖を小豆に沁みこませる。
8.5の煮汁を鍋に戻して火にかけて温める。
9.お餅を焼いてお椀に入れ、8の小豆を煮汁ごと加える。
ました。具材はなにもなし、ただお餅一つ入っただけのお雑煮でしたが、なんとも上品な
お味で、以来白味噌仕立てにはまりました。レシピは真反対の具沢山のお雑煮です。
材 料 ・・2人分
丸もち 2こ 100g ・・オーブントースター又はグリルで焼く
人参 2切れ 40g ・・皮剝きして8ミリ幅の半月に切り、塩茹でしておく
大根 2切れ 60g ・・皮剝きして6ミリ幅の筒切りにして塩茹でしておく
ホウレンソウ 3本 40g ・・塩茹でして絞り、3センチ長さに切る
里芋 1こ 60g ・・皮むきして半分に切って塩茹でしておく
エビ 2尾 40g ・・頭つきを塩茹でしておく
調味料
出汁 1.5カップ 270cc ・・水500ccに昆布5㎝、削り鰹一つかみで作る
白味噌 大さじ2 20g
作り方
鍋に出汁を入れて火にかける。
沸き立ったら、茹でた人参、大根、里芋を入れて煮る。
白味噌を溶き入れて2~3分、中火で沸き立たないように煮る。
・・ここでは、具材に白味噌をなじませる・・
お椀に焼いた餅を中央に置き、人参、大根、里芋を盛り付ける。
白味噌のつゆを張り、ほうれん草とエビを盛り付けてできあがり。
レシピは「お雑煮二題」・・淡口醤油と白味噌仕立の二つの味で作りました。私
が育った実家のお雑煮は、いりこのだしで具材は白菜とかまぼこだけで味つけ
は醤油味の「すまし仕立」でした。
今回食べたお餅は1こ50gですが、実家のお餅は一つが150g程の草鞋のよう
な大きさで、若いころは3つも食べました。それを実家の隣の小父さんは八つ
も食べた・・当時近所で話題になりました。
因みに、一つ150gの餅八つの摂取熱量を単純計算してみます。餅100g当りの
熱量は234Kcalなので、餅八つ=1.5×234×8=2808Kcalになる。昭和30年
(1955年)ころの話です。
江戸時代、大人一人1日3合(年間1石=150キロ)の米を食べたと言います。
最近の消費量(2020年)は、年間一人当り50.7キロ(令和2年)、1日あたり
140g(0.9合)でした。消費量のピークは昭和37年(1962年)で118.3キロ
(1日当り2.2合)。以後毎年減少を続け、60年の間に約6割も減った勘定に
なります(米の消費量は農水省ホームページより抜粋)。
話をお餅に戻して・・お餅はやっぱりおいしいと思います。普段はあまり食べ
ないお餅ですが、正月三が日は色んな具材を加えた「お雑煮」を楽しんで欲し
いと思い、お雑煮二題・・「すまし仕立」と「白味噌仕立」をお送りします。
お雑煮は夫々の家庭の味と具材があって、これが決め手!と言うものはないと思います。
レシピは、すまし仕立で具材もありきたりなものを使いました。栄養成分は下に表示しま
したが、カルシウムが少ないのは、おせちの「田作り」をたべてバランスをとってください。
材 料 ・・2人分
丸もち 2こ 100g
人参 2切れ 40g
ホウレンソウ 3本 40g
乾し椎茸 2枚 10g
鶏もも肉 2切れ 60g
エビ 2尾 40g
蒲鉾 2切れ 20g
調味料
出汁 1.5カップ 270cc
淡口 小さじ2 8cc
日本酒 大さじ2 20cc
作り方
鍋に出汁と淡口・日本酒を入れて火にかける。
沸き立ったら鶏モモ肉・人参・戻した椎茸を加え3~4分煮る。
味見して吸い加減に調え、火を小さくしておく。
お椀に焼いた餅を中央に置き、具材を適宜盛り付けてつゆを張ってできあがり。
クリスマス・イブの今日、今年も残すところあと1週間になりました。老夫婦二人きりの世帯も忙
しくなります。形ばかりのX’マスの飾りを始末して、狭いながらの家の掃除をしないといけません。
28日からは、お鏡と小餅をつくり、おせちの用意にとりかかります。
おせちは一時、出来合いにシフトしましたが長続きしません。元通りになりましたが、作るものは
黒豆、田作り、数の子、きんとん、金柑の甘煮に、あとは炒り鶏だけ。このうち大晦日に作るのは
炒り鶏だけです。黒豆から金柑まで全部作り置きができるので、おせち作りはラクになりました。
銀行勤め現役のとき帰宅するのは10時頃。それから一品ずつ下こしらえして煮炊きしましたが、
