レシピはごぼう二題「ごぼうの味噌汁」と「ごぼうと牛肉のキンピラ煮」です。生のごぼう100g
には、食物繊維5.7gを含み野菜ではトップクラスです。その5.7gの内訳は水溶性が2.3g、不溶性
が3.4gで水溶性が多いのが特長です。また、多くの野菜は調理するときに、水溶性の食物繊維が
流出して量が減るのが一般的ですが、ごぼうはその量が減らない・という優れものでもあります。
たとえば、野菜のなかで食物繊維が多いのはラッキョウで、調理前のものは20.7gもありますが、
そのうち18.6gが水溶性、甘酢に漬けるとそのほとんどが流出して2.9gにまで落ちてしまいます。
その点ごぼうは茹でても流れ出ないのがよろしいですね。
レシピの食材は二つとも「ささがきごぼう」です。一つはごぼうだけの味噌汁、あと一つもごぼう
と牛肉だけで材料的にはシンプルです。作り方の特徴は、①ささがきごぼうはアク抜きせずに調理
すること、②牛肉を熱湯に通して脂抜きすること・・の二つと思います。
牛肉は脂身が少ない「すき焼き用もも肉」を使います。「細切れ」や「切り落とし」も試しました
が、脂身が多いのと切り身の厚さなど、結果的に「すき焼き用もも肉」が最適でした。脂が少ない
もも肉でも、湯通しすると(脂が溶けて)1割か2割ほどは目減りする。さらに調味量で煮るとまた
1割ほど目減りして、200gの肉が150gほどになる・・牛肉の佃煮(の値段)が高い筈です。
二つのレシピ手順としては、味噌汁の出汁をつくるのと、キンピラ煮の牛肉を湯通しするのに少し
テマがかかりますが、おいしい味噌汁とお惣菜ができます。今回コスとは味噌汁は序文記載の通り、
キンピラ煮は牛肉とごぼう合わせて1,100円ほど(調味料不算入)でした。
ささがきごぼうの赤みそ仕立てで、具材はごぼうだけ。ささがきにはピーラーを | ||||||
使いましたが、面倒でなければ包丁使いがよいと思います。今回コストは、出汁 | ||||||
の昆布と削り鰹が100円、ごぼう45円、八丁味噌35円・・出汁が一番高価でした。 | ||||||
材料 | ・・2人分 | |||||
ごぼう | 1/2本 | 70g | ・・たわしでこすり洗いする | |||
調味料 | ||||||
出汁昆布 | 5センチ | 5g | ||||
削り鰹 | 一つかみ | 5g | ||||
水 | 2.5カップ | 450cc | ||||
八丁味噌 | 大さじ2 | 20g | ||||
溶き芥子 | 適宜 | |||||
作り方 | ||||||
出汁をとる | ||||||
鍋に水と出汁昆布を入れて弱火にかける | ||||||
沸き立つ寸前に昆布を引き上げ、削り鰹を入れる | ||||||
沸き立ったら火を止め、鰹が落ち着くまでしばらく置く | ||||||
網ザルで出汁を漉しとって鍋に戻し弱火で煮る。 | ||||||
ごぼうをささがきにして煮る | ||||||
ごぼうを5センチ長さの「ささがき」にする。 | ||||||
・・ピーラーを使うと厚さが均等にできる・・ | ||||||
ささがきにしたごぼうを、出汁を張った鍋に入れて火を強める。 | ||||||
・・ささがきにしたら(水にさらさず)直に出汁に入れて煮る・・ | ||||||
ごぼうが柔らくなったら味噌を加える | ||||||
ごぼうを入れた鍋が煮立ったら火を弱め、中火で3~4分煮る。 | ||||||
ごぼうに火が通ったら味噌を溶き入れ、味を調えてできあがり。 | ||||||
器に盛り付け、(好みで)溶き芥子を添える |