自分の生命保険の契約見直しの件で、保険会社の営業の人と会った。
社会人になったばかりの頃、配属された部署が金融機関を顧客として担当する部門だった。保険会社もその顧客群のなかにあり、私の教育担当だった先輩社員もいくつかの生損保を受け持っていた。ある日、その先輩社員に呼ばれて、言われるままに勤務先の応接室に入った。その先輩は「じゃ、あとよろしく」と言って出て行ってしまい、応接には私と見知らぬ女性とが残された。その女性は保険の営業担当者で、要するに私はそこで生まれて初めて自分の生命保険というものを契約した。
それから1年もしないうちに、その保険会社の人は配置転換で私の窓口を外れ、後任の人を紹介された。その後任の人が今日の相手である。つまり、「保険会社の営業の人」と言っても、かれこれ24年の付き合いになる。
生命保険というのは、終身保険であっても、保険料が終身変わらないというわけではなく、ある一定期間を経過すると変化する。私の現在の保険契約も、現状の保障内容を継続しようと思えば、2年後に保険料が倍増するようになっている。そこで、今の段階で契約内容を見直し、更新することで、その増加額を低く抑えるという提案を受けていた。それでも、月額保険料は5千円ほど上昇する。2年後の倍増と現時点での数千円の増加とどちらを選択するかという問題だ。
将来に対して楽観的なら、迷わず契約を見直すのだろうが、収入の見通しが立たない限り、一銭たりとも定期的な支出の増加は避けたいところである。そんなわけで、今回は見直しを見送ることにした。
それでは2年後に保険料を倍増させるのか、といえば、そういうつもりもない。明日のこともわからないのに、2年後のことなど考えても意味がない。2年後があるとすれば、2年後の風が吹いていることだろう。
社会人になったばかりの頃、配属された部署が金融機関を顧客として担当する部門だった。保険会社もその顧客群のなかにあり、私の教育担当だった先輩社員もいくつかの生損保を受け持っていた。ある日、その先輩社員に呼ばれて、言われるままに勤務先の応接室に入った。その先輩は「じゃ、あとよろしく」と言って出て行ってしまい、応接には私と見知らぬ女性とが残された。その女性は保険の営業担当者で、要するに私はそこで生まれて初めて自分の生命保険というものを契約した。
それから1年もしないうちに、その保険会社の人は配置転換で私の窓口を外れ、後任の人を紹介された。その後任の人が今日の相手である。つまり、「保険会社の営業の人」と言っても、かれこれ24年の付き合いになる。
生命保険というのは、終身保険であっても、保険料が終身変わらないというわけではなく、ある一定期間を経過すると変化する。私の現在の保険契約も、現状の保障内容を継続しようと思えば、2年後に保険料が倍増するようになっている。そこで、今の段階で契約内容を見直し、更新することで、その増加額を低く抑えるという提案を受けていた。それでも、月額保険料は5千円ほど上昇する。2年後の倍増と現時点での数千円の増加とどちらを選択するかという問題だ。
将来に対して楽観的なら、迷わず契約を見直すのだろうが、収入の見通しが立たない限り、一銭たりとも定期的な支出の増加は避けたいところである。そんなわけで、今回は見直しを見送ることにした。
それでは2年後に保険料を倍増させるのか、といえば、そういうつもりもない。明日のこともわからないのに、2年後のことなど考えても意味がない。2年後があるとすれば、2年後の風が吹いていることだろう。