若いからできた芸当・・と自分でも感心します。勤めに芽が出るように・・との思いで、毎年クワイ
を料理してきました。縁起物ですが、毎年食べても霊験あらたかにはなりませんでした。
クワイの煮立て・温かいうちは、独特な苦味とほのかな甘みがあっておいしいですが、冷めると
食感がパサついて、口当たりが良くない・・茹で栗に似ていると思います。食品成分で比べると、
クワイの水分は65.5%、栗は58.8%. さつまいもが66.4% 対してジャガイモは78.1%でした。
食品成分を調べると、クワイは野菜の部にありました。私はこれまで、クワイは芋類と信じていま
したが、とんだ間違いでした。因みにユリ根も野菜でした。
レシピ「クワイの旨煮」は茹でてから皮むきしますが、初めて作る方には取りつきやすいと思います。
一緒にお送りする「炒り豆腐」二題・・年末の忙しいとき、簡単にできて作り置きできる惣菜です。
年の瀬の、お役に立てばと思いお送りします。
自作のクワイを使った「芽出しクワイの旨煮」です。これまでは、皮をむきクチナシで色づけして
から味つけしましたが、レシピは変則・・手抜きです。クワイを茹でて冷まし、六方に剥き色づけ
した煮汁で煮ました。茹でてあるので柔らかく六方に剥きやすい・・始めて作る方にお勧めです。
材 料 クワイ 10こ 220g
米のとぎ汁 4カップ 720cc
クチナシの実 1こ
水 2カップ 360cc
さとう 大さじ 5 50g
あじ塩 小さじ 1/2 2g
鰹まる 小さじ 1/2 2cc
作り方 クワイの下こしらえ
クワイと米のとぎ汁を鍋に入れて茹でる。
沸き立ったら弱火にして30分ほどフツフツ煮る。
火を止めて鍋のまま冷まし、クワイを水洗いして
たっぷりの冷水につけて一晩おく。
クワイを六方に剥く
浸したクワイをザルに揚げて水気を切る。
クワイの根元から芽に向けて皮を剥く。
6角をイメージして大胆に包丁を入れる。
・・芽を切り落とさないように注意!・・
最後に、根元を座りが良いように切り落とし
芽を1㎝ほど残して切りとる。
煮汁をつくる
クチナシを刻んで茶袋に入れて水と一緒に
火にかけ、沸き立ってから10分ほど煮る。
煮汁が濃い黄色になったら、茶袋をとりだし、
さとう、あじ塩、鰹まると、六方剥きしたクワイ
をいれて、中火で10分ほど煮て火を止める。
そのまま冷まして「芽出しクワイ」できあがり。
酒の肴に・・
茹でたクワイを芽と根元を切り落とし、横二つ
に切り上記の煮汁で煮る・・皮はあってもよい。
ごぼうの牛肉巻きは、又の名を「牛肉の八幡巻き」といいます。八幡巻きはごぼうが
主な材料です。下味をつけて煮たごぼうに、ウナギ、穴子、ハモの皮や肉などを巻き
つけて、付け焼きにしたり、甘辛く煮込んだ料理です。濃い味につくるので、弁当のお
かずに重宝します。京都・石清水八幡宮がある八幡が、ごぼうの名産地であったこと
にちなんで名づけられました。
も一つのレシピは「クジラ肉の大和煮」です。生姜と煮るので「しぐれ煮」ともいいます。
国際世論のおかげで、捕鯨が大巾に減らされ、おいしいクジラ肉が極端に少なくなり
ました。わたしが好きな「尾の身」や「ベーコン」のホンマモンは、殆んどみかけません。
あっても途方もない値段で、年金暮らしでは手が出ませんが、いわし鯨なら手ごろな
値段で買えるし、鯨肉のおいしさも味わえます。生姜焼きなんか、本当においしいです。
料理は類似のもが多く、分別も曖昧でレシピの名づけに戸惑うことがあります。
大和煮としぐれ煮のちがいは、生姜にあると思います。しぐれ煮には生姜が必須
ですが、大和煮は生姜を必須としません。大和煮は明治10年代に、鶏肉で作った
のが初めで、その後、軍の携行食糧として牛肉の缶詰をつくり、牛肉の大和煮と
呼ぶようになった・・といいます。
むかしの人は、哺乳類のクジラを魚類と思い、それが途方もなく大きいので魚偏に「京」
・・1兆の1万倍=10の16乗・・をあてたと言います。わがスパコン「京」が、米国のIBMの
スパコンに抜かれて2位になった(6月18日の最新のランキング)そうです。1位挽回に
富士通は、次世代「京」に着手した(6月25日夕刊)と報じています。どこの業界でもそう
ですが、抜きつ、抜かれつの競争の繰り返しなんですね。ご苦労なことと思います。
レシピ№301で「こんにゃくの牛肉巻き」をお送りしましたが、これはそのごぼう版・・早く言えば牛肉の
八幡巻きです。八幡巻きの本家は、やはりうなぎでしょうが、素人ではとてもムリ・・牛肉なら何とかしの
げます。とり肉で巻いてもおいしそう・・とり肉なら皮の旨さを生かして作りたい・・次回チャレンジします。
材 料
牛もも肉 薄切り 200g
ごぼう 2本 150g
醤油 大さじ 1 10cc
創味つゆ 大さじ 1 10cc
日本酒 大さじ 1 10cc
鰹まる 小さじ 2 10cc
みりん 小さじ 1 5cc
作り方
ごぼうを煮る
ごぼうをたわしで洗い、6cmに切りそろえる。
水から中火で茹で、沸きたってから数分して
醤油小さじ1(分量外)を加え、おとしぶたを
して、煮汁がなくなるまで煮る。
ごぼうに肉を巻きつける
下煮したごぼうをザルにあげ、煮汁を切る。
牛肉を広げごぼうをのせて、巻きつける。
1回転半したところで、牛肉を切りはなす。
肉巻きを焼き付ける
フライパンを中火にかける。熱くなったら
肉巻きの合わせ目を下にして焼きつける。
・・こうすると、肉がバラけません・・
あとは、コロコロ回して焼きつける。
肉巻きを煮込む
なべに、水1カップと調味料を全部をいれ、
焼きつけた肉巻きを加え、中火で煮込む。
途中で火を弱め、煮汁が少なくなり、煮つま
ったらできあがり。火を止めそのまま冷ます。
レシピは薄味なので、弁当のおかずにする
ときは、少し濃い目にします。
食べよい長さに切ってもりつけます。
気持ちが良い・・家人の記憶では、最高46こ作った・・と言います。その食欲が、今は孫たちに受け継がれています。
材料のうち、ジャガイモ、玉ねぎ、グリーンピース、ズッキーニ、とうもろこしの五つは前の畑でとれた野菜です。
材 料 じゃがいも 4こ 800g ・・皮むきして3~4cm角に切る
にんじん 1/2本 100g ・・茹でて、うす切りして1cmの角切り
とうもろこし 2本分 120g ・・茹でて、粒々を切り離す
玉ねぎ 1こ 230g ・・1cmの角切り
ズッキーニ 1/2本 80g ・・うす切りして1cmの角切り
ピーマン 2こ 100g ・・1cmの角切り
バター 少々
グリーンピース 1/2カップ 90g ・・塩茹でする
ハム 4枚 60g ・・1cmの角切り
小麦粉 適量
玉子と牛乳 1こ ・・ときほぐして牛乳とまぜる
パン粉 適量
塩・胡椒 少々
作り方 コロッケのタネをつくる
1.ジャガイモを茹でて、マッシュポテトをつくる
2.にんじんととうもろこしをバターで炒める。
・・茹でてあるので、水分をとばすためです・・
3.玉ねぎ、ズッキーニ、ピーマンをバターで と
ざっと炒め、塩・胡椒で味つけする
4.マッシュポテトに、2・3全部に、ハムと
グリーンピースを混ぜ込む。
コロッケの形にまとめ、パン粉をまぶす
1.コロッケのタネを小判型にかたち作る
2.まとめたタネに、小麦粉をまぶし
3.溶きたまごにくぐらせて、パン粉をまぶす
衣にコーンミールを使うと、吸油率が少ないと
聞いたので試しました。香ばしく揚がりますが、
パサツキがあり、口当たりが硬いと感じました。
コロッケをオイルで揚げる・・温度は180度前後
ソースをつくる
赤ワインとトマトケチャップを等量混ぜ合わせ
一煮立ちさせてできあがりです。
レシピの材料で、1こ60gのコロッケが20こできました。
一筋縄に行かない代物と思います。
誰にでもできる簡単な料理なのに、煮ても、焼いても、蒸しても、茹でても、それを何回作っても、
同じようには出来上がってくれません。
卵料理の中では、蒸し物の「茶碗蒸し」が(私としては)一番相性が良く、これはまず失敗なく出上がりますが、
蒸しあがりの出来と味は10回やったら、10回とも微妙に違います。ここが素人の悲しさです。
目玉焼きも10回焼いて、出来上がりは10回とも違います。今日の目玉焼きは申し分なく美味しく焼けた・・・
と満足する日は少ないです。
前置きはさておき、だし巻きは「茶碗蒸し」に次ぐ得意な卵料理ですが、一昔前に比べてずいぶん腕が落ちました。
味は大丈夫と思うのですが、以前ですと焼くとき箸で簡単にくるくる巻けたのに、火の加減が弱いのか、
