熊本熊的日常

日常生活についての雑記

或る休日

2009年05月02日 | Weblog
普段は私が週末に実家を訪ねているのだが、今日は両親が私の住処を訪ねてきた。近隣の商店街に賑わいに驚きながらも、そこに並ぶ商品に対しては「買うものがない」などと厳しい評価を下していた。

商店街をぶらぶらと歩いた後、私の住処で茶飲み話に興じる。他愛もない話題で、話したそばから忘れてしまうようなことである。夕食は外食にすることになったが、適当な場所が思い浮かばない。地元の店は、探せば良いところもあるのだが、多くが一見客相手で、いまひとつというところが多い。実家への移動途上に位置する繁華街といえば池袋くらいしかなく、ここも、少なくとも駅周辺にはこれといった場所がない。あれこれうるさいことを言っていても始まらないので、メトロポリタンプラザのつな八で天ぷらを食べることになった。

天ぷらというのは単に食材を揚げるものではなく、油の質と温度、油に浸けておく時間によって、同じ食材でも味が違ったものになる。だから、店主のこだわりの強い店では、予約客しか受けず、しかも時間までも指定されてしまう、というようなことが珍しくない。

もちろん、百貨店や商業複合施設内の店なので、そのような細かなことはなく、午後6時過ぎの店内は、まだ空いていた。「まだ」というのは、7時を回る頃から客が次々と入ってきたからである。その店が繁盛しようがしまいが、自分には関わり合いの無いことなのだが、自分の生活の場において、活気が失われていくのは寂しいことに感じられる。以前に「ミニマリズムの生活」というようなことを書いたが、個人的には殆どモノを買うということがない。それでも食料品は必要なので、結果としてエンゲル係数が高くなる。それはつまり貧困であるということだ。そんな暮らしをしていても、世の中の活気とか景気が気になるのだから妙なものだ。

この後、両親と一緒に実家まで行き、自分宛の郵便物を回収して住処へ戻った。