レシピのテーマは冬野菜の代表「アブラナ科」です。今年も、家の前の田んぼを借りて野菜を
栽培しています。昨秋植えつけた野菜が、収穫時期を迎えています。植えつけた野菜の種類
は全部で18種類・・そのうち一番多いのが「アブラナ科」10種。あと「マメ科」4種、「ヒガンバナ
科」3種、「キク科」1種の全18種を、100㎡の畑に植えつけました。
アブラナ科の10種は、ブロッコリー、カリフラワー、芽キャベツ、大根、水菜、壬生菜、菜の花
大根、かつお菜、青梗菜・・このうち、一番使い勝手が良いのは「水菜」・・それもサラダ用水菜
です。その理由は①収穫期が長い(秋に種まきすると、年内から翌年3月まで一冬中採れる)、
②料理の利用範囲が広く(サラダ・和えもの・鍋もの・煮もの、お造りの添えものなど・・)実に
重宝する野菜です。その上「栄養成分」が優良・・これは水菜に限らず、アブラナ科の野菜全体
が持つ特徴です。
水菜(生100g)の摂取熱量は23kCal。蛋白質2.2g。カルシウム210mg。鉄2.1mg。カロテン
1300㎍。ビタミンC55mgなどを多く含む、冬場の優良野菜の一つです。
水菜の鍋は「クジラとのハリハリ鍋」が有名ですが、クジラは品薄で高価・・クジラの代わりに安い
油揚げを使います。油揚げの「栄養成分」は摂取熱量100gあたり、386kCal。蛋白質18.6g。
カルシウム300mg。「薄揚げ・100g」の値段は100円ほど。安くて栄養豊富な食材の一つです。
この冬は、青物野菜が豊富で値段も安い。水菜1束は100円ほど・・作る手間を考えると、可哀想
なくらいな値段と思います。「水菜」と「油揚げ」・・どちらも安い食材ですが「栄養成分」は「優良」・・
寒い日のおかずに採りあげて欲しい鍋ものです。
冬菜の代表「水菜」と「油揚げ」だけの鍋です。シンプルなだけに「出汁」をおいしく作り、油揚げ
を時間かけて煮込む「こだわりの鍋」です。出汁は昆布と鰹節で濃い目に作る。油揚げは熱湯
で煮て油を抜き、たっぷりの出汁で時間かけて煮込みます。出汁と油揚げが決め手の鍋です。
材 料
水菜 1把 300g ・・根元を切り落とし、茎の部分は8cm、葉は13cmにそろえる
油揚げ(薄揚げ) 3枚 80g ・・熱湯で油抜きをして、薄味仕立ての煮汁で1時間煮込む。
・・煮汁は油揚げが泳ぐくらいたっぷり。それが煮詰まるまで煮る・・
出汁の材料
水 2カップ 1000cc
出汁昆布 20g
削り鰹 一掴み 20g
淡口醤油 大さじ 1 10cc
日本酒 1/3カップ 60cc
出汁の作り方
①鍋に分量の水と出汁昆布を入れ、しばらく(30分ほど)おいて火にかける。
②火は弱火と中火の間、弱い火でゆっくりと煮出す(沸騰させないこと}。
③沸騰しそうになったら昆布を引き上げ、削り鰹を加え中火で煮る。
④沸き立ったら火を止め、削り鰹が沈んだら網ザルで濾す。
・・網ザルにペーパーを敷いて濾すときれいな出汁がとれる・・
⑤出汁に、淡口と日本酒を加え、少し濃い目の味に調える。
食べる時
卓上で煮ながら食べます。煮たてた出汁に水菜と油揚げを入れて
一煮立ちしさせて食べる。それをくりかえして、具材が無くなったら、
「餅」か「うどん」を入れて煮るとおいしい。
・・薄揚げを煮込む時間がないときは、「京揚げ」でも「厚揚げ」でも・・
・・上記⑥の出汁に、京揚げなどを入れて煮立ててから水菜を加える・・