鍋の手入れが悪いのか分かりませんが、箸だけで焼くのがむずかしくなりました。
時にはフライ返しを使うようになりましたが、焼き上がった味は箸でもフライ返しでも変わりません。
素人の私たちは、ムリしないでフライ返しを使って手早く焼く方が、美味しい「だし巻き」が焼けると思います。
レシピでは、仕上がり調整に巻き簾を使いましたが、これは出来上がりをきれいにしたいときに使う奥の手です。
ふだん、家で食べる「だし巻き」なら、焼きあがったらてまひまかけず、温かいうちに食べるのが一番・・です。
「だし巻き」はたいていの食品スーパーに置いてありますが、値段のこともともかく、材料から自分の目で
確かめて、てまひまかけた卵焼きを家で作る・・・これは美味しいですよ・・・一度お試しください。
「コツ」は何回も卵液を網でこして、滑らかにする・・・茶碗蒸しと一緒です、それと薄味にするこの二つです。
ところで、卵焼きの焼き方で面白い話があります。
レシピでは卵を焼くのに、鍋の向こうから巻き寄よせる・・としましたがこれは大阪の焼き方だそうで、
京都では手前から向こうにむけて巻いていくんだそうです。たった40キロしか離れていないのに、
どうしてこうも違うのか・・・と吉兆初代の湯来貞一さんは「吉兆味ばなし」に書いておられます。
吉兆と言うと近頃印象が良くないかも知れませんが、湯来さんが神戸の「花隈」に店を出して、
大阪・西に移って骨身削って一流の料理店に育て上げられたことを思うと複雑な感じです。
残念なことに、これまで「吉兆」で食事したことはありません。
時々利用する京・嵐山の「らんざん」の隣は「京都・吉兆」で、玄関先だけのぞきました。
「らんざん」はこれまでご紹介したと思いますが「公共の宿」、数年前に一般公開された穴場の宿です。
故湯来貞一さんが最初に出された「花隈」の店名は「現○○」と頭に「現」の字がついていたと覚えています。
神戸の新開地・花隈あたりでは」、「現」と言う字は食べ物関係の店格をあらわす字のようです。
30年も前ですが、神戸・新開地の店に5年間在職しました。
近くに「現○○」と言う名前のお店が、ちらほらあったのを思い出しました。
材 料 卵 7こ 520g
出汁 1カップ 180cc
(かつおと昆布でとった濃い目の出汁を冷ます)
塩 1つまみ 1.5g
淡口醤油 小さじ 1 5cc
オイル 大さじ 2 20cc
作り方 ① 卵を割りほぐして卵液を作る
卵をボールに割りいれて、箸で切るようにほぐす。
ほぐした卵を細かい目の金網で4~5回漉す。
とろっとした白身はゴムべらを使ってしっかり漉す。
漉した卵液に出汁と塩・淡口を加えてよく混ぜる。
ここで味見して物足りなければ、出汁の素・塩などを加え調える。
砂糖は原則使いません。出汁が美味しければ塩と淡口で十分です。
卵の黄色を濃い目にしたいときは、黄身1~2つ分を加える。
作り方 ② 卵を焼く
焼き鍋は四角いだし巻き専門の鍋を使う。
鍋を中火にかけてオイルを引き、お玉1杯の卵液を鍋に入れる。
余り強い火ではダメ、かといって弱すぎてもいけません。
焼け始めたらぶつぶつのふくらみを箸でつぶす。
表面が半生まのうちに向う側から箸で巻き始める。
(箸使いは難しいので、フライ返しを使います・・味には関係ありません。)
手前まで巻き終わったら、なべににオイルを引き巻いた卵を
向うに押して、そのあとにオイルを引きお玉1杯の卵液を入れ、
焼いた卵を手前から箸で持ち上げてその下側に卵液を入れる。
向うから焼いた卵を手前に巻きながら形をととのえ、そのあとに
オイルを引いて焼けた卵を押しやって、またそのあとにオイルを引き、
お玉1杯の卵液を入れ、卵を箸で持ち上げて卵液を下に入れる。
このように3~4回繰り返して焼き卵の厚みが鍋の高さと同じくらいに
なったらあとは焼き卵を2~3回裏返しながら形を整え、まな板か
平らな器に移す。
焼き上がりが、でこぼこして不体裁の時は、温かいうちに
巻きす(まき寿司に使う簾)を巻き四角に形作って押える。
冷めてもおいしいがオムレツ同様、中身が温かく生焼けくらいが
しっとりして美味しい。付け合せは大根おろしが一番・・です。
鍋を使ったあとは、きれいに洗ったあと火で温めて油で拭いておく。
これをやらないと次に焼くとき鍋に卵がくっついて焼けません。