熊本熊的日常

日常生活についての雑記

ふと遠くへ

2009年05月13日 | Weblog
職場でセブンイレブンのミネラルウォーターを飲んでいて、何気なくボトルにある説明書きを読んでいたら、採水地の「島根県」というのが気になり始めた。過去に一度だけ島根県を訪れたことがあり、その時の印象が良かった。あれから24年が経ち、その間の諸々が少しだけ脳裏をよぎった。気分も新たに再び出かけてみようかと思い始めた。

前回は東京から夜行バスで大阪へ行き、そこで別のバスに乗り換えて津山に出た。津山からは鉄道で新見、米子、出雲とまわり、方向を転換して松江、倉吉、鳥取、浜坂、城崎、天橋立を訪れ、名古屋を経由して東京へ戻った。名古屋からは夜行の快速列車を利用した。夜行バスにも夜行快速にも寝台は無く、今よりは体力に恵まれていた若い頃だからできた旅だったと思う。

どこか遠くへ、と思う時、その「どこか」は気分や時期に左右される。たまたま今が5月の中旬で、なんとなく夏至ということが意識にのぼる。昨年の夏至にはSt Ivesを訪れた。ロンドンで暮らしていたので、英国にまつわる自分のなかの引っ掛かりとして、バーナード・リーチと濱田庄司が欧州初の登り窯を開いた場所というのを見てみたいという素朴な思いがあった。そこを訪れるのが夏至である必要は全くなかったのだが、St Ivesの最果て感のある立地が、夏至にふさわしいのではないかと思ったのである。

そんなことを考えていたら、なんとなく夏至と最果ての地という組み合わせが意識され始めた。新幹線や飛行機だけで行くことのできる土地は「最果て」にふさわしくない。本ブログの昨年6月21日付と22日付の「備忘録 St Ives」にあるような、効率性だの利便性だのとは正反対にあるような旅にしたい。となると、行き先は島根県でよいのかという問題になる。出雲や松江は訪れてみたい場所の候補ではあるが、自分のなかの「最果て」とは少し違うように思う。週末とせいぜい休暇を1日併せるという程度の時間の制約のなかで往復とも鈍行というわけにはいかないだろうが、是非、行程のどこかで夜行列車を利用したい。但し、今回は寝台車